進め、我らが総統祖国の為に。

KRONOS

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本編

罪人少女と帝国総統

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目を覚ますと、周りはコンクリートに
囲まれて、上はガラス張りになっていて、
鉄格子の扉に配給用の小窓が一つ。
まるで、実験体を監視するような部屋に、
寝かされていた。

ここは牢屋か。
そう、一瞬で理解した。
何故なら、私は罪を犯したから。
何人も人を殺した。
刀で切り裂いていく感覚が、楽しかったから。
簡単なこと。ここから出て、警察を
殺せばいいだけ。

でも、監視ガラスから覗いたのは、
想像していなかった人物だった。

「んー、本当にコイツ殺人鬼か?
お前と同じようには見えないんだけど」
「いや、マジだって。警察から
送られてきたんだよ、手に負えないから」
「はぁ…"あちら"の警察もひ弱だよなぁ。
見間違いだといいんだけど」

私は驚いた。会話は聞こえなかったが、
腕についているゾチ帝国の国章を見て。
それは、私が夢に見たゾチ帝国。

ほんとに、そのまま。
私を見下ろしている二人も知っている。
エージェントと
カルネージだ。
私の記憶が正しければ。

「とにかく、事情を説明しようか」
エージェント(多分)が扉を開き、
私に近づいてきた。

この人はいい人だから、攻撃しなくていい。
「あれ、攻撃してこない」
「……あなたは、大丈夫、だから」
私は自ら武器を手渡した。
エージェント(仮)は不思議そうな顔で、
説明を始めた。
「名前…は死田 彩花しだ あやか
合ってる?」
「…はい」
「罪名は?」
「殺人です、122名」
「122…か、うん。ありがとう」
一瞬驚いたけど、慣れてるのかすぐに
記録をした。
「君は、ここが地球じゃないのを信じる?」
「…ええ、夢で見たので」
「へえ、そっか、じゃあ正夢だ」
「……そう、ですね」
「君は、あまりのサイコパスで警察が
手に負えないからここに送られてきた。」
こんなこというのは悪いけど、といわれ、

「君は観察対象。ここで過ごしてもらう。
場合によっては、女兵士として派遣される、
そして、我々に対して反抗した場合は…」
死。または拷問。

苦笑いの彼にそう告げられた。
「ちょっと可哀相だけど、うちの総統は
そういうやつだから、ごめんね」
「いいえ。罪人に同情は罪ですから」
「おお、わかってる」

また来るから、と笑顔で手を振って出ていった。
やっぱり、いい人。
総統、総統と呼ばれる彼の名前は知らない。
……………殺せるだろうか。彼らを。

ーーーーー
「…様子はどうだった?」
会議室、総統の黒い彼と書記長の赤い彼は、
話し合っていた。議題はもちろん彼女。
"あちら"から罪人が送られてくるのは異例で、
少なからず部内は焦っており、こうして
会議が開かれたわけである。
「すごく大人しかった。けど、
言動はやはり殺人鬼らしかったな、
それと、夢で我々の事を見ていたそうだ。
まさか正夢だとは。でも、おかしかった」
「なるほど。で、おかしな点とは?」
「従順すぎる、まるで召使いだ。
殺される覚悟で諦めている、あるいはー」

―ここから出て俺達を殺そうとしているか。
恐らく後者であるが、と赤い彼は言った。

すると、総統は笑った。
「まぁ、後者でも安心しろ。我々ゾチ帝国は、
来る者は拒まないが、出ようとするなら
まず生きて返さない。よく監視しとけ」
「了解した。総統と祖国の為に。」

ところで、と総統は部屋から出ようとする
赤い彼を引き止めた。

「有能書記長、書類は終わりそうかな?」
「誰のせいで終わらないと思ってるんだ?」
「タラタラやっている君のせいだろう」
「アホか!!お前が押し付けてんだよ!」
「イテッ」
会議室内は一気に空気が緩くなり、
今現在書記長が総統を思い切り叩くという
シュールな光景が起こっている。

「あ、あれは押し付けている訳ではなく、
手が開かないから任せただけだぞ」
「何をいうかこのクソ総統!!」
「不謹慎だゾ、俺に向かって」
「やかましいわ!!!」

あろう事か書記長が総統に説教なんて、
国民が見たらどう思うだろうか。
脳裏で考えた書記長はもう一発叩いてから
部屋を出る。
さて、牢屋の彼女はどうだろうか。

ーーーーーーー
あぁああああああ、殺したい。
殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい!!
誰か、誰かを切り裂きたい!!!!!!!
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!
彼女は狂気に苛まれながら、
隠していた帯刀を取り出す。

そんな彼女がいるとも知らずに、
書記長は監視部屋に飯を持って歩いていった。

to be continue…

ーーーーーーー
書記長ピーンチ!!
今回はただの主人公紹介回。
次は物語が展開していきます!!
今回も見て頂きありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!
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