幼馴染の初恋は月の女神の祝福の下に

景空

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第188話 新入生勧誘(女子バスケットボール部)

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「ファイト光野、ファイ」
一斉にバスケットコートに散らばる女子バスケットボール部メンバー。新入生勧誘の一環として今日は紅白戦を行うことになっている。桜はビブスチームのポイントガードとして先発だ。
”ピー”ホイッスルが鳴り響きジャンプボールでゲームがスタートする。キビキビとした動き。2年前桜が加入した当時とはまるで違う。現実として実は前年のインターハイ予選では県大会を3位で勝ち抜き地区ブロック大会に出場、ベスト16に進出するという結果を残し、秋大会でも3位、おしくもウィンターカップへの出場資格を得ることは出来なかったものの県内の女子バスケットボールでは新進気鋭の強豪校の一角に数えられ始めている。
 それもこれも桜の活躍に刺激されたメンバーが奮起しレベルが上がったことが大きかった。
「ディフェンス1本ー」
ユニフォームチームがボールを確保したところでビブスチームのポイントガード桜の掛け声が響く。ユニフォームチームがドリブルでゆっくりと攻め上がる。そこに桜が1人マンツーマンで入った。ドリブルコースを潰し、ボールを持った途端にパスコースに身体を入れる。相手のフェイントに身体を寄せ圧力をかけ、焦った相手に無理やりにパスを出させる。
そうしている間にビブスチームはディフェンスフォーメーションを組み終わっていた。逆サイドにボールが回ったところで桜もポジションにつく。キッチリ決まったフォーメーションをどうにか崩そうとゴール下に切り込もうとするユニフォームチームにキッチリワンアームで押し出す桜。20センチ近い身長差をものともしないプレイは相手チームをそのスピードで翻弄する。その動きはどこかサッカーにおける愛翔を思わせた。
オフェンスに回れば、桜の攻撃的なプレイは更に冴えわたる。自らドリブルでカットイン、時に3ポイントシュートをうち、時にその小柄な体躯でありながら素早い動きでゴール下でリバウンドさえ奪う、そして司令塔として味方への指示。その影響力は弱小だった女子バスケットボール部を僅か2年で強豪校の一角に引き揚げていた。
「うわぁあのポイントガードの先輩すごい」
「え、なんであそこから入るの?」
紅白戦はビブスチーム46対ユニフォームチーム38でビブスチームの勝利だった。

「はーい、今日は見学に来てくれてありがとうね。私が女子バスケットボール部、部長の末成千恵です。楽しく真剣にバスケットボールをやりたい女の子大募集しています。よかったら体験入部からでも来てくれると嬉しいです」
新入生勧誘ということで末成がにこやかに見学者に声を掛けている。
「じゃあここからは質問を受け付けます。何か質問があれば聞いてね」
おずおずという感じで何人かの手が上がる。
「あ、あの1年C組前迫神奈(まえさこ かんな)と言います。活動日は決まってますか?」
「普段は木曜日を除く平日の放課後と土曜日の午前中ですね。大会近くになると少し増やしたりします」
「わかりました。ありがとうございました」
「え、あの、その、しょ初心者はダメでしょうか?あ、1年A組鷹地早緒莉(たかち さおり)です」
「はい、初心者でも一生懸命に取り組むなら歓迎します。逆にやる気のない方は経験者でもご遠慮願いたいですね」
そしていくつかの質問に末成が答えたあと
「そろそろ時間ですので今日の見学タイムは終わりにします。聞きたいことがあれば誰にでも気軽に聞いてね」

そしてメンバーが解散していく中で
「あ、あの華押先輩」
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