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115 カレンの決断
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─カレン視点─
「さて、カレン。お前はどうしたい?」
どうしたい?
こいつは何の話をしているんだ。
「ん? 分からないか?」
「……意味が分からない」
「察しが悪いな。俺はカレン達の足跡(そくせき)を辿っていたんだぞ。カレンの仲間がどこの宿に泊まっているかも分かっている。そしていつでも殺せるように人員も配置している」
「……」
「もう分かったか? カレンの今後の対応で仲間の命が失われる可能性もあるということが」
よく分かった。
つまりこいつはシャル達を人質にして、あたしを妾にしようとしているってことだ。
これを断ると、シャル達を殺すと……。
ヒナタは強いが、こいつがどれほどの戦力を有しているか分からない。
そうなるとヒナタもタダでは済まない可能性もある。
ある程度は撃退できても、ずっとこいつの手下に追われることになる。
こんなの悩む必要もない。
あたしが犠牲になればシャル達は助かる。
……これでいいんだ。
「分かり……ました。お前の……いや。ニア様の妾になります」
「くっくっく……。いいぞその顔。カレンのその顔が見たかった! 美しい顔立ちで豊満な身体。そして何より戦闘もできる。こんないい女は他にいない!」
あたしに逆らう勇気はない。
シャルのためにも、そして家族のためにも。
これからのあたしの人生はこいつの言いなりだ。
こいつの傀儡になることになる。
でもこれでいい。これでいいんだ。
「……だが。あの時断っておいて今更妾なんぞ、少々図々しいのではないか?」
「え……」
ニアは気持ち悪い笑顔のままあたしに顔を近づけて言い放った。
「カレン、俺の奴隷になれ」
な……。
奴隷だと……。
こいつは何を言っている?
驚きすぎて声が出ない。
「そうすれば、お前の仲間、そして家族の命は保障しよう」
こいつは初めからこれが狙いなのか。
あたしを奴隷にして好き勝手しようと……。
何を考えているかは想像がつく。
さっきからあたしの顔ではなく、首より下を舌舐めずりしながら見ている。
まるで品定めしているかのようだ。
心底気持ちが悪い。
身体中に鳥肌が立つ。
でもあたしに選択肢はない。
「わ、分かり……ました。ニア様の、奴隷になります……」
「ふっ。それでいい。ならすぐに奴隷契約を結ぼう。未来永劫、俺に逆らわないようにな」
奴隷契約。
主人と奴隷の優劣を明確に示すために行われる契約魔法。
奴隷は主人の命令に逆らってはならない。
逆らうと全身に激痛が走る。
契約内容は様々だ。
一定期間だけの労働奴隷なのか、一緒に冒険者になるための戦闘奴隷なのか、男の性処理道具としての性奴隷なのか……。
契約内容と違うことを要求されれば、主人に逆らうこともできる。
奴隷の要求範囲が多ければそれだけ高額の取引となる。
そのため、平民が奴隷を買う場合は、契約を一つに限定して購入することが多い。
とは言ってもそれは正規の奴隷の話だ。
今のあたしは正規ではない。
ニアの自由な内容で奴隷契約が結ばれる。
……ということはなんでもありの契約だということだ。
いやだ。あたしはまだシャルとヒナタとコハクと一緒に冒険がしたい。
まだ誰にも恩を返せていない。
みんなと一緒に過ごしていたい。
みんなと一緒に笑っていたい。
みんなと一緒に生きていきたい。
あたしのほんの少しの願いも叶わないのか。
あたしが絶望していることなんか気にも止めずに、ニアが近くにあった机から奴隷契約書を取り出す。
そして、契約書に自分の名前を書き始めた。
「ほら、カレンも名前を書け」
ニアがあたしの手枷を外す。
そして筆を渡してきた。
筆を受け取って契約書を手に取る。
そして契約書に名前を書こうとする右手が震える。
いやだ。
書きたくない。
これに名前を書いてしまったら、あたしの人生は終わる。
一生こいつの奴隷として何の自由もない生活になる。
シャル助けて。
ヒナタ助けて。
誰でもいい。
あたしを助けてくれ。
─ヒナタ視点─
私とシャルは急いでエラトマ商会に向かった。
カレンがどうなったのかは正直分からない。
エラトマ商会で何か問題が起こり巻き込まれたのか。
それとも返済額が足りないと言われてカレンが暴れたのか。
それとも友人のルカスに会ってデートをしているか。
