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第40話 プロの洗礼
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"ピー”キックオフと同時に愛翔は右ライン際をスルスルと駆け上がった。相手チームの選手はチラリと視線こそ向けるものの、やはりマークにつく様子はなかった。何の障害も無く前線に上がった愛翔に逆サイドからいきなりパスが出た。胸でワントラップして足元に落ちる前のボールをシュートする愛翔。ゴール左角に飛んだボールは、相手キーパーのパンチングで弾かれ、味方フォワードの足元に落ちた。パンチングで体勢の崩れたキーパーの脇を抜けたボールがネットを揺らした。
歓喜するチームサポーター、そして
「アイト、良いところにいたな。そしてナイストライだ」
トビーの褒め言葉に
「凄いですね。マークがついていないと、あんなにサッカーが簡単になるんだって思いました」
愛翔も自身のプレイに驚きが隠せない。
「それにしても、よくあそこにいたな」
センターフォワードのアーロン・マイケル・シュー
「あのパターンだと大体あのあたりにクラレンスさんがポジショニングしてるじゃないですか」
クラレンス・ヴァン・グレッグ、今回ケガで欠場しているチームのレギュラーライトウィングだ。自分の所属するクラブのトップチームのレギュラーということで愛翔もよく知っていた。
アーロンは”ピュー”と口笛をひと吹きすると
「おいトビー、こいつは本当にU18昇級直後のボーイスカウトか?」
相手のパスをカットし前方にフィードするトビー。そしてそこには完全フリーの愛翔。いつものライン際を俊足を飛ばしあがる、愛翔の力でほとんど唯一トップチームでも見劣りしないのがこのスピード。グイグイとあっという間に相手バックスのチェックと向かい合う愛翔だが、さすがに自力で抜こうとはしない。即座にセンターに追いついてきているアーロンにボールを預け、自分は更に敵陣に入り込む。その愛翔の動きに相手バックス陣が一瞬戸惑う動きをした。愛翔をマークするべきかを迷った結果、普段なら作らないスキをつくってしまいアーロンのロングシュートを許してしまった。
後半に入ると、愛翔にマークがつくようになった。そうなればさすがに自力が違いすぎる。愛翔は自由に動かせてもらえなくなってしまう。それでも、そのスピードを生かしマークを外そうと動き回る愛翔だけれど、プロのマークは今の愛翔にはさすがに振り切れるものでは無かった。
そしてロスタイムに入り愛翔の足はほとんど止まってしまっていた。ハーフウェイライン近くでほとんど歩くようなスピードでそれでも走っていた。愛翔をマークしていた相手もさすがにもう良いかと離れ攻撃に向かう。それを見た愛翔は、そっと深呼吸を繰り返していた。相手のシュートが味方ゴールを襲う。それをキーパーがどうにかキャッチした。ハーフウェイライン近くでフリーになった愛翔を見ると。
「ボーイ、最後のワンプレイ、神様に愛されてこい」
そうつぶやき、大きくクリアボールを蹴り出した。サイドラインを割るかと見えたボールは愛翔の目の前に届く。そのボールをキープした愛翔はほんのわずかの休息で蓄えた体力を振り絞ってドリブルで敵陣に向かった。大きくクリアボールがサイドラインを割ると思い込み足を止めていた相手チームは慌てて自陣に戻ろうと走る。
チラリと周囲を確認しながらペナルティエリアまで走り込んだ愛翔は右45度からミドルシュート。そのままピッチに倒れ込む。
”ピー”試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
仰向けに倒れ、荒い息を続ける愛翔に敵チームメンバーが歩み寄り手を差し出した。愛翔がその手を取ると力強く引き寄せ。
「ボーイ、ナイスガッツ。いやボーイは失礼だな。ファイター。またやろうぜ」
立ち上がった愛翔を抱き寄せながら称賛の声を掛けた。
歓喜するチームサポーター、そして
「アイト、良いところにいたな。そしてナイストライだ」
トビーの褒め言葉に
「凄いですね。マークがついていないと、あんなにサッカーが簡単になるんだって思いました」
愛翔も自身のプレイに驚きが隠せない。
「それにしても、よくあそこにいたな」
センターフォワードのアーロン・マイケル・シュー
「あのパターンだと大体あのあたりにクラレンスさんがポジショニングしてるじゃないですか」
クラレンス・ヴァン・グレッグ、今回ケガで欠場しているチームのレギュラーライトウィングだ。自分の所属するクラブのトップチームのレギュラーということで愛翔もよく知っていた。
アーロンは”ピュー”と口笛をひと吹きすると
「おいトビー、こいつは本当にU18昇級直後のボーイスカウトか?」
相手のパスをカットし前方にフィードするトビー。そしてそこには完全フリーの愛翔。いつものライン際を俊足を飛ばしあがる、愛翔の力でほとんど唯一トップチームでも見劣りしないのがこのスピード。グイグイとあっという間に相手バックスのチェックと向かい合う愛翔だが、さすがに自力で抜こうとはしない。即座にセンターに追いついてきているアーロンにボールを預け、自分は更に敵陣に入り込む。その愛翔の動きに相手バックス陣が一瞬戸惑う動きをした。愛翔をマークするべきかを迷った結果、普段なら作らないスキをつくってしまいアーロンのロングシュートを許してしまった。
後半に入ると、愛翔にマークがつくようになった。そうなればさすがに自力が違いすぎる。愛翔は自由に動かせてもらえなくなってしまう。それでも、そのスピードを生かしマークを外そうと動き回る愛翔だけれど、プロのマークは今の愛翔にはさすがに振り切れるものでは無かった。
そしてロスタイムに入り愛翔の足はほとんど止まってしまっていた。ハーフウェイライン近くでほとんど歩くようなスピードでそれでも走っていた。愛翔をマークしていた相手もさすがにもう良いかと離れ攻撃に向かう。それを見た愛翔は、そっと深呼吸を繰り返していた。相手のシュートが味方ゴールを襲う。それをキーパーがどうにかキャッチした。ハーフウェイライン近くでフリーになった愛翔を見ると。
「ボーイ、最後のワンプレイ、神様に愛されてこい」
そうつぶやき、大きくクリアボールを蹴り出した。サイドラインを割るかと見えたボールは愛翔の目の前に届く。そのボールをキープした愛翔はほんのわずかの休息で蓄えた体力を振り絞ってドリブルで敵陣に向かった。大きくクリアボールがサイドラインを割ると思い込み足を止めていた相手チームは慌てて自陣に戻ろうと走る。
チラリと周囲を確認しながらペナルティエリアまで走り込んだ愛翔は右45度からミドルシュート。そのままピッチに倒れ込む。
”ピー”試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
仰向けに倒れ、荒い息を続ける愛翔に敵チームメンバーが歩み寄り手を差し出した。愛翔がその手を取ると力強く引き寄せ。
「ボーイ、ナイスガッツ。いやボーイは失礼だな。ファイター。またやろうぜ」
立ち上がった愛翔を抱き寄せながら称賛の声を掛けた。
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