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第93話 丘と高野
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試合後のブリーフィングを終え、ロビーに入ったステラスターFCU18メンバー。すでにそれぞれにファンがついているようで、あっという間に囲まれている。
愛翔も例外ではなく4人の男女に囲まれていた。
「住吉さん、今日の活躍最高でした」
「ありがとうございます。これからも活躍できるよう頑張ります」
「あ、あの。サインしていただけないでしょうか?」
「すみません、サインってしたことが無いので代わりに握手ではダメでしょうか?」
「はーい、皆さんいつもステラスターFCU18を応援していただきありがとうございます。大変申し訳ありませんが、そろそろお開きとさせていただきます。また次回よろしくお願いします」
ステラスターFCの係員が全体に声を掛けて回りファンがロビーから退出していく。
そしてクスクスと笑いながら時枝が愛翔に声を掛けてきた。
「住吉、驚いたって顔してるな」
「ああ、トップチームでもないのにこういうのは驚いたよ」
そう話しながらロビーを並んで出る。
「愛翔君」
声を掛けてきたのはセミロングの茶色い髪をポニーテールにした少女。
「やあ、高野さん。今日は応援ありがとう」
愛翔が笑顔でこたえた。そして
「住吉君、お疲れ様」
明るめの茶色いセミロングの髪をおさげにしたおとなしめの女の子が歩み寄ってきた。
「あ、丘先輩も来てくれたんですね。ありがとうございます」
にこやかに挨拶を交わす愛翔に、呆れたように声を掛ける時枝。
「おいおい、ふたりも彼女を……」
そこまで言いかけ、声を潜め
「そういえば、初練習の時にはもう1人別の女の子がいたな。おまえどんだけ女侍らしてるんだよ」
コソコソと愛翔に耳打ちする。愛翔はプッと吹き出し
「そんなんじゃない。友達だよ。ま、それでも待たせるわけにはいかないから、今日は失礼するよ」
そう言いおいて、愛翔は高野と丘に向き合う。
「帰ろうか。よかったら軽く何か食べていかないか。応援に来てくれたお返しにおごるよ」
3人は結局駅近くのファミレスに腰を落ち着けた。
「高野さんはともかく、丘先輩が応援に来てくれるとは思わなかったので驚きましたよ」
愛翔が嬉し気に話すと
「あら、わたしって用事もない休日に友人が近場で公式戦デビューするのに応援にいかないような人間に見えていたのかしら」
丘がいたずらっ子の顔で茶化す。
「いえ、丘先輩とは、まだ知り合ってそれほどでもないので、そう思っただけです」
愛翔はやや引き気味で言い訳にはしることしたようだ。そんな話をしていると高野が横でクスクスと笑っている。それに気付いた愛翔が高野に目をむける。
「愛翔君でもそんなふうに焦ることもあるのね」
「ところで、そのそちらの方とは初対面なので紹介してもらえると嬉しいのだけれど」
愛翔は丘の言葉に居住まいを正し口を開く。
「こちら光野高校の先輩で丘ゆう子さん。学校のサッカー部とのちょっとしたことをきっかけに知り合った先輩」
「丘です。よろしくね」
「で、こっちは高野ひろみさん。小学校からの同級生で中学時代からの友人です」
「高野です。よろしくお願いします」
お互いを愛翔に紹介され挨拶を交わす丘と高野。
「高野さんは、住吉君とどんなふうに仲良くなったの?中学時代ってことは住吉君もまだ有名ってわけじゃ無い頃よね」
「中学に上がったばかりの頃、わたし授業についていけなくなって愛翔君に助けてもらったんです。それからですね。丘さんはどんなです?」
「わたし?そうね。わたしの場合はサッカーで有名な男の子がうちの学校に編入してきたって聞いて興味を持ったのが最初ね。自慢するわけじゃないけれど光野ってこの辺りでは1番と言って良い進学校じゃない。そこにサッカーでプロの試合にも出たようなスポーツマンが編入してきたって聞いてどんなスーパーマンかって思ってずっと興味を持って見てたの。確かにスーパーマンだと思ったわ。でも、とても優しい、そして本当の覚悟をもって物事にあたるスーパーマンだった。そしたらもう目が離せないわね。で、先日サッカー部とちょっとあって、そのことで交流をもてて、そこから仲良くさせてもらっているわ」