うん。最後のは嬉しいことだけどね。
でもそれならカレンから伝えに来てくれるだろう。
ということはカレンの身に何かあったと考えるのが自然だ。
街中を走って移動する私とシャル。
通行している住民は私達を見て振り返る。
いつもなら恥ずかしいと感じるけど、今は緊急事態。
そんなことを考えている場合じゃない。
目的地へと向かっていくと、少しずつではあるが人の数も減ってきた。
これなら走っても目立たないね。
「ヒナタさんこっちの方が近道です!」
シャルが急に曲がって裏道へと入った。
この王都の地理はシャルの方が詳しいから近道があるなら任せた方がいい。
「分かった!」
私はシャルの後を追っていく。
シャルがいつになく猛スピードで走っている。
こんなに速く走れたんだね。知らなかったよ。
裏道に入ってしばらく進んでいくと、人が誰も住んでいない廃墟のような景色が広がっていく。
もちろん人通りもなく、私とシャルしかいない。
「ヒナタさんここを抜けたらすぐに着きます!」
本当に裏道だな。
目の前には大きな建物もあり、明かりが灯っている。
それなのにこの場所の明かりは私とシャルの蝋燭だけだ。
通りが一つ違うだけでここまで景色が違うのか。
私がシャルの後方から景色を楽しんでいると、突然シャルが叫ぶ。
「きゃっ!」
「どうしたのシャル!?」
急にシャルの蝋燭が地面に落ちて火が消える。
明かりがなくなりシャルの姿が暗闇へと消えた。
私はすぐに気配探知スキルを発動させる。
すると、シャルの反応の隣にもう1人の反応があった。
「誰だ!」
相手は黙っている。
シャルからの応答もない。
でも気配探知の反応から無事なのは確かだ。
私は反応がある方向へと進んでいく。
すると突然シャルの呻き声が聞こえてきた。
「うぅ……! ヒ……さ……げて……」
シャルは必死に私に何かを伝えているようだった。
このままシャルを放っておけない。
私はそのまま近づく。
すると目の前から何かが飛んできた。
そしてそれは私の身体に命中する。
「うっ……」
「んー! んー!」
私は自分に当たったものを確認する。
地面に落ちていたのはナイフだった。
あ、これ確実にヤバいやつだ。
咄嗟に物理攻撃耐性スキルを発動させて正解だ。
完全に心臓に当たったから殺しにきているよね。
ということは、こいつらは私達がエラトマ商会に行くのを阻止していることになる。
うん。完全に敵認定ですね。
そして私は物理攻撃耐性があるからナイフなど効かない!
「ふふふ……。わーはっはっはー!!!」
狂気じみた感じでシャルの元へと全速力で走る。
敵も焦ったのか、何度もナイフを私に投げつけてくる。
「そんなもの効くかぁー! あーはっはっはー!」
敵のナイフが私の身体中に当たる。
頭や胸や腹、足にもどんどん当たっている。
しかし、私にナイフは効かない!
「私は無敵だぁー!」
私はあっという間にシャルの下に辿り着く。
そしてシャルの口を塞いでいた黒いローブを羽織った男に近づき、魔法を放つ。
「エアショット!」
男は私に何故ナイフが効かないのか分からないまま、空気弾によって気絶した。
「ヒナタさん!」
シャルが私に抱き付いてきた。
涙目で私を見ている。
「シャル大丈夫?」
「私のことより、ヒナタさん何度もナイフを投げられて……あれ?」
シャルが私の身体を隅々まで両手で触る。
ちょっとくすぐったい……。
あ、なんか変な気分に……。
って違う違う。
「私は大丈夫だよ。全部避けたから!」
「……そうなんですね。さすがヒナタさん!」
暗いから見えてなくて良かった。
本当は全部直撃していたからね。
この倒れている男、相当夜目が効くな。
本当にすごかったよ。
「とりあえずこの男は衛兵にでも身柄を渡した方がいいよね?」
「そ、そうですね。急いでいるのに何なんでしょう?」
おっと、シャルは鈍感だなぁ。
可愛い奴め。
「多分、私達がエラトマ商会に行くのを阻止していたんじゃないのかな?」
「あ、そういうことだったんですね。ということは、カレンの身に何かあったってことですよね……」
やっと理解してくれたか。
さて、ちょっと物理攻撃耐性が凄すぎて少し楽しんじゃったけど、急いでカレンの下に行かないと!
────────────────────────────────────
作者のおふざけでヒナタを狂気化させました。
ヒナタのキャラを崩壊させてしまっていたら申し訳ありません。
「さて、カレン。お前はどうしたい?」
どうしたい?
