悪役令嬢が転生してきました

冷暖房完備

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幼児期

修斗、対面する。

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「まさか竜王崎グループに保護されているとは思いませんでしたね」
他者を圧倒するオーラに包まれる その人は、驚く様子もなく告げる。
 
……全部 知ってたんじゃねぇの?
 
背中に嫌な汗をかきながら無表情を貫く。
「後日きちんと お礼に伺いますが、予定がないようなら夕飯でも一緒にいかがです?」
「あ、いえ。ぼくたちは……」
「では お言葉に甘えて」
甥っ子の言葉を遮り、返事をする。
 
こんなチャンスまたとない。
どんな飯が出てくるのか気になる。
 
「では、用意ができるまで別室にて ゆっくりください」
龍巻家 当主、楓が右手を上げると、エプロンをつけた老婆が入ってきた。
「ご案内いたします。こちらへ どうぞ」
のそりと立ち上がると、楓が声をかけてきた。
「その子は、もしかして忍さんですか?」
突然 名前を呼ばれ、甥っ子がビクッと体を震わす。
「そうです」
かわりに答えると甥っ子 忍を 楓が じっと見つめる。
蛇に睨まれた蛙のように固まる忍。
「……これもまた運命ですね」
楓が何やら呟いたが俺たちには聞こえなかった。
「良子、お客様を梅の間に ご案内して」
「はい」
エプロンをつけた老婆が にこやかに返事をする。
 
 
 
 
 
 
 
「すご」
忍が呟く。
 
なに不自由ない暮らしをしてるはずのボンボンが思わず息を飲む凄さか。
 
これぞ日本庭園という趣のある庭。
完璧に配置された木々や石が時の流れを忘れさせる。
「お褒めいただき光栄でございますわ」
良子と呼ばれた家政婦が微笑む。
「あちらの部屋にベッドもテレビもございますが何か必要なものが ありましたら お声かけくださいね」
そう言うと、部屋を出ていった。
 
「ふうぅぅ」
知らず二人で息を吐く。
目が合い、苦笑いする。
「上には上がいるね」
忍が 茶化すように言う。
「まあな」
 
こいつの家もタワーマンションの最上階ワンフロアなんだけどな……。
 
「日本を裏で動かしてるって噂の当主の顔も拝めたし、冥土の土産にはなるな」
「冥土って、大袈裟な」
忍は笑うけど、滅多に出会える人ではないから あながち間違ってはいない。
「んじゃ俺、あっちで寝てるから飯できたら起こして」
「ええ!?」
「やることねぇもん」
まさかの圏外でスマホも使えない。
 
寝るしかねぇよな。
 
「だったら、そのまま帰りますって言えば良かったのに」
忍が ぼやくが、それはそれ。
俺は ふかふかベッドにダイブした。




さて、あの言い伝えが本当なら歴史が動く瞬間に立ち会うってことなんだろうな……。
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