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第7章『本土決戦』

第12話 記憶喪失

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 情報参謀の話はこうだった。

 実は数年前、俺とユイは公園で出合い、その時、俺は栄養失調と脱水症で死にそうだったユイに、食事を買い与えたそうなのだ!

 …記憶に無いが、もしそれが事実だとすれば、俺は2回もユイに食事を食べさせた事になる。 …この食いしん坊めっ。

 その後、何かの作戦中に衛鬼兵団えいきへいだん前哨基地が斬鬼軍に攻撃され、幸い犠牲者はいなかったが、これを斬鬼軍による宣戦布告と捉えた参謀本部は、俺の身を護るために、俺と兵団員、そして鷹音ようおんさん達の記憶全てを、完全に消し去ったのだそうだ。

 何せ、俺はこいつらと違って、何の特殊能力も持っていない。 下手をすれば、たった一本の針を刺されただけでもあの世行き…だ。

 その為、何処どこからも俺の情報が漏れないように、俺と兵団との関係性をってくれたそうなのだ。

 その後、斬鬼軍をあっさりと壊滅した衛鬼兵団えいきへいだんは、この『司令徽章』だけが記憶していた、この次元に存在しているはずの、臨時司令官…つまり俺を探してくれて、再会出来たのだ。
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