こいつは何の話をしているんだ。
「ん? 分からないか?」
「……意味が分からない」
「察しが悪いな。俺はカレン達の足跡(そくせき)を辿っていたんだぞ。カレンの仲間がどこの宿に泊まっているかも分かっている。そしていつでも殺せるように人員も配置している」
「……」
「もう分かったか? カレンの今後の対応で仲間の命が失われる可能性もあるということが」
よく分かった。
つまりこいつはシャル達を人質にして、あたしを妾にしようとしているってことだ。
これを断ると、シャル達を殺すと……。
ヒナタは強いが、こいつがどれほどの戦力を有しているか分からない。
そうなるとヒナタもタダでは済まない可能性もある。
ある程度は撃退できても、ずっとこいつの手下に追われることになる。
こんなの悩む必要もない。
あたしが犠牲になればシャル達は助かる。
……これでいいんだ。
「分かり……ました。お前の……いや。ニア様の妾になります」
「くっくっく……。いいぞその顔。カレンのその顔が見たかった! 美しい顔立ちで豊満な身体。そして何より戦闘もできる。こんないい女は他にいない!」
あたしに逆らう勇気はない。
シャルのためにも、そして家族のためにも。
これからのあたしの人生はこいつの言いなりだ。
こいつの傀儡になることになる。
でもこれでいい。これでいいんだ。
「……だが。あの時断っておいて今更妾なんぞ、少々図々しいのではないか?」
「え……」
ニアは気持ち悪い笑顔のままあたしに顔を近づけて言い放った。
「カレン、俺の奴隷になれ」
な……。
奴隷だと……。
こいつは何を言っている?
驚きすぎて声が出ない。
「そうすれば、お前の仲間、そして家族の命は保障しよう」
こいつは初めからこれが狙いなのか。
あたしを奴隷にして好き勝手しようと……。
何を考えているかは想像がつく。
さっきからあたしの顔ではなく、首より下を舌舐めずりしながら見ている。
まるで品定めしているかのようだ。
心底気持ちが悪い。
身体中に鳥肌が立つ。
でもあたしに選択肢はない。
「わ、分かり……ました。ニア様の、奴隷になります……」
「ふっ。それでいい。ならすぐに奴隷契約を結ぼう。未来永劫、俺に逆らわないようにな」
奴隷契約。
主人と奴隷の優劣を明確に示すために行われる契約魔法。
奴隷は主人の命令に逆らってはならない。
逆らうと全身に激痛が走る。
契約内容は様々だ。
一定期間だけの労働奴隷なのか、一緒に冒険者になるための戦闘奴隷なのか、男の性処理道具としての性奴隷なのか……。
契約内容と違うことを要求されれば、主人に逆らうこともできる。
奴隷の要求範囲が多ければそれだけ高額の取引となる。
そのため、平民が奴隷を買う場合は、契約を一つに限定して購入することが多い。
とは言ってもそれは正規の奴隷の話だ。
今のあたしは正規ではない。
ニアの自由な内容で奴隷契約が結ばれる。
……ということはなんでもありの契約だということだ。
いやだ。あたしはまだシャルとヒナタとコハクと一緒に冒険がしたい。
まだ誰にも恩を返せていない。
みんなと一緒に過ごしていたい。
みんなと一緒に笑っていたい。
みんなと一緒に生きていきたい。
あたしのほんの少しの願いも叶わないのか。
あたしが絶望していることなんか気にも止めずに、ニアが近くにあった机から奴隷契約書を取り出す。
そして、契約書に自分の名前を書き始めた。
「ほら、カレンも名前を書け」
ニアがあたしの手枷を外す。
そして筆を渡してきた。
筆を受け取って契約書を手に取る。
そして契約書に名前を書こうとする右手が震える。
いやだ。
書きたくない。
これに名前を書いてしまったら、あたしの人生は終わる。
一生こいつの奴隷として何の自由もない生活になる。
シャル助けて。
ヒナタ助けて。
誰でもいい。
あたしを助けてくれ。
─ヒナタ視点─
私とシャルは急いでエラトマ商会に向かった。
カレンがどうなったのかは正直分からない。
エラトマ商会で何か問題が起こり巻き込まれたのか。
それとも返済額が足りないと言われてカレンが暴れたのか。
それとも友人のルカスに会ってデートをしているか。
うん。最後のは嬉しいことだけどね。
でもそれならカレンから伝えに来てくれるだろう。
ということはカレンの身に何かあったと考えるのが自然だ。
街中を走って移動する私とシャル。
