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25,私の敵。
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盗賊団長バルクさんが、双剣を鞘から抜く。
「バカな女だ。俺様は〈開華のタネ〉によってスキルツリー覚醒した者、いわば選ばれし者。貴様のような、武器に頼る雑魚とは訳が違うのだ! 見よ、この超人的な能力を!!」
近くの影へと飛び込むバルクさん。そして影の中を移動し、私の背後、すなわち死角から飛び掛かって──きたので、振り向きざまに魔改造鍬〈スーパーコンボ〉を叩き込んだ。どさっと倒れるバルクさん。
「な、なぜだ? なぜ、俺様の動きを見きれるんだ?」
「【覇王魔窟】の〈影鰐(シャドウアリゲーター)〉に比べると、まったく動きが遅いです。影移動系スキルの劣化版を見せられているようで、ガッカリです。
そう──昔、家族旅行のとき、王都のカフェでブルーベリーケーキをいただいたことがあります。私、とても感動しました。そして母に頼んで、おうちでも作ってもらったのです。だけど、私は親不孝な子でした。感謝すればいいのに、『こんなの、私が食べたかったブルーベリーケーキじゃない!』なんて、酷いことを言ってしまったのです。あぁ、なんて悪い子だったのでしょうか。ただ弁解するなら、確かにあれは私が感動したブルーベリーケーキではなかった。おそらくレシピに、何かしら致命的に足りないものがあったのでしょう。
バルクさん。あなたの影移動系スキルにも、同じものを感じます。致命的に何かが足りないので、凄まじく雑魚臭がするのです」
激昂したバルクさんが、双剣を振るう。
「ふざけるなよぉぉぉ!! この俺様は、構成員100人を超える盗賊団を束ねるバルク様だぞぉぉぉぉ!!」
私は最小限の動きで、バルクさんからの攻撃を回避。その両手に、〈スーパーコンボ〉を叩き込んで、切断した。双剣を握ったまま、切断したバルクさんの両手が、ぽとりと落ちる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」
それから私は、バルクさんの腹部に〈スーパーコンボ〉を叩き込み、そのまま大樹に叩き込んだ。
血を吐きながら、バルクさんが切断された両手をのばして叫ぶ。
「ま、ま、ままま、まてぇぇぇ! 俺が貴様に何をしたっ!? 何をしたというんだぁぁ!!」
「あなたのところの盗賊さんが、私のカブ畑を破壊したのです。子の罪は親が支払うものでしょう。それが親の務めというものでしょう? 盗賊の場合、それは盗賊団長であるあなたの務めです」
「ま、まってくれぇぇぇ!!! だとしても、それは死ぬほどの罪なのか?! こ、こうしよう、俺は降参する! どうか俺を逮捕してくれ!! 監獄で罪を償うから殺さないでくれぇぇぇ!!」
「目には目を、歯には歯を。理由もなく人を殺した者には、死は致し方のないこと。理由もなく、しかも悪意をもって──ここが重要です。悪意をもって、カブを殺した者にも、やはり死は致し方のないこと。よって、あなたの命をここでとるのが、私の務め。どうか、お許しください。あなた殺させていただくこと、どうかお許しくださいっっっっ!!」
「ひぃぃぃ訳がわからなぁぁぁぁぁぃイカれているぅぅぅぅぅ、あああああお前はぁぁぁぁ正気じゃぁぁぁぁぁない、キ☓ガイ、こいつはぁぁぁぁぁぁキ☓ガイだぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇキ☓ガイに殺されるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!! あぁァァぁぁぁァぁぁァァァァぁぁぁぁ…………………」
〈スーパーコンボ〉の連打連打で、原型がなくなるまでバルクさんの肉を叩いた。
「安らかに眠ってください、バルクさん。あなたや、私が昨夜殺した盗賊の皆さんの魂が、どうか天国にいけますように」
グチャグチャの肉塊を眺めていたら、もうハエがたかっている。ハエさんとは、仕事熱心なことだ。
さてと。バルクさんも殺させていただいたので、私の役目は終わった。ただ黙って帰るのも、ベロニカさんに悪い。
そこでしばし待っていたが、ベロニカさんたちが戻ってくる様子がない。
バルク盗賊団のアジトからは、もう戦闘音も聞こえてこない。静かなものだ。もしかすると、アジト内でバルクさんを捜索している? それではいくら捜しても見つからない。バルクさんはここで、ハエの餌食になっているし。
バルクさんの肉塊から、まだ原型をとどめている右耳を取った。これで、バルクさん討伐の証拠になるかな? とにかくベロニカさんたちに渡そう。
というわけで、私はアジトの屋敷に向かって歩き出す。
うーん。どうも静かすぎる。
「お邪魔します」
一階の窓から屋敷内に入る。廊下には、盗賊の死体が転がっていた。さらに先へ進み、ダンスホールのようなところに出た。
まず目に入ったのは、ジョンソンさんたちの死体。冒険者ギルドパーティの皆さんの死体。
いや、まだ一人だけ息がある。ベロニカさんが仰向けに倒れている。その右手には、破壊された大鎌(デスサイズ)。
そしてベロニカさんへと屈みこんでいる、少年が一人。
ベロニカさんの腹部に右手を無造作に突っ込み、楽しそうに内臓をかき回していた。
その少年が、こちらを見やった。銀髪の、整った顔立ち。嬉しそうに笑う。
「やぁ、まだいたんだね♪」
直感。
私が磨いている直感が言うのです。
