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第8章『総力戦』

第11話 絶叫

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 俺が再び、ユイを引き倒した。

「時間が無い! 兄! 死ぬ気か!」

 ユイが泣き叫ぶ!


 俺は、ユイをしっかり抱き締めて、こう叫んだ。

「ユイ! 落ち着け! ……俺には『司令徽章』があるから護られている! それより、ミサイルの処理方法を考えろ!」


「それは、あたしも考えた! しかし、どの方策も被害が出る!」


 ……『被害』……?

 ミサイルの被害……それは、激しく当たって爆発するから起きるんだ。 ……軌道を変えても『爆発』する限り、何処《どこ》かに必ず被害は発生してしまう。

 ユイが自分を犠牲にしてまで『細胞配列変換』する……と言っているからには、爆薬を何かに変換する方法が、他には無いのだろう。

 ……と、なれば……『あの方法』しか……ない。


 既にミサイルは、その機体がはっきりと目視できる程、接近している!


 俺は、ユイを抱いたまま、大きく息を吸い込んだ!
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