通行している住民は私達を見て振り返る。
いつもなら恥ずかしいと感じるけど、今は緊急事態。
そんなことを考えている場合じゃない。
目的地へと向かっていくと、少しずつではあるが人の数も減ってきた。
これなら走っても目立たないね。
「ヒナタさんこっちの方が近道です!」
シャルが急に曲がって裏道へと入った。
この王都の地理はシャルの方が詳しいから近道があるなら任せた方がいい。
「分かった!」
私はシャルの後を追っていく。
シャルがいつになく猛スピードで走っている。
こんなに速く走れたんだね。知らなかったよ。
裏道に入ってしばらく進んでいくと、人が誰も住んでいない廃墟のような景色が広がっていく。
もちろん人通りもなく、私とシャルしかいない。
「ヒナタさんここを抜けたらすぐに着きます!」
本当に裏道だな。
目の前には大きな建物もあり、明かりが灯っている。
それなのにこの場所の明かりは私とシャルの蝋燭だけだ。
通りが一つ違うだけでここまで景色が違うのか。
私がシャルの後方から景色を楽しんでいると、突然シャルが叫ぶ。
「きゃっ!」
「どうしたのシャル!?」
急にシャルの蝋燭が地面に落ちて火が消える。
明かりがなくなりシャルの姿が暗闇へと消えた。
私はすぐに気配探知スキルを発動させる。
すると、シャルの反応の隣にもう1人の反応があった。
「誰だ!」
相手は黙っている。
シャルからの応答もない。
でも気配探知の反応から無事なのは確かだ。
私は反応がある方向へと進んでいく。
すると突然シャルの呻き声が聞こえてきた。
「うぅ……! ヒ……さ……げて……」
シャルは必死に私に何かを伝えているようだった。
このままシャルを放っておけない。
私はそのまま近づく。
すると目の前から何かが飛んできた。
そしてそれは私の身体に命中する。
「うっ……」
「んー! んー!」
私は自分に当たったものを確認する。
地面に落ちていたのはナイフだった。
あ、これ確実にヤバいやつだ。
咄嗟に物理攻撃耐性スキルを発動させて正解だ。
完全に心臓に当たったから殺しにきているよね。
ということは、こいつらは私達がエラトマ商会に行くのを阻止していることになる。
うん。完全に敵認定ですね。
そして私は物理攻撃耐性があるからナイフなど効かない!
「ふふふ……。わーはっはっはー!!!」
狂気じみた感じでシャルの元へと全速力で走る。
敵も焦ったのか、何度もナイフを私に投げつけてくる。
「そんなもの効くかぁー! あーはっはっはー!」
敵のナイフが私の身体中に当たる。
頭や胸や腹、足にもどんどん当たっている。
しかし、私にナイフは効かない!
「私は無敵だぁー!」
私はあっという間にシャルの下に辿り着く。
そしてシャルの口を塞いでいた黒いローブを羽織った男に近づき、魔法を放つ。
「エアショット!」
男は私に何故ナイフが効かないのか分からないまま、空気弾によって気絶した。
「ヒナタさん!」
シャルが私に抱き付いてきた。
涙目で私を見ている。
「シャル大丈夫?」
「私のことより、ヒナタさん何度もナイフを投げられて……あれ?」
シャルが私の身体を隅々まで両手で触る。
ちょっとくすぐったい……。
あ、なんか変な気分に……。
って違う違う。
「私は大丈夫だよ。全部避けたから!」
「……そうなんですね。さすがヒナタさん!」
暗いから見えてなくて良かった。
本当は全部直撃していたからね。
この倒れている男、相当夜目が効くな。
本当にすごかったよ。
「とりあえずこの男は衛兵にでも身柄を渡した方がいいよね?」
「そ、そうですね。急いでいるのに何なんでしょう?」
おっと、シャルは鈍感だなぁ。
可愛い奴め。
「多分、私達がエラトマ商会に行くのを阻止していたんじゃないのかな?」
「あ、そういうことだったんですね。ということは、カレンの身に何かあったってことですよね……」
やっと理解してくれたか。
さて、ちょっと物理攻撃耐性が凄すぎて少し楽しんじゃったけど、急いでカレンの下に行かないと!
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作者のおふざけでヒナタを狂気化させました。
ヒナタのキャラを崩壊させてしまっていたら申し訳ありません。
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