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第289話 発表
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都内某ホテル。多くのマスコミが集まっている。司会を務めるスーツの男性がマイクに向かった。
「それでは、定刻となりましたので始めさせていただきます」
ホールにひしめくリポーター、カメラマン。その目は一律に今正面の席に現れた人物に注がれている。フラッシュが閃きシャッターが切られる。その中には当然ながらKD社の記者レポーターカメラマンの姿はない。
「この度は、記者会見に来ていただきありがとうございます。昨年末よりの騒動により耳目を集める事となったことは皆さんもご存知の事と思います。その件もあり古巣ステラスターFCでのトップ契約を断念いたしました。そして過日イタリアに渡りローマ・ソチエタFCでの事実上のセレクションを受ける機会を得、そこでの縁により私住吉愛翔は、ロンドン・ステイビレッジFCとトップ契約をしました。そして4月より同クラブにてプレイすることとなりましたことをここにご報告いたします。今後はイギリスを拠点として活動していくことになります。よろしくお願いいたします」
愛翔の挨拶にフラッシュがさらにました。
「それでは、ここで短い時間ではありますが質疑に入らせていただきます」
「新浪出版の、小島です。新天地ロンドン・ステイビレッジFCでのポジションはどこになりますか?今まで通りライトウィングでしょうか?」
「今のところライトウィングをベースに考えていると言われているとだけ言わせていただきます。それ以上は申し訳ありませんが口を閉じさせてください」
「ありがとうございました」
「TNスポーツの山浦です。ロンドン・ステイビレッジFCとは、どのような契約でむかわれるのでしょうか?」
「単年契約ですね」
「よろしければ契約年棒等も教えていただけますでしょうか?」
「え、年棒ですか?」
愛翔は後ろに控える楓に”これ言っていいのか?”と確認し
「年30万ポンドプラス出来高です」
「新人とは言え30万ポンドというのはプレミアリーグとしては少な目に感じますが不満などはないのでしょうか?」
「まあ初年度ですし、出来高もありますからね。それにその辺りは今年結果を出して来年ガッツリいただきますよ」
愛翔が自信ありげに右目をつぶって見せる。
その後も愛翔がいくつかの質問に答えた。そして
「そろそろ時間となりましたので、これをもって住吉愛翔のロンドン・ステイビレッジFC加入発表記者会見を終わらせていただきます」
そして、その日のスポーツニュースでは、愛翔のロンドン・ステイビレッジFC加入が大きく取り上げられていた。それを各所でそれぞれの感慨をもってみている人間がいた。
「こんな話題を我が社は取り扱えない。かえすがえすもあいつの失策が……」
KD社専務竹松太聖は苦虫を嚙み潰したような顔でテレビをにらみつけ
「イギリスだと。プレミアリーグだと。クソ、こっちはこんなところにおしこめられているってのに」
携帯電話の電波も届かない山奥の学生寮の片隅で高木実は壁を殴っていた。
「住吉も思い切ったな」
「そしていきなりプレミアか」
そしてステラスターFCのロビーではアグラ・悠はじめ、チームメンバーがホッとしたような、それでいて残念そうな顔でむかいあっていた。
「それでは、定刻となりましたので始めさせていただきます」
ホールにひしめくリポーター、カメラマン。その目は一律に今正面の席に現れた人物に注がれている。フラッシュが閃きシャッターが切られる。その中には当然ながらKD社の記者レポーターカメラマンの姿はない。
「この度は、記者会見に来ていただきありがとうございます。昨年末よりの騒動により耳目を集める事となったことは皆さんもご存知の事と思います。その件もあり古巣ステラスターFCでのトップ契約を断念いたしました。そして過日イタリアに渡りローマ・ソチエタFCでの事実上のセレクションを受ける機会を得、そこでの縁により私住吉愛翔は、ロンドン・ステイビレッジFCとトップ契約をしました。そして4月より同クラブにてプレイすることとなりましたことをここにご報告いたします。今後はイギリスを拠点として活動していくことになります。よろしくお願いいたします」
愛翔の挨拶にフラッシュがさらにました。
「それでは、ここで短い時間ではありますが質疑に入らせていただきます」
「新浪出版の、小島です。新天地ロンドン・ステイビレッジFCでのポジションはどこになりますか?今まで通りライトウィングでしょうか?」
「今のところライトウィングをベースに考えていると言われているとだけ言わせていただきます。それ以上は申し訳ありませんが口を閉じさせてください」
「ありがとうございました」
「TNスポーツの山浦です。ロンドン・ステイビレッジFCとは、どのような契約でむかわれるのでしょうか?」
「単年契約ですね」
「よろしければ契約年棒等も教えていただけますでしょうか?」
「え、年棒ですか?」
愛翔は後ろに控える楓に”これ言っていいのか?”と確認し
「年30万ポンドプラス出来高です」
「新人とは言え30万ポンドというのはプレミアリーグとしては少な目に感じますが不満などはないのでしょうか?」
「まあ初年度ですし、出来高もありますからね。それにその辺りは今年結果を出して来年ガッツリいただきますよ」
愛翔が自信ありげに右目をつぶって見せる。
その後も愛翔がいくつかの質問に答えた。そして
「そろそろ時間となりましたので、これをもって住吉愛翔のロンドン・ステイビレッジFC加入発表記者会見を終わらせていただきます」
そして、その日のスポーツニュースでは、愛翔のロンドン・ステイビレッジFC加入が大きく取り上げられていた。それを各所でそれぞれの感慨をもってみている人間がいた。
「こんな話題を我が社は取り扱えない。かえすがえすもあいつの失策が……」
KD社専務竹松太聖は苦虫を嚙み潰したような顔でテレビをにらみつけ
「イギリスだと。プレミアリーグだと。クソ、こっちはこんなところにおしこめられているってのに」
携帯電話の電波も届かない山奥の学生寮の片隅で高木実は壁を殴っていた。
「住吉も思い切ったな」
「そしていきなりプレミアか」
そしてステラスターFCのロビーではアグラ・悠はじめ、チームメンバーがホッとしたような、それでいて残念そうな顔でむかいあっていた。
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