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第59話 「おかえり」「ただいま」
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「へぇ、それじゃ結局おじさんは日本に帰ってこられなかったんだ」
「そ、だから俺だけが帰国したってこと。まぁ色々手続きの関係で一昨日までは父さんもいたんだけど、向こうが限界だからって、アメリカに戻ったよ」
「じゃぁ、愛翔は当分一人暮らしなのね」
楓を伴って愛翔が向かうのは日本に帰ってきて新しく借りた賃貸マンション。以前住んでいた近くで駅まで5分、光野高校まで2駅5分、そこから徒歩10分の通いやすい部屋だ。
「ここの302号室ね」
エントランスを鍵で開け楓を迎え入れる愛翔。
「へぇ、良い部屋じゃない。ワンルーム……じゃなさそうね」
「うん1LDK。ワンルームで十分だったんだけど、時期が時期だし、急いだから見つからなくてね。何しろ8月19日に筆記の編入試験して28日に面接。で、合格通知が9月1日だったからね」
「うそ、そんなスケジュールなんだ」
「向こうでスキップしてたから2年に編入って話もあったけど向こうとは色々違うから1年からにしてもらったんだよ」
キッチンに向かい飲み物の準備をしながら話す愛翔に、楓が後ろから抱きつく。
「本当に帰ってきてくれたのね。おかえりなさい愛翔」
愛翔も振り向き楓を抱きしめる。
「ああ、ただいま」
しばらくそうして抱き合ったあとリビングのソファで寄り添って雑談をする愛翔と楓。
「やっぱりスカウトとかあるのね」
「でも現状のままの俺だとまだまだだからね。下部チームに所属して鍛えるって感じの話だったね」
「日本ではどうするつもりなの?」
やや不安げな楓に答えて
「一応大学までは日本で出たいと思ってる。その後は状況しだいかな。そもそも俺がプロで通用するレベルまで上がれるかどうかもまだわからないしね」
「でも目指すんでしょ?」
「そのつもり」
「学校のサッカー部に入るの?」
「う~ん、それはそれで楽しいだろうけど、多分入らないかな。今地元のクラブチームをいくつかピックアップしているから、そっちが可能性は高いかなって思う」
「そっか光野のサッカー部じゃプロを目指すのは無理かぁ」
「無理とまでは言わないけど。誰も目指してないでしょ多分。そこに俺が入ってプロを目指すぞ~って言っても異物になるだけだからね。せいぜいクラブが休みの時なんかにボールを触らせてもらいに行くくらいかな。それもサッカー部が了解すればだけどね」
”プルルルル♪~”愛翔の鞄の中で呼び出し音が鳴った。鞄から愛翔が取り出したのはスマホ。
「おっと、お、父さんからだ。はい。おはようってこっちはもう夕方だって。うん、大丈夫、今日最後の手続き終わらせたから。明日から光野高校生として通うよ。うんうん、って飯はむしろ父さんの方がやばいだろ。身体に気を付けて早いとこプロジェクト完了させて父さんも日本に帰ってきなよ。え?また新しいプロジェクトのプロジェクトマネージャーに任命された?あはは、もう父さん日本に帰らせてもらえないんじゃないの?」
「ねぇ、愛翔それスマホよね?」
「ああ、さすがの父さんも日本とアメリカで分かれて暮らすとなれば必要だろうと認めてくれた。ひょっとして楓はまだ?」
「そうなのよ。周りのみんなは持ってるのに私と桜だけ持ってない感じなのよ」
「ま、こればかりは家の方針だからな仕方ないだろ」
「うぅ、でもさぁ。スマホ持ってたら愛翔がアメリカに居た時だってトークアプリとかで話もできたのよ」
「それはそうだけどな。俺だって向こうに居た時に楓や桜の声が聞きたい、顔が見たいって何度思ったかわからないしな」
「それで愛翔がスマホ持つようになったのに私が持ってなければ連絡も出来ないじゃない」
「俺からお願いするのもちょっと違うけど、近々楓や桜の家には挨拶に行くつもりだから、その時にそれとなく連絡手段も欲しいような話をしてみるかな」
