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第3章 初めての冬越え
第34話 お茶会(sideリーティア)
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朝っぱらから仕度をしてお茶会にやって来た。まぁ、綺麗だなぁと思った。緑がメインカラーなのかな。それにお茶請けも美味しそうだ、どうやら野菜を使ってるらしい、どうやって作っているのか気になる。
そして主催者であるベル・アルフェがやって来て最初の挨拶をした。綺麗な緑色の髪と空色の眼を持った可愛らしい令嬢だ。ただそのドレスとは合ってない、せめて白の部分増やせよと思う。
確か主催者の挨拶後は招待された側が挨拶に行くらしいのだが...........え、誰も行かない。失礼では??
「農業貴族に挨拶なんて.......」
そんな言葉が聞こえた。いやいや、礼儀スルーの方がダメだろ。もういいや、私が先に挨拶してしまおう。
落ち着いて、リーティア。先生の指導を思い出せ、姿勢を伸ばして手は____
かなりぎこちなさそうだったがお辞儀でなんとか気持ちを持ち直せた。後は挨拶だな。
「ごきげんよう、そしてご招待いただき感謝を申し上げます。ベル・アルフェ様。
私は2つ隣のアレクサンドラ領を治めております、リーティア・アレクサンドラと申します」
おし、完の璧!!まずまずじゃないか?
「リーティア・アレクサンドラ様、こそ御足労ありがとうございます。どうか良き時間をお過ごしください」
返事も貰ったので下がって指定された席に座りお茶を飲む。帝国は前世の紅茶に近いものが好まれるがこれは前世の緑茶に近い、それも最高級の玉露に。帰る前に買って帰りたいな。
「ごきげんよう、アレクサンドラ様」
「ごきげんよう」
隣の席から挨拶された、少し老けているが誰だ?
「私はベーダグン家当主の妻、エレナと申しますわ」
隣領を治めているベーダグン家か、あまりいい噂は無いらしいが。
「このようなお茶会にいらっしゃるとは、さぞかし良い家臣をお持ちなのですね」
暇だなとか言いたいのか?それはそっちのことだろ
「えぇ、優秀な家臣も居ますし、育ててる家臣もそろそろ自ら考え仕事をするべきだと思いまして少し試しているんです」
「なるほど..........それにしてもそのお茶を飲むとはアレクサンドラ様の舌は特別ですのね」
ん?緑茶に近いからあまり馴染みが無いのか?
「以前も飲んでみましたが苦くて飲めたものではありませんでしたわ、全くこんなものをお茶会に出すだなんて」
これ苦いか?確かに苦みはあるがその後の甘みが打ち消していく。良い茶葉使ってるのがよく分かる。
「このお茶を入れる際はコツが必要だと聞きました、煎れたアルフェの使用人はそれがよく分かっていらっしゃいます」
沸騰したての熱湯だと緑茶は苦みしか出さないが60度のお湯だと甘みを引き出すらしい。前世の緑茶好きが垂れながしたうんちくだ。半信半疑で言われた通りやってみたら美味しかった。
「そんお茶モドキなんて我がベーダグン家には相応しくありませんわ!それに茶請けだって野菜ばかりで!なんて野蛮な文化なんでしょうか!」
いや、なんでそんな叫ぶ?夫人らしくないな。
「............ベーダグン夫人、知らないからといって他の文化を野蛮と糾弾するとは帝国貴族として恥ずかしくないのですか?」
「なっ?!知ってるからこそ野蛮と言って__」
「文化には必ず理由があるはずです。それを知ろうとしないのは教養を重んじている帝国貴族とは思えませんね」
「っ____」
お、大人しくなったな。しかもちゃんとお茶飲んでるし。んー、しかしお茶請けも美味しいなぁ。
そして主催者であるベル・アルフェがやって来て最初の挨拶をした。綺麗な緑色の髪と空色の眼を持った可愛らしい令嬢だ。ただそのドレスとは合ってない、せめて白の部分増やせよと思う。
確か主催者の挨拶後は招待された側が挨拶に行くらしいのだが...........え、誰も行かない。失礼では??
「農業貴族に挨拶なんて.......」
そんな言葉が聞こえた。いやいや、礼儀スルーの方がダメだろ。もういいや、私が先に挨拶してしまおう。
落ち着いて、リーティア。先生の指導を思い出せ、姿勢を伸ばして手は____
かなりぎこちなさそうだったがお辞儀でなんとか気持ちを持ち直せた。後は挨拶だな。
「ごきげんよう、そしてご招待いただき感謝を申し上げます。ベル・アルフェ様。
私は2つ隣のアレクサンドラ領を治めております、リーティア・アレクサンドラと申します」
おし、完の璧!!まずまずじゃないか?
「リーティア・アレクサンドラ様、こそ御足労ありがとうございます。どうか良き時間をお過ごしください」
返事も貰ったので下がって指定された席に座りお茶を飲む。帝国は前世の紅茶に近いものが好まれるがこれは前世の緑茶に近い、それも最高級の玉露に。帰る前に買って帰りたいな。
「ごきげんよう、アレクサンドラ様」
「ごきげんよう」
隣の席から挨拶された、少し老けているが誰だ?
「私はベーダグン家当主の妻、エレナと申しますわ」
隣領を治めているベーダグン家か、あまりいい噂は無いらしいが。
「このようなお茶会にいらっしゃるとは、さぞかし良い家臣をお持ちなのですね」
暇だなとか言いたいのか?それはそっちのことだろ
「えぇ、優秀な家臣も居ますし、育ててる家臣もそろそろ自ら考え仕事をするべきだと思いまして少し試しているんです」
「なるほど..........それにしてもそのお茶を飲むとはアレクサンドラ様の舌は特別ですのね」
ん?緑茶に近いからあまり馴染みが無いのか?
「以前も飲んでみましたが苦くて飲めたものではありませんでしたわ、全くこんなものをお茶会に出すだなんて」
これ苦いか?確かに苦みはあるがその後の甘みが打ち消していく。良い茶葉使ってるのがよく分かる。
「このお茶を入れる際はコツが必要だと聞きました、煎れたアルフェの使用人はそれがよく分かっていらっしゃいます」
沸騰したての熱湯だと緑茶は苦みしか出さないが60度のお湯だと甘みを引き出すらしい。前世の緑茶好きが垂れながしたうんちくだ。半信半疑で言われた通りやってみたら美味しかった。
「そんお茶モドキなんて我がベーダグン家には相応しくありませんわ!それに茶請けだって野菜ばかりで!なんて野蛮な文化なんでしょうか!」
いや、なんでそんな叫ぶ?夫人らしくないな。
「............ベーダグン夫人、知らないからといって他の文化を野蛮と糾弾するとは帝国貴族として恥ずかしくないのですか?」
「なっ?!知ってるからこそ野蛮と言って__」
「文化には必ず理由があるはずです。それを知ろうとしないのは教養を重んじている帝国貴族とは思えませんね」
「っ____」
お、大人しくなったな。しかもちゃんとお茶飲んでるし。んー、しかしお茶請けも美味しいなぁ。
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