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11話 侯爵様は変わっています
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「こ、ここが研究所ですか」
ディゼ様に案内された先は私が所有していた畑よりも更に広い農園。
生えているもの全てが薬草だ……凄い。
そこでは職員?らしき人達が農園の周りでサラサラと何かを書いていては歩いてを繰り返していた。
「こっちだよ」
「え? あぁ、はい……」
更に着いていった先にあった建物。
そこでは衝撃的な光景が広がっていた。
「っ!? まさかこれ全部……」
「そう、ここはポーションを研究・開発している場所だよ」
いくつもの試験管に様々な色のポーションが入っている。
職員が試験管の中に薬草やよく分からない物を合成しては成分を調べている。
(ポーションにここまで力を入れるなんて……想像以上だわ)
ポーションは軽い傷を治す程度で、そこまで効果が高い訳では無い。
なのに、そのポーションにのめり込んで、自分で研究室まで作ってしまうだなんて。
暇つぶし代わりに始めた私とは大違いね……
少し場違いな気もする。
「気楽にして。ここでは君の立場を気にする人はいないからさ」
「そう言われましても……元とはいえ貴族令嬢だった私が馴染めますか?」
「大丈夫だよ。ここはノエルみたいに複雑な立場の子も多いから」
静かに笑いながら、ディゼ様は私の肩にポンと手を置く。
「……わかりました」
自信はないけど、せっかく与えてくれたチャンス。
商人との取引だけでは不安な事も多いし、色んな事にチャレンジしなくちゃ。
ディゼ様の期待に応えようと私は決心した。
「それにしてもあのオレンジポーションは一体どうやって作っているんだ? よければ教えてほしいんだけど」
「あぁ、あれは簡単ですよ。領地のオレンジを肥料にしたハイポーション用の薬草に子牛のミルクと魔力を混ぜて……」
「え?」
ディゼ様が目を大きく開けて驚く。
「「「え?」」」
ちょうど私達の話を盗み聞きしていた職員も同じように驚く。
「あ、あの……ディゼ様?」
「そうか、肥料か……ハイポーション用の薬草にアレンジを加えるのは今まで試したけど、まさか土地由来のオレンジとは想定外だった」
「もしかしたら各地方の土で薬草の育ち方に変化が現れるのでは!?」
「これは肥料から何から何まで徹底的に検証しないと……」
ディゼ様や職員達が急に慌ただしくなる。
そんなにとんでもない事を言ったの?
「えっと、何がどうなっているのやら」
「あぁごめん。ノエルを置いてしまっていたね」
まあオレンジポーションは私の想像以上に広まっている。
その材料がありふれた物だと分かれば騒ぎもする……かしら?
「そうだ。教えてくれたお礼にノエルに嬉しいお知らせを伝えよう」
「嬉しいお知らせ?」
やけに上機嫌になったディゼ様から一つお知らせが。
「多分だけど、マゼンは近いうちに大変な事になると思うよ」
「マゼン? あぁ……なるほど」
あのマゼンが大変なことになるという知らせ。
それが何故かというのは私でも理解していた
だってそのために色んな種を撒いたんですもの。
花が開くのは意外と早いみたい。
植物と違って、人間は短い時間で色んな事が動くからね。
ディゼ様に案内された先は私が所有していた畑よりも更に広い農園。
生えているもの全てが薬草だ……凄い。
そこでは職員?らしき人達が農園の周りでサラサラと何かを書いていては歩いてを繰り返していた。
「こっちだよ」
「え? あぁ、はい……」
更に着いていった先にあった建物。
そこでは衝撃的な光景が広がっていた。
「っ!? まさかこれ全部……」
「そう、ここはポーションを研究・開発している場所だよ」
いくつもの試験管に様々な色のポーションが入っている。
職員が試験管の中に薬草やよく分からない物を合成しては成分を調べている。
(ポーションにここまで力を入れるなんて……想像以上だわ)
ポーションは軽い傷を治す程度で、そこまで効果が高い訳では無い。
なのに、そのポーションにのめり込んで、自分で研究室まで作ってしまうだなんて。
暇つぶし代わりに始めた私とは大違いね……
少し場違いな気もする。
「気楽にして。ここでは君の立場を気にする人はいないからさ」
「そう言われましても……元とはいえ貴族令嬢だった私が馴染めますか?」
「大丈夫だよ。ここはノエルみたいに複雑な立場の子も多いから」
静かに笑いながら、ディゼ様は私の肩にポンと手を置く。
「……わかりました」
自信はないけど、せっかく与えてくれたチャンス。
商人との取引だけでは不安な事も多いし、色んな事にチャレンジしなくちゃ。
ディゼ様の期待に応えようと私は決心した。
「それにしてもあのオレンジポーションは一体どうやって作っているんだ? よければ教えてほしいんだけど」
「あぁ、あれは簡単ですよ。領地のオレンジを肥料にしたハイポーション用の薬草に子牛のミルクと魔力を混ぜて……」
「え?」
ディゼ様が目を大きく開けて驚く。
「「「え?」」」
ちょうど私達の話を盗み聞きしていた職員も同じように驚く。
「あ、あの……ディゼ様?」
「そうか、肥料か……ハイポーション用の薬草にアレンジを加えるのは今まで試したけど、まさか土地由来のオレンジとは想定外だった」
「もしかしたら各地方の土で薬草の育ち方に変化が現れるのでは!?」
「これは肥料から何から何まで徹底的に検証しないと……」
ディゼ様や職員達が急に慌ただしくなる。
そんなにとんでもない事を言ったの?
「えっと、何がどうなっているのやら」
「あぁごめん。ノエルを置いてしまっていたね」
まあオレンジポーションは私の想像以上に広まっている。
その材料がありふれた物だと分かれば騒ぎもする……かしら?
「そうだ。教えてくれたお礼にノエルに嬉しいお知らせを伝えよう」
「嬉しいお知らせ?」
やけに上機嫌になったディゼ様から一つお知らせが。
「多分だけど、マゼンは近いうちに大変な事になると思うよ」
「マゼン? あぁ……なるほど」
あのマゼンが大変なことになるという知らせ。
それが何故かというのは私でも理解していた
だってそのために色んな種を撒いたんですもの。
花が開くのは意外と早いみたい。
植物と違って、人間は短い時間で色んな事が動くからね。
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