15 / 119
15,栽培スキルパネル《耕作:見習い人》。
しおりを挟む
大爆笑が終わったところで、ルドル卿が申し出てきた。
「面白い。お前を、わがパーティに招いてやろう。安心しろ。いまのところ、わがパーティは私を含めて、4人。お前を入れても、5人ルールを破ることはない」
「え、私を加えてくださると?」
うわぁぁぁ、とてつもなくお断りしたいが、どうもこの貴族さん、下民に断れることに馴れてなさそう。へたすると、厄介なことになる。そこで私は、とっておきの笑みを浮かべておこう。
「ありがとうございます、光栄ですっ!」
農家の娘たるもの、ときに台風でカブ畑がダメになることがあっても、笑顔で「次があるよ」と言えなくてはね。今回も、それと似たようなことだ。ルドル卿という台風、ひとまずやり過ごそう。
ルドル卿の後ろから、興味深い3人がやってくる。一人は筋肉隆々な男の人で、まさしく戦士という感じ。大剣クレイモアを装備。
二人目は、40代の男でカトラスを装備。抜け目なく目を光らせている。三人目は、華奢な少女で、なんか落ち込んだ目をしている。
カトラスの男が、ルドル卿に言う。
「なぜ、この小娘を5人目にくわえるんで?」
ルドル卿は、一応は声を小さくして、
「ライオネルよ、考えてみろ。14階のアレに対する生贄要員は、一人より二人のほうが確実だろうが」
ライオネルと呼ばれたカトラスの男が、私を見やる。
「はぁ、なるほど」
何やら悪だくみされているようだが、私は私のペースでいこう。ところで農家の娘の直感からして、ライオネルという人は、ただ者ではなさそう。
ところで、今のうちに私は溜めに溜めたスキルポイントを使っておくとしよう。当初は7階まで待つつもりだったけど──事情も変わったよね。
さて現在、溜めたスキルポイントは、77だ。
まずは『打撃』領域より。
『武器の打撃力をUPする』の次にある解放可能パネルは、『武器の打撃力をUPする(打撃Lv.2)』。つまり、さらに打撃力がUPされるわけだね。解放に必要なスキルポイントは、5。地味だけども、通常攻撃は上げておいて損はない。基礎力あってこその、スキルである。はい、解放。
『打撃』の解放ルートは二つに分かれていて、打撃スキル《爆打》から続いている未解放パネルは、《雷打》。『雷撃とともに放たれる打撃。雷属性』。属性かぁ。あんまりそこは詳しくないから、おいおい学んでいくとして、必要スキルポイントは8。はい解放。
続いて、『防御』領域。今のところ解放済みは、《強靭盾》と『使用者の防御力UP』。これも双方とも別ルートなので、それぞれ次の解放可能パネルを見てみよう。
まず『使用者の防御力UP』に続く解放可能パネル、『使用者の防御力UP(防御Lv.2)』。必要スキルポイントは5。まずはこれを解放して基礎防御力を上げよう。
つづいて《強靭盾》に続く防御スキルの解放可能パネルは、《守りの盾》。必要スキルポイントは8。効果は、『パーティ仲間の一人にのみ、《強靭盾》と同じ効果の盾を発動することができる』か。
ふーーーーーーん。ソロプレイヤーとしては、いらないなぁ。いらないのだけど、ただ《守りの盾》を解放しておかないと、次の防御スキルパネルが解放できないし。仕方ない。解放しておこう。
ここで防御スキルをもうひとつ解放もできるけど、まぁここは『射程』領域をいってみよう。これまではどうしても、鍬(くわ)という武器の性質上、近接戦闘しかできなかったけど。やっぱり遠くから攻撃できると嬉しいよねぇ。
『射程』領域は、まず初期はひとつのルートだけのようだ。はじめの解放可能パネルは、《波動砲》。これは『前方に向かって、通常攻撃と同じ威力の波動を飛ばすことができる。射程は30メートル』。
これ、ずっと狙っていたんだけど、なんと解放のために必要なスキルポイントが25も必要だから。ずっと待機させておいたのは、このせい。
『射程』領域は、解放のためのスキルポイントが多めっぽいね。それって、もともと〈スーパーコンボ〉が近接戦闘用のため、遠距離系は苦手ということかな。はい、解放。
さて。まだスキルポイントは26も残っている。
『打撃』を強化して攻撃特化にいってもいいし、『防御』特化で守り重視もいいよね。
だけど私の熱い視線は、すでに『栽培』領域に向けられている。すでに《無題》をひとつ解放してあるよね。
この《無題》パネルは、ようは空白パネル。つまり焦らすパネルともいえる。だから次の《無題》パネルを、スキルポイント5使って解放する。これで、さらに次の解放可能な『栽培』領域パネルの内容を確認できる。
それは──またも《無題》だった。《無題》、つまり何の強化効能のないパネルが3連続? 一体、『栽培』領域は、どこまで私を焦らす気なのだろう。
次だ。次こそは、凄い『栽培』スキルパネルが待っているに違いない。
ギャンブラーって、こんな気持ちなのかな。次こそは、勝つという気持ち。
というわけで、さらにスキルポイント5で《無題》パネルを解放。
その次にあったのは──また《無題》! もう、いい加減にしてよ! ここまできたら、またスキルポイント5を使って解放だよ!