「うんうん。お願い。うちの親も愛翔の言葉なら聞くと思うから」
「そ、だから俺だけが帰国したってこと。まぁ色々手続きの関係で一昨日までは父さんもいたんだけど、向こうが限界だからって、アメリカに戻ったよ」
「じゃぁ、愛翔は当分一人暮らしなのね」
楓を伴って愛翔が向かうのは日本に帰ってきて新しく借りた賃貸マンション。以前住んでいた近くで駅まで5分、光野高校まで2駅5分、そこから徒歩10分の通いやすい部屋だ。
「ここの302号室ね」
エントランスを鍵で開け楓を迎え入れる愛翔。
「へぇ、良い部屋じゃない。ワンルーム……じゃなさそうね」
「うん1LDK。ワンルームで十分だったんだけど、時期が時期だし、急いだから見つからなくてね。何しろ8月19日に筆記の編入試験して28日に面接。で、合格通知が9月1日だったからね」
「うそ、そんなスケジュールなんだ」
「向こうでスキップしてたから2年に編入って話もあったけど向こうとは色々違うから1年からにしてもらったんだよ」
キッチンに向かい飲み物の準備をしながら話す愛翔に、楓が後ろから抱きつく。
「本当に帰ってきてくれたのね。おかえりなさい愛翔」
愛翔も振り向き楓を抱きしめる。
「ああ、ただいま」
しばらくそうして抱き合ったあとリビングのソファで寄り添って雑談をする愛翔と楓。
「やっぱりスカウトとかあるのね」
「でも現状のままの俺だとまだまだだからね。下部チームに所属して鍛えるって感じの話だったね」
「日本ではどうするつもりなの?」
やや不安げな楓に答えて
「一応大学までは日本で出たいと思ってる。その後は状況しだいかな。そもそも俺がプロで通用するレベルまで上がれるかどうかもまだわからないしね」
「でも目指すんでしょ?」
「そのつもり」
「学校のサッカー部に入るの?」
「う~ん、それはそれで楽しいだろうけど、多分入らないかな。今地元のクラブチームをいくつかピックアップしているから、そっちが可能性は高いかなって思う」
「そっか光野のサッカー部じゃプロを目指すのは無理かぁ」
「無理とまでは言わないけど。誰も目指してないでしょ多分。そこに俺が入ってプロを目指すぞ~って言っても異物になるだけだからね。せいぜいクラブが休みの時なんかにボールを触らせてもらいに行くくらいかな。それもサッカー部が了解すればだけどね」
”プルルルル♪~”愛翔の鞄の中で呼び出し音が鳴った。鞄から愛翔が取り出したのはスマホ。
「おっと、お、父さんからだ。はい。おはようってこっちはもう夕方だって。うん、大丈夫、今日最後の手続き終わらせたから。明日から光野高校生として通うよ。うんうん、って飯はむしろ父さんの方がやばいだろ。身体に気を付けて早いとこプロジェクト完了させて父さんも日本に帰ってきなよ。え?また新しいプロジェクトのプロジェクトマネージャーに任命された?あはは、もう父さん日本に帰らせてもらえないんじゃないの?」
「ねぇ、愛翔それスマホよね?」
「ああ、さすがの父さんも日本とアメリカで分かれて暮らすとなれば必要だろうと認めてくれた。ひょっとして楓はまだ?」
「そうなのよ。周りのみんなは持ってるのに私と桜だけ持ってない感じなのよ」
「ま、こればかりは家の方針だからな仕方ないだろ」
「うぅ、でもさぁ。スマホ持ってたら愛翔がアメリカに居た時だってトークアプリとかで話もできたのよ」
「それはそうだけどな。俺だって向こうに居た時に楓や桜の声が聞きたい、顔が見たいって何度思ったかわからないしな」
「それで愛翔がスマホ持つようになったのに私が持ってなければ連絡も出来ないじゃない」
「俺からお願いするのもちょっと違うけど、近々楓や桜の家には挨拶に行くつもりだから、その時にそれとなく連絡手段も欲しいような話をしてみるかな」
「うんうん。お願い。うちの親も愛翔の言葉なら聞くと思うから」
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