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17話 真に相応しい貴族とは
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「ガロン辺境伯に追い出されたんだろう? 僕と一緒に頭を下げれば地位もお金も何もかも取り戻せる!! そして僕との素晴らしい時間もだ!!」
「え……あ……」
マズい。
ここまでだとは想定していなかった。
あまりにも酷すぎる態度に言葉が出てこない。
というかかける言葉もない。
「まずはノエルに対する謝罪から、ではないでしょうか? ファニング家の関係者としてお二人の事情を把握している以上、マゼン伯爵の都合だけでお渡しするワケにはいきません」
エリスさんの言葉で我に返る。
そうだ、今必要なのはマゼンの謝罪と誠意。
向こうに戻る気なんて微塵もないけど、最低限のマナーさえしてくれたら何かしら考えてやってもいい。
上から目線で申し訳ないけど、貴方がした事は許せないし怒っているのよ。
「傷アリに謝罪する価値はないだろ? こちらはヴァーレイン家と結婚”させてやってる立場”だぞ!!」
だから貴方がしていい態度ではない。
それすら分からないなんて……
「マゼン様、私は貴方と再婚する気はしません。後、そちらに戻る気もありませんので」
指摘も説教もしない。
伝えるのは私の思いと事実のみ。
何を言っても直さないと、私は諦めているから。
「ふざけるなぁ!!」
「っ!!」
「ノエル!!」
そんな私の態度がよほど頭に来たのだろう。
マゼンは怒りに任せて、近くに落ちていた小石を私に向けて投げつけた。
「額から血が……今すぐ手当するからじっとしてて」
「大丈夫です。今更傷が増えた所で変わりませんから」
「そういう問題じゃないって。ほら」
小石は私の額に当たったらしい。
ジンジンとした痛みが続くが、目に傷を負った頃に比べれば大した事ない。
なのにエリスさんは綺麗なハンカチを使ってまで私の手当てをしてくれる。
本当に優しい人だ。
「女としての価値がない癖にイキがりやがって!! お前を拾ってやってる僕に感謝くらいしたらどうなんだ!!」
「貴様!! それ以上の愚行は当主様が許さんぞ!!」
「あぁうるさい!! どいつもこいつも僕に意見しやがって!!」
うるさいのは誰ですか。
一番愚かなのは誰ですか。
誰も貴方の言葉に耳を傾けない。
貴方の行動を正しいとも思わない。
ただ愚か者が一人いるだけ。
「ノエルゥウウウウウウウウウウ!!」
何も知らない子供のように叫び続けるマゼン。
強引に追い出したいが、ここにはマゼンと対等に並べられるだけの地位を持つ人間がいない。
私もお父様から追い出されたから、辺境伯としての地位は実質ないようなもの。
「うるさいのは貴方です……」
「何だと?」
誰かこのうっとおしい男を黙らせて。
その願った心が私を動かす。
「婚約破棄した今、貴方と私には一切関係がない!! 迷惑なその口を閉じてください!!」
言った、言ってしまった。
ここまでしてしまえば、小石どころでは済まないだろう。
でも私の心は妙にすっきりしていた。
やりきった、と。
「貴様ァアアアアアアア!!」
「っ!! ノエル!!」
「エリスさん!?」
マゼンが腰の剣を抜く。
その瞬間、エリスさんが私に覆いかぶさった。
一瞬だけ止まった時間の中で、マゼンを身体で止めようとする門番と目をつぶる必死なエリスさんの姿が見えた。
本当に優しい人ばかり。
でも、私の為に傷つくのは……耐えられない。
グサッ!!
「そこの愚かな貴族よ、何をしている」
「っ!?」
マゼンの足元に一本の矢が突き刺さる。
矢が飛んできた方向を見るとそこには……
「ディゼ様……?」
弓を構えたディゼ様の姿がいた。
「え……あ……」
マズい。
ここまでだとは想定していなかった。
あまりにも酷すぎる態度に言葉が出てこない。
というかかける言葉もない。
「まずはノエルに対する謝罪から、ではないでしょうか? ファニング家の関係者としてお二人の事情を把握している以上、マゼン伯爵の都合だけでお渡しするワケにはいきません」
エリスさんの言葉で我に返る。
そうだ、今必要なのはマゼンの謝罪と誠意。
向こうに戻る気なんて微塵もないけど、最低限のマナーさえしてくれたら何かしら考えてやってもいい。
上から目線で申し訳ないけど、貴方がした事は許せないし怒っているのよ。
「傷アリに謝罪する価値はないだろ? こちらはヴァーレイン家と結婚”させてやってる立場”だぞ!!」
だから貴方がしていい態度ではない。
それすら分からないなんて……
「マゼン様、私は貴方と再婚する気はしません。後、そちらに戻る気もありませんので」
指摘も説教もしない。
伝えるのは私の思いと事実のみ。
何を言っても直さないと、私は諦めているから。
「ふざけるなぁ!!」
「っ!!」
「ノエル!!」
そんな私の態度がよほど頭に来たのだろう。
マゼンは怒りに任せて、近くに落ちていた小石を私に向けて投げつけた。
「額から血が……今すぐ手当するからじっとしてて」
「大丈夫です。今更傷が増えた所で変わりませんから」
「そういう問題じゃないって。ほら」
小石は私の額に当たったらしい。
ジンジンとした痛みが続くが、目に傷を負った頃に比べれば大した事ない。
なのにエリスさんは綺麗なハンカチを使ってまで私の手当てをしてくれる。
本当に優しい人だ。
「女としての価値がない癖にイキがりやがって!! お前を拾ってやってる僕に感謝くらいしたらどうなんだ!!」
「貴様!! それ以上の愚行は当主様が許さんぞ!!」
「あぁうるさい!! どいつもこいつも僕に意見しやがって!!」
うるさいのは誰ですか。
一番愚かなのは誰ですか。
誰も貴方の言葉に耳を傾けない。
貴方の行動を正しいとも思わない。
ただ愚か者が一人いるだけ。
「ノエルゥウウウウウウウウウウ!!」
何も知らない子供のように叫び続けるマゼン。
強引に追い出したいが、ここにはマゼンと対等に並べられるだけの地位を持つ人間がいない。
私もお父様から追い出されたから、辺境伯としての地位は実質ないようなもの。
「うるさいのは貴方です……」
「何だと?」
誰かこのうっとおしい男を黙らせて。
その願った心が私を動かす。
「婚約破棄した今、貴方と私には一切関係がない!! 迷惑なその口を閉じてください!!」
言った、言ってしまった。
ここまでしてしまえば、小石どころでは済まないだろう。
でも私の心は妙にすっきりしていた。
やりきった、と。
「貴様ァアアアアアアア!!」
「っ!! ノエル!!」
「エリスさん!?」
マゼンが腰の剣を抜く。
その瞬間、エリスさんが私に覆いかぶさった。
一瞬だけ止まった時間の中で、マゼンを身体で止めようとする門番と目をつぶる必死なエリスさんの姿が見えた。
本当に優しい人ばかり。
でも、私の為に傷つくのは……耐えられない。
グサッ!!
「そこの愚かな貴族よ、何をしている」
「っ!?」
マゼンの足元に一本の矢が突き刺さる。
矢が飛んできた方向を見るとそこには……
「ディゼ様……?」
弓を構えたディゼ様の姿がいた。
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