すると──その次の未解放パネルは、《無題》ではなかった。
《耕作:見習い人》という栽培スキルパネル。
その効果は、
『バトル中。一時的な耕地をつくり、そのバトルに必要なスキルの種を植えて育て、スキル実を収穫できる。収穫したスキル実は一度使用すると効果を終える』。
やったっっ! なんか、凄いのが出てきたっっ! そのバトル限定で、特殊なスキルを会得できる実を、栽培できるらしい。農家の娘にぴったり。
よしさっそく解放するぞ──え?《耕作:見習い人》解放に必要なスキルポイントは、120。現在の私のスキルポイントは、11。
ぜんぜん足りないじゃん!
「面白い。お前を、わがパーティに招いてやろう。安心しろ。いまのところ、わがパーティは私を含めて、4人。お前を入れても、5人ルールを破ることはない」
「え、私を加えてくださると?」
うわぁぁぁ、とてつもなくお断りしたいが、どうもこの貴族さん、下民に断れることに馴れてなさそう。へたすると、厄介なことになる。そこで私は、とっておきの笑みを浮かべておこう。
「ありがとうございます、光栄ですっ!」
農家の娘たるもの、ときに台風でカブ畑がダメになることがあっても、笑顔で「次があるよ」と言えなくてはね。今回も、それと似たようなことだ。ルドル卿という台風、ひとまずやり過ごそう。
ルドル卿の後ろから、興味深い3人がやってくる。一人は筋肉隆々な男の人で、まさしく戦士という感じ。大剣クレイモアを装備。
二人目は、40代の男でカトラスを装備。抜け目なく目を光らせている。三人目は、華奢な少女で、なんか落ち込んだ目をしている。
カトラスの男が、ルドル卿に言う。
「なぜ、この小娘を5人目にくわえるんで?」
ルドル卿は、一応は声を小さくして、
「ライオネルよ、考えてみろ。14階のアレに対する生贄要員は、一人より二人のほうが確実だろうが」
ライオネルと呼ばれたカトラスの男が、私を見やる。
「はぁ、なるほど」
何やら悪だくみされているようだが、私は私のペースでいこう。ところで農家の娘の直感からして、ライオネルという人は、ただ者ではなさそう。
ところで、今のうちに私は溜めに溜めたスキルポイントを使っておくとしよう。当初は7階まで待つつもりだったけど──事情も変わったよね。
さて現在、溜めたスキルポイントは、77だ。
まずは『打撃』領域より。
『武器の打撃力をUPする』の次にある解放可能パネルは、『武器の打撃力をUPする(打撃Lv.2)』。つまり、さらに打撃力がUPされるわけだね。解放に必要なスキルポイントは、5。地味だけども、通常攻撃は上げておいて損はない。基礎力あってこその、スキルである。はい、解放。
『打撃』の解放ルートは二つに分かれていて、打撃スキル《爆打》から続いている未解放パネルは、《雷打》。『雷撃とともに放たれる打撃。雷属性』。属性かぁ。あんまりそこは詳しくないから、おいおい学んでいくとして、必要スキルポイントは8。はい解放。
続いて、『防御』領域。今のところ解放済みは、《強靭盾》と『使用者の防御力UP』。これも双方とも別ルートなので、それぞれ次の解放可能パネルを見てみよう。
まず『使用者の防御力UP』に続く解放可能パネル、『使用者の防御力UP(防御Lv.2)』。必要スキルポイントは5。まずはこれを解放して基礎防御力を上げよう。
つづいて《強靭盾》に続く防御スキルの解放可能パネルは、《守りの盾》。必要スキルポイントは8。効果は、『パーティ仲間の一人にのみ、《強靭盾》と同じ効果の盾を発動することができる』か。
ふーーーーーーん。ソロプレイヤーとしては、いらないなぁ。いらないのだけど、ただ《守りの盾》を解放しておかないと、次の防御スキルパネルが解放できないし。仕方ない。解放しておこう。
