2人の少女と2つの物語

case A

ある少女にとって、部活とは自己肯定感を下げる場所であった。

自分よりも遥かにレベルの高い同級生
いつも厳しいくせに中途半端な優しさを向けてくる先輩
できないこともやれと言ってくる顧問
そして、全てにおいて劣った自分

もちろん、そんな人間ばかりでもない。
元の実力があまり無い同級生や
優しいだけの先輩もいる
だが、努力でそれを補う同級生
優しいくも気にかけてくれる先輩
そんな人間たちはさらに彼女の心を抉ることとなった。

彼女も努力しようと頑張った時があった
それでも、結果となる1歩手前で諦めてしまった。

そんなとき、ある事件が起きた。
チーム対抗リレーでビリになってしまった。誰も彼女を責めたりはしていない。
けれど、頭の中ではわかっていたのだ。
「自分のせいで負けたのだ」と…
こんなことが何度も積み重なり、、、
少女は部活を退部した。



そして、彼女は笑顔を失った…。