そう語る丘の目はとても優しく見守る目で、高野には愛翔に群がる他の女の子とは少し違うと感じられた。
愛翔も例外ではなく4人の男女に囲まれていた。
「住吉さん、今日の活躍最高でした」
「ありがとうございます。これからも活躍できるよう頑張ります」
「あ、あの。サインしていただけないでしょうか?」
「すみません、サインってしたことが無いので代わりに握手ではダメでしょうか?」
「はーい、皆さんいつもステラスターFCU18を応援していただきありがとうございます。大変申し訳ありませんが、そろそろお開きとさせていただきます。また次回よろしくお願いします」
ステラスターFCの係員が全体に声を掛けて回りファンがロビーから退出していく。
そしてクスクスと笑いながら時枝が愛翔に声を掛けてきた。
「住吉、驚いたって顔してるな」
「ああ、トップチームでもないのにこういうのは驚いたよ」
そう話しながらロビーを並んで出る。
「愛翔君」
声を掛けてきたのはセミロングの茶色い髪をポニーテールにした少女。
「やあ、高野さん。今日は応援ありがとう」
愛翔が笑顔でこたえた。そして
「住吉君、お疲れ様」
明るめの茶色いセミロングの髪をおさげにしたおとなしめの女の子が歩み寄ってきた。
「あ、丘先輩も来てくれたんですね。ありがとうございます」
にこやかに挨拶を交わす愛翔に、呆れたように声を掛ける時枝。
「おいおい、ふたりも彼女を……」
そこまで言いかけ、声を潜め
「そういえば、初練習の時にはもう1人別の女の子がいたな。おまえどんだけ女侍らしてるんだよ」
コソコソと愛翔に耳打ちする。愛翔はプッと吹き出し
「そんなんじゃない。友達だよ。ま、それでも待たせるわけにはいかないから、今日は失礼するよ」
そう言いおいて、愛翔は高野と丘に向き合う。
「帰ろうか。よかったら軽く何か食べていかないか。応援に来てくれたお返しにおごるよ」
3人は結局駅近くのファミレスに腰を落ち着けた。
「高野さんはともかく、丘先輩が応援に来てくれるとは思わなかったので驚きましたよ」
愛翔が嬉し気に話すと
「あら、わたしって用事もない休日に友人が近場で公式戦デビューするのに応援にいかないような人間に見えていたのかしら」
丘がいたずらっ子の顔で茶化す。
「いえ、丘先輩とは、まだ知り合ってそれほどでもないので、そう思っただけです」
愛翔はやや引き気味で言い訳にはしることしたようだ。そんな話をしていると高野が横でクスクスと笑っている。それに気付いた愛翔が高野に目をむける。
「愛翔君でもそんなふうに焦ることもあるのね」
「ところで、そのそちらの方とは初対面なので紹介してもらえると嬉しいのだけれど」
愛翔は丘の言葉に居住まいを正し口を開く。
「こちら光野高校の先輩で丘ゆう子さん。学校のサッカー部とのちょっとしたことをきっかけに知り合った先輩」
「丘です。よろしくね」
「で、こっちは高野ひろみさん。小学校からの同級生で中学時代からの友人です」
「高野です。よろしくお願いします」
お互いを愛翔に紹介され挨拶を交わす丘と高野。
「高野さんは、住吉君とどんなふうに仲良くなったの?中学時代ってことは住吉君もまだ有名ってわけじゃ無い頃よね」
「中学に上がったばかりの頃、わたし授業についていけなくなって愛翔君に助けてもらったんです。それからですね。丘さんはどんなです?」
「わたし?そうね。わたしの場合はサッカーで有名な男の子がうちの学校に編入してきたって聞いて興味を持ったのが最初ね。自慢するわけじゃないけれど光野ってこの辺りでは1番と言って良い進学校じゃない。そこにサッカーでプロの試合にも出たようなスポーツマンが編入してきたって聞いてどんなスーパーマンかって思ってずっと興味を持って見てたの。確かにスーパーマンだと思ったわ。でも、とても優しい、そして本当の覚悟をもって物事にあたるスーパーマンだった。そしたらもう目が離せないわね。で、先日サッカー部とちょっとあって、そのことで交流をもてて、そこから仲良くさせてもらっているわ」
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