ここで防御スキルをもうひとつ解放もできるけど、まぁここは『射程』領域をいってみよう。これまではどうしても、鍬(くわ)という武器の性質上、近接戦闘しかできなかったけど。やっぱり遠くから攻撃できると嬉しいよねぇ。
『射程』領域は、まず初期はひとつのルートだけのようだ。はじめの解放可能パネルは、《波動砲》。これは『前方に向かって、通常攻撃と同じ威力の波動を飛ばすことができる。射程は30メートル』。
これ、ずっと狙っていたんだけど、なんと解放のために必要なスキルポイントが25も必要だから。ずっと待機させておいたのは、このせい。
『射程』領域は、解放のためのスキルポイントが多めっぽいね。それって、もともと〈スーパーコンボ〉が近接戦闘用のため、遠距離系は苦手ということかな。はい、解放。
さて。まだスキルポイントは26も残っている。
『打撃』を強化して攻撃特化にいってもいいし、『防御』特化で守り重視もいいよね。
だけど私の熱い視線は、すでに『栽培』領域に向けられている。すでに《無題》をひとつ解放してあるよね。
この《無題》パネルは、ようは空白パネル。つまり焦らすパネルともいえる。だから次の《無題》パネルを、スキルポイント5使って解放する。これで、さらに次の解放可能な『栽培』領域パネルの内容を確認できる。
それは──またも《無題》だった。《無題》、つまり何の強化効能のないパネルが3連続? 一体、『栽培』領域は、どこまで私を焦らす気なのだろう。
次だ。次こそは、凄い『栽培』スキルパネルが待っているに違いない。
ギャンブラーって、こんな気持ちなのかな。次こそは、勝つという気持ち。
というわけで、さらにスキルポイント5で《無題》パネルを解放。
その次にあったのは──また《無題》! もう、いい加減にしてよ! ここまできたら、またスキルポイント5を使って解放だよ!
すると──その次の未解放パネルは、《無題》ではなかった。
《耕作:見習い人》という栽培スキルパネル。
その効果は、
『バトル中。一時的な耕地をつくり、そのバトルに必要なスキルの種を植えて育て、スキル実を収穫できる。収穫したスキル実は一度使用すると効果を終える』。
やったっっ! なんか、凄いのが出てきたっっ! そのバトル限定で、特殊なスキルを会得できる実を、栽培できるらしい。農家の娘にぴったり。
よしさっそく解放するぞ──え?《耕作:見習い人》解放に必要なスキルポイントは、120。現在の私のスキルポイントは、11。
ぜんぜん足りないじゃん!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
追放された俺の木工スキルが実は最強だった件 ~森で拾ったエルフ姉妹のために、今日も快適な家具を作ります~
☆ほしい
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺は、異世界の伯爵家の三男・ルークとして生を受けた。
しかし、五歳で授かったスキルは「創造(木工)」。戦闘にも魔法にも役立たない外れスキルだと蔑まれ、俺はあっさりと家を追い出されてしまう。
前世でDIYが趣味だった俺にとっては、むしろ願ってもない展開だ。
貴族のしがらみから解放され、自由な職人ライフを送ろうと決意した矢先、大森林の中で衰弱しきった幼いエルフの姉妹を発見し、保護することに。
言葉もおぼつかない二人、リリアとルナのために、俺はスキルを駆使して一夜で快適なログハウスを建て、温かいベッドと楽しいおもちゃを作り与える。
これは、不遇スキルとされた木工技術で最強の職人になった俺が、可愛すぎる義理の娘たちとのんびり暮らす、ほのぼの異世界ライフ。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる