幼馴染の初恋は月の女神の祝福の下に

景空

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第303話 最後の難関?

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アメリカでの入国を済ませた一行は空港のロビーで一息ついている。
「ね、桜。飛行機の中でのあなた達のスキンシップ中々だったみたいね。下着は足りたのかしら?」
理沙が桜にこっそりと耳打ちをした。
「え、なんのこと?」
「またまたあ。誤魔化すの下手なんだから。トイレに行くのにあんなポーっとした顔で行ってたらまるわかりよ。まあ、そのあたりは楓ちゃんも一緒だったけどね。それに後ろから見える3人の頭の位置がくっついていたから寄り添っているのはわかったし」
クスクスと笑いながらの理沙の言葉に桜は耳まで真っ赤になっている。
「仲が良いのが分かって安心したわ。それと……、妹か弟欲しくない?」
「え?それ」
「あなた達に刺激されて、私も帰国したら……ね。あ、あなた達だとむしろ自分たちの赤ちゃんが欲しいかしらね」
理沙の追撃が止まらず、桜がオロオロしている。
「あら、何か楽しそうなお話してるわね」
そこに麗奈が突然乱入してきた。その向こうでは楓が赤い顔で愛翔に抱きつき顔を愛翔の胸に押し付けている。
「あら、麗奈。桜と赤ちゃんについて話していただけよ。それより今まで楓ちゃんと話していたのにどうしたの?」
「私も楓と赤ちゃんの事を話していたのだけど、逃げられちゃったのよ」
「な、麗奈さんまで。あたし達まだ学生で」
「なーに言ってるのよ。愛翔君の稼ぎならあなた達が学生でも赤ちゃんも育てられるでしょ」
「そ、それにお父さんたちが大学卒業まではって」
「そうね、そんなことを1人だけ言ってたわね」
「え?ひとりだけって。あれ4人の総意じゃなかったの?」
「あれはあの人ひとりだけの意見よ。ちゃんとあのあとOHANASHIして納得させたから大丈夫。他の3人は最後に慎一郎君が言ったとおりだから。『子供は高校を卒業してから』ってね」
「あ、あれ冗談だと思って……」
「ふふふ、ただし最後の難関は残っているわよ」
「最後の難関?」
そこに男の声が響いた。
「あ、いたいた。愛翔、ちゃんと案内して待ち合わせ場所に来ないとダメじゃないか」
「いや、父さん、待ち合わせ場所ここだから。ちゃんとメール見た?」
「え?2階出入口って……。あれ?」
「どこを見間違えたら2階になるんだよ」
「ああ、すまん。どうも何かの仕事のメールと勘違いしたみたいだ。昨日も徹夜だったからなあ」
「徹夜って大丈夫?そんな忙しいならレンタカーでも借りてどうにかしたよ」
「なーに、今日1日空けるためにちょっと頑張っただけだから大丈夫だ。あ、ただし運転は愛翔頼むな。来る途中でちょこちょこ意識を持っていかれたから」
「だー、何危ないことしてんだよ。もういい、鍵貸して。で車はどこ?」
そこに現れたのは愛翔の父、住吉浩之こと最後の難関だった。
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