雨姫様と晴れ王子様

文麗

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雨姫様3

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「姫様、とうとう出発ですね。髪飾りも似合っていますよ。」
「ありがとう、メアリー。
 豪雨国まで一緒に行ってくれるのは嬉しいけれど、
 本当に良いの?家族もいるのに。」
雨姫様は、メアリーが家族と離れて
悲しく無いのか心配なのでした。
「私は姫様に全てを捧げると決めていますから。
 家族も賛成してくれています。」
その決意を聞いた雨姫様は、
今度こそ心から笑うことが出来たのでした。
∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗ ∗
一緒に豪雨国に行ってくれる侍女達を連れて
雨姫様は初めてお城から出ました。
すると、驚いたことに隣に大きなお城が建っていたのです。
「どういうこと?」
「申し訳ありません、姫様。
 今まで姫様が住んでいたのは離宮という
 あの大きなお城のはなれなのです。」
「じゃあ、あの大きなお城が本当の王宮なの?」
「そうです。」
「どうして教えてくれなかったの?」
雨姫様はとても悲しく思いました。
皆から自分だけ仲間外れにされていたと思ったからです。
さっきはメアリーに大切に思われていたと思って
とても嬉しかったのに台無しです。
雨姫様は、今にも泣きそうでした。
「違うのです!」
メアリーは大切な雨姫様が泣きそうになっているので焦って、
慌てて否定します。
「雨姫様が悲しまないようにしたかったのです。
 王宮の方々は、雨姫様のことが嫌いなので、
 もし雨姫様が本当の王宮に行きたいと思われたら、
 嫌な思いをされるかもしれないと思って、
 それを防ぎたかったのです。」
メアリーは雨姫様に嫌な思いをしてほしくなくて、
秘密にしていたのでした。
「…そうだったんだ。メアリー、ありがとう。
 メアリーはいつも私のことを一番に考えてくれていたのね。
 さぁ、お父様達に挨拶に行きましょう。」
こうして、雨姫様達は改めて王宮に行くことにしました。

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