───あ、これ死んだー。私、死んだー、と。
だが同時に、私は凄まじい怒りに駆られた。
「ベロニカさんという美人なお姉さんをこの世から減らそうとする、そんなあなたは私の敵ですっっっっ!」
「バカな女だ。俺様は〈開華のタネ〉によってスキルツリー覚醒した者、いわば選ばれし者。貴様のような、武器に頼る雑魚とは訳が違うのだ! 見よ、この超人的な能力を!!」
近くの影へと飛び込むバルクさん。そして影の中を移動し、私の背後、すなわち死角から飛び掛かって──きたので、振り向きざまに魔改造鍬〈スーパーコンボ〉を叩き込んだ。どさっと倒れるバルクさん。
「な、なぜだ? なぜ、俺様の動きを見きれるんだ?」
「【覇王魔窟】の〈影鰐(シャドウアリゲーター)〉に比べると、まったく動きが遅いです。影移動系スキルの劣化版を見せられているようで、ガッカリです。
そう──昔、家族旅行のとき、王都のカフェでブルーベリーケーキをいただいたことがあります。私、とても感動しました。そして母に頼んで、おうちでも作ってもらったのです。だけど、私は親不孝な子でした。感謝すればいいのに、『こんなの、私が食べたかったブルーベリーケーキじゃない!』なんて、酷いことを言ってしまったのです。あぁ、なんて悪い子だったのでしょうか。ただ弁解するなら、確かにあれは私が感動したブルーベリーケーキではなかった。おそらくレシピに、何かしら致命的に足りないものがあったのでしょう。
バルクさん。あなたの影移動系スキルにも、同じものを感じます。致命的に何かが足りないので、凄まじく雑魚臭がするのです」
激昂したバルクさんが、双剣を振るう。
「ふざけるなよぉぉぉ!! この俺様は、構成員100人を超える盗賊団を束ねるバルク様だぞぉぉぉぉ!!」
私は最小限の動きで、バルクさんからの攻撃を回避。その両手に、〈スーパーコンボ〉を叩き込んで、切断した。双剣を握ったまま、切断したバルクさんの両手が、ぽとりと落ちる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」
それから私は、バルクさんの腹部に〈スーパーコンボ〉を叩き込み、そのまま大樹に叩き込んだ。
血を吐きながら、バルクさんが切断された両手をのばして叫ぶ。
「ま、ま、ままま、まてぇぇぇ! 俺が貴様に何をしたっ!? 何をしたというんだぁぁ!!」
「あなたのところの盗賊さんが、私のカブ畑を破壊したのです。子の罪は親が支払うものでしょう。それが親の務めというものでしょう? 盗賊の場合、それは盗賊団長であるあなたの務めです」
「ま、まってくれぇぇぇ!!! だとしても、それは死ぬほどの罪なのか?! こ、こうしよう、俺は降参する! どうか俺を逮捕してくれ!! 監獄で罪を償うから殺さないでくれぇぇぇ!!」
「目には目を、歯には歯を。理由もなく人を殺した者には、死は致し方のないこと。理由もなく、しかも悪意をもって──ここが重要です。悪意をもって、カブを殺した者にも、やはり死は致し方のないこと。よって、あなたの命をここでとるのが、私の務め。どうか、お許しください。あなた殺させていただくこと、どうかお許しくださいっっっっ!!」
「ひぃぃぃ訳がわからなぁぁぁぁぁぃイカれているぅぅぅぅぅ、あああああお前はぁぁぁぁ正気じゃぁぁぁぁぁない、キ☓ガイ、こいつはぁぁぁぁぁぁキ☓ガイだぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇキ☓ガイに殺されるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!! あぁァァぁぁぁァぁぁァァァァぁぁぁぁ…………………」
〈スーパーコンボ〉の連打連打で、原型がなくなるまでバルクさんの肉を叩いた。
「安らかに眠ってください、バルクさん。あなたや、私が昨夜殺した盗賊の皆さんの魂が、どうか天国にいけますように」
グチャグチャの肉塊を眺めていたら、もうハエがたかっている。ハエさんとは、仕事熱心なことだ。
さてと。バルクさんも殺させていただいたので、私の役目は終わった。ただ黙って帰るのも、ベロニカさんに悪い。
そこでしばし待っていたが、ベロニカさんたちが戻ってくる様子がない。
バルク盗賊団のアジトからは、もう戦闘音も聞こえてこない。静かなものだ。もしかすると、アジト内でバルクさんを捜索している? それではいくら捜しても見つからない。バルクさんはここで、ハエの餌食になっているし。
バルクさんの肉塊から、まだ原型をとどめている右耳を取った。これで、バルクさん討伐の証拠になるかな? とにかくベロニカさんたちに渡そう。
というわけで、私はアジトの屋敷に向かって歩き出す。
うーん。どうも静かすぎる。
「お邪魔します」
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いや、まだ一人だけ息がある。ベロニカさんが仰向けに倒れている。その右手には、破壊された大鎌(デスサイズ)。
そしてベロニカさんへと屈みこんでいる、少年が一人。
ベロニカさんの腹部に右手を無造作に突っ込み、楽しそうに内臓をかき回していた。
その少年が、こちらを見やった。銀髪の、整った顔立ち。嬉しそうに笑う。
「やぁ、まだいたんだね♪」
直感。
私が磨いている直感が言うのです。
───あ、これ死んだー。私、死んだー、と。
だが同時に、私は凄まじい怒りに駆られた。
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