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第163話 諦めなくていいよね
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「住吉さん。復帰おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「今回はベンチスタートでしたが、すぐにスタメン出場できそうですね」
「あはは、それはどうでしょう。それほど簡単じゃないと思いますよ。特に大病明けの私はそういう部分では実績を作り直さないといけませんから」
終了直前の僅か10分であったけれど、存在感を示し結果を出した愛翔はその経緯と実績による話題性からマスコミに囲まれていた。
「治療時は、どのような気持ちでした?復帰への不安とかありませんでしたか?」
マスコミというのはデリカシーと言うものが無い。相手の心の内側の柔らかいところにずかずかと土足で踏み込むような言葉を投げかける。
「これほど早く適合ドナーが見つかったのは……」
さすがにここまで来るとステラスターFCの広報部が間に入ってきた。
「住吉は有望な選手ではありますが、未成年者です。節度を持った取材をお願い致します。あまりにひどい場合は今後の取材に制限をかけさせていただくこともあります」
・
・
・
・
どうにか取材を終え愛翔がロッカールームに戻った。
そこにはステラスターFCU18 のフルメンバーが揃っていて
「住吉、復帰おめでとう。待ってたぞ」
「え?」
愛翔はそれなりの時間をマスコミに囲まれていたので、メンバーは皆帰ってしまっていると思っていた。
「え?じゃねえよ。仲間が重い病気を克服して戻ってきたんだぞ。祝福くらいするだろう」
「そうそう、ここのレストハウスに申し入れて部屋とってもらってるからな」
「あ、住吉。いつもの彼女たちもつれて来いよ。来てくれてるんだろ」
「え、ええ。ありがとうございます」
愛翔がオロオロするのが珍しいからだろう、メンバーの笑い声が響いた。
「ほら、さっさとシャワー浴びて着替えてこい」
そしてシャワーを浴び、着替えを済ませた愛翔はメンバーたちに引きずられるように連れ出された。
途中のロビーで合流した桜、楓、丘、高野の4人もあ然とした状態で連れていかれ、今はレストハウスのテーブルについている。
「はい、では住吉愛翔の復帰初戦を祝って乾杯」
「乾杯!!!」
時枝の声にチームメンバーの明るい声が応え愛翔の復帰祝福パーティが始まった。
「住吉、こんな可愛い女の子4人も連れて。ってあれ?以前はそっちの2人だけじゃなかったか?」
そんな時枝の言葉に愛翔はため息をつきつつも
「まあ、しっかりと紹介した事なかったからな」
そう言うと4人を紹介した。
「こちらの栗色の髪をショートカットにしているのが幼馴染の華押桜、そしてこちらの黒髪をロングにしているのが橘楓。こちらも幼馴染です。そしてこちらの茶髪の子が中学からの友人の高野ひろみ、そして最後にこちらの茶髪をおさげにしているのが丘ゆう子、俺の実の姉です。姓が違うのは察してください」
「「「「よろしく」」」」
4人が声をそろえ軽く頭を下げる。
「ふむ、で、どの娘が恋人なんだ?」
時枝の放った追撃に丘を除く3人が一瞬固まった。愛翔も少しばかり返答に困ってしまった。それでも他のメンバーに狙われるのも面白くない。
「今は桜と楓に返事を待ってもらっている状態だな。色々と支えてもらっているのに申し訳ないが。そうは言っても狙うというのなら容赦はしないからな。2人とも俺にとって大切な人だという事に変わりはないから」
「おいおい、俺には古都美って彼女がいるって知ってるだろう」
そう言う時枝の横から仲西が声を掛けてきた。
「なら丘さんなら……」
「さすがに実の姉の恋愛事情に口は出せないけど、姉さんは光野高校で断トツの学年1位だからな。それなりに覚悟をして狙ってくれ。ただし無理やりとかしたら流石に容赦はしない」
「わ、わかった。それじゃ高野さん……」
仲西が名前を上げようとしたところで高野が口を挟んだ。
「愛翔君、まだお付き合いしてないのなら、わたしもまだ諦めなくていいよね。中学時代には振られちゃったけど、忘れられない。愛翔君が好きです。あなたの恋人にしてください」
まさかの公開告白に周囲が静まり返った。
「ありがとうございます」
「今回はベンチスタートでしたが、すぐにスタメン出場できそうですね」
「あはは、それはどうでしょう。それほど簡単じゃないと思いますよ。特に大病明けの私はそういう部分では実績を作り直さないといけませんから」
終了直前の僅か10分であったけれど、存在感を示し結果を出した愛翔はその経緯と実績による話題性からマスコミに囲まれていた。
「治療時は、どのような気持ちでした?復帰への不安とかありませんでしたか?」
マスコミというのはデリカシーと言うものが無い。相手の心の内側の柔らかいところにずかずかと土足で踏み込むような言葉を投げかける。
「これほど早く適合ドナーが見つかったのは……」
さすがにここまで来るとステラスターFCの広報部が間に入ってきた。
「住吉は有望な選手ではありますが、未成年者です。節度を持った取材をお願い致します。あまりにひどい場合は今後の取材に制限をかけさせていただくこともあります」
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どうにか取材を終え愛翔がロッカールームに戻った。
そこにはステラスターFCU18 のフルメンバーが揃っていて
「住吉、復帰おめでとう。待ってたぞ」
「え?」
愛翔はそれなりの時間をマスコミに囲まれていたので、メンバーは皆帰ってしまっていると思っていた。
「え?じゃねえよ。仲間が重い病気を克服して戻ってきたんだぞ。祝福くらいするだろう」
「そうそう、ここのレストハウスに申し入れて部屋とってもらってるからな」
「あ、住吉。いつもの彼女たちもつれて来いよ。来てくれてるんだろ」
「え、ええ。ありがとうございます」
愛翔がオロオロするのが珍しいからだろう、メンバーの笑い声が響いた。
「ほら、さっさとシャワー浴びて着替えてこい」
そしてシャワーを浴び、着替えを済ませた愛翔はメンバーたちに引きずられるように連れ出された。
途中のロビーで合流した桜、楓、丘、高野の4人もあ然とした状態で連れていかれ、今はレストハウスのテーブルについている。
「はい、では住吉愛翔の復帰初戦を祝って乾杯」
「乾杯!!!」
時枝の声にチームメンバーの明るい声が応え愛翔の復帰祝福パーティが始まった。
「住吉、こんな可愛い女の子4人も連れて。ってあれ?以前はそっちの2人だけじゃなかったか?」
そんな時枝の言葉に愛翔はため息をつきつつも
「まあ、しっかりと紹介した事なかったからな」
そう言うと4人を紹介した。
「こちらの栗色の髪をショートカットにしているのが幼馴染の華押桜、そしてこちらの黒髪をロングにしているのが橘楓。こちらも幼馴染です。そしてこちらの茶髪の子が中学からの友人の高野ひろみ、そして最後にこちらの茶髪をおさげにしているのが丘ゆう子、俺の実の姉です。姓が違うのは察してください」
「「「「よろしく」」」」
4人が声をそろえ軽く頭を下げる。
「ふむ、で、どの娘が恋人なんだ?」
時枝の放った追撃に丘を除く3人が一瞬固まった。愛翔も少しばかり返答に困ってしまった。それでも他のメンバーに狙われるのも面白くない。
「今は桜と楓に返事を待ってもらっている状態だな。色々と支えてもらっているのに申し訳ないが。そうは言っても狙うというのなら容赦はしないからな。2人とも俺にとって大切な人だという事に変わりはないから」
「おいおい、俺には古都美って彼女がいるって知ってるだろう」
そう言う時枝の横から仲西が声を掛けてきた。
「なら丘さんなら……」
「さすがに実の姉の恋愛事情に口は出せないけど、姉さんは光野高校で断トツの学年1位だからな。それなりに覚悟をして狙ってくれ。ただし無理やりとかしたら流石に容赦はしない」
「わ、わかった。それじゃ高野さん……」
仲西が名前を上げようとしたところで高野が口を挟んだ。
「愛翔君、まだお付き合いしてないのなら、わたしもまだ諦めなくていいよね。中学時代には振られちゃったけど、忘れられない。愛翔君が好きです。あなたの恋人にしてください」
まさかの公開告白に周囲が静まり返った。
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