超日常的RPG

360°回る系の人

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始まりはいつものネガティブ思想からであった

その1

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いつも中心となるのは違う人であった。
自分には人を魅了する才能などある分けがない。
運動も勉強もそこそこであり、世間一般的に見れば普通中の普通。周りの人に引け目を感じ、変わろうとし、そして諦める。そこに強い意志などあるはずが無いのだった。何かを為し遂げるためには犠牲が必要だとはよく言うが、その犠牲にする所さえ無いのだ。物語の主人公のように、悲しい過去や、秀でた才能、ましてや強い意志、前向きな心、ポジティブシンキングなどあるはずもないし、できるはずもない。ただただ毎日を過ごすだけの日々であった。

口癖はメンドイ、だるい、死にたい。

特に死にたいわけではない。ただただ口にするのだ。







そんな日常のなか少年はふと思いついた。
自分の身の回りには、転生やトリップなど転がっていない。ましてや、死にそうな気配すら無いのだ。ならば、自分で自分を主人公にでっち上げて見ればいいのではないか?そして、毎日の生活を楽しく過ごせるよう、工夫してみたらどうだろうか。



少年は久しぶりに楽しくなってきた。この日は紛れもなく、普通中の普通な生活の中でも、とても楽しかった日であったのだろう。珍しくポジティブシンキングをしていたのである。
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