幼馴染の初恋は月の女神の祝福の下に

景空

文字の大きさ
7 / 314

7話 球技大会種目

しおりを挟む
 正門で待っている愛翔と桜のもとに腰までの黒髪をなびかせ飛び込んでくる綺麗系美少女。2人のもう1人の幼馴染、橘楓だ。楓は愛翔の右腕に抱きつくと唇を愛翔の耳に寄せて囁く。黄色い悲鳴が響く中3人は通常営業。
「おまたせ。帰ろ」
「楓、愛翔にだけ?あたしには?」
「あはは、ちょっとやってみたかったの。桜もおまたせ、帰ろう」

 3人並んで歩き始める。少し歩いたところで桜が楓にちょいちょいと手招きをする。
「ん、なに?」
桜が楓にヒソヒソと何やら伝える。ピシッというように一瞬固まる楓に
「だからね、ちょっと注意しないとかも」
桜の最後の言葉だけが愛翔にも聞こえてきた。
「ん、何に注意するんだよ?」
愛翔の問いかけに
「えへへ、なんでもなーい」
とニッコリ笑って答える桜と楓に愛翔はきょとんと首を傾げた。

 翌日
「5月に球技大会があるのは以前話したな。その件で話し合いをしてもらう。ここからは球技大会実行委員頼むぞ」
担任の山尾なぎ先生のことばを引き継ぎ
「球技大会の出場競技を決めます」
男女各1名の球技大会実行委員が教室の前に出て宣言している。男子は大木慎吾、女子は杉田奈々子のペアだ。
「種目は、男女それぞれでソフトボールとバレーボールです。各学年でトーナメントを行い。その各学年1位で総当たりで総合優勝を決めます。できるだけ全員が参加できるようにとの事ですので……」

 愛翔たちが通う中学ではゴールデンウイーク中の登校日に球技大会を行う。ゴールデンウイークの中日で授業を行っても生徒が浮ついて授業にならないからという理由だと噂さえ流れるイベント。

 そんな中で幼馴染3人組は
「愛翔はどっちにするの?」
そんな何気ない楓の問いかけに
「そうだなぁ、バレーボールかな」
「え、なんで?」
桜は少し意外な顔をして愛翔に聞いてみる。
「中学の体育で初めてやった種目だろ?バレーボールって。だからやってみたいなって。ふたりはどうするんだ?」
「私はソフトボールかなぁ。桜は?」
「あたし?ちょっと迷ってるけど、楓がソフトボールなら一緒のソフトボールにしようかなぁ」

 そんなところに田河が顔を出してくる
「お、3人とも決めたの?」
「おう、オレはバレーボールにしようと思ってる」
「私と桜はソフトボールにしようって言ってるとこね」
「ふーん、じゃぁオレもソフトボールにしようかな」
「それのどこが”オレも”なんだよ。桜と楓は女子だぞ」

 運営委員の大木が近づき
「あ、そこの運動部3人。悪いんだけど。両方に登録させてくれないかな」
「なんで?人数は足りるだろ」
疑問を口にする愛翔。
「足りるけど、ギリギリだからさ。一応何かあった時のために頼むよ。もちろん希望の競技をメインで構わないから」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件

沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」 高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。 そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。 見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。 意外な共通点から意気投合する二人。 だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは―― > 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」 一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。 ……翌日、学校で再会するまでは。 実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!? オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。

小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」 俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。 彼女の名前は下野ルカ。 幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。 俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。 だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている! 堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。  入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。  しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。  抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。  ※タイトルは「むげん」と読みます。  ※完結しました!(2020.7.29)

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

この男子校の生徒が自分以外全員男装女子だということを俺だけが知っている

夏見ナイ
恋愛
平凡な俺、相葉祐樹が手にしたのは、ありえないはずの超名門男子校『獅子王院学園』からの合格通知。期待を胸に入学した先は、王子様みたいなイケメンだらけの夢の空間だった! ……はずが、ある夜、同室のクールな完璧王子・橘玲が女の子であるという、学園最大の秘密を知ってしまう。 なんとこの学園、俺以外、全員が“訳アリ”の男装女子だったのだ! 秘密の「共犯者」となった俺は、慣れない男装に悩む彼女たちの唯一の相談相手に。 「祐樹の前でだけは、女の子でいられる……」 クールなイケメンたちの、俺だけに見せる甘々な素顔と猛アプローチにドキドキが止まらない! 秘密だらけで糖度120%の学園ラブコメ、開幕!

俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた

夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。 数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。 トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。 俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。

処理中です...