2年ぶりに家を出たら異世界に飛ばされた件

後藤蓮

文字の大きさ
42 / 57
1章

41話 日本人として一番欠かせないものがある!

しおりを挟む



 創造で作り出した家の一階と二階全てを見終えた。
 多少どころか物凄く不自然な点が山盛りで存在していたが、俺は気にしないことにした。

「はあー、なんだか疲れたな.......」

 こんな独り言をこぼすくらいには疲れているが、正直それと同じくらいは、日本で暮らしていたのと同レベルの暮らしがこの異世界でも出来ることに有難みを感じている。それにしても、やりすぎ感は否めないが、今更気にしても遅いので自重なんてする気はない。


 リビングにあるソファーに座り、数分程休憩した後、俺はとうとう一番の目玉ポイントに向かうことにする。


 それは、日本人として一番欠かせない場所だ。
 
 俺は先程までの疲れ等忘れて、軽快な足取りで階段を降りて、一階に、そして、地下に移動した。

 地下に移動すると、すぐ目の前に一つだけ扉が存在していた。


 ごくりっ。

 その場で生唾を飲んだ音が鳴り響く。

 ふうー。

 俺は一度深呼吸をして、気持ちを整えてから、その場に続く扉を開く。


「あっ、まだここ脱衣場だった」

 部屋を見た瞬間、そんな間抜けな呟きが漏れた。
 いや、お恥ずかしい。完全に浮かれすぎていた。


 脱衣場の作りは、シンプルだ。
 片側の壁に沿って棚が置かれ、その棚の中には、脱いだ服などを仕舞う籠が置かれている
 逆側には、化粧台が四台分程あり、ドライヤー、櫛、スキンケア類の消耗品が備え付けられている。
 やはり文明の利器がここにも存在しているが、便利だからなんの問題もない。

 浴室へと続く扉のすぐ横には、体重計があり、そのすぐ側にトイレの個室も完備されている。

 正に完璧な銭湯。

 ふっふっふっ。さて、それじゃあ最後に、皆さんお待ちかねの、浴室へと向かおうじゃないか!!!

 
 俺は先程よりもより一層ワクワクして、浴室へと続く扉を開く。


「..................」

 そこには、言葉にならない程に美しい浴室があった。

 俺は創造で風呂場をイメージした時、こんなことを考えていた。


『ここは異世界なんだし、どうせならテル〇エ・ロ〇エみたいな風呂がいいよなー』

 
 そして、そんな想像通りに、その風呂場は創造されていた。

 そこは、石造りの高級感溢れるテルマエ。

 浴槽は1つしかないものの、その浴槽の大きさは、大人10人が入れるくらい大きい。まあ、入るのは俺だけなので無駄に大きなとは少しだけ思ったが、口には出さない。

 そして、なんと言っても最も素晴らしい点は、やはり浴槽の最奥に存在しているマーライ〇ンみたいなやつの彫像だ。


 あれこそ求めていたテルマエになくてはならないものだ。


 あれがテルマエだ。あれこそがテルマエだ!!!!!



 そして、そんな浴室を見てしまった俺は、ある衝動に駆られてしまう。
 早くお風呂に入りたい。疲れた身体を芯から癒したい。


 そんなことを思ったのと同時に、俺はあることに気づいてしまう。


「あれ? てか、どうやってお湯張ったり沸かしたりするんだ? んー? ボイラー室的なのって........て、あっ!」

 そう、浴槽に貯めるためのお湯を出す場所が存在しないのだ。
 だが、慌てることは無かった。

 浴室に入ってすぐ近くの壁側に、一ミリもイメージしていなかったもう1つの部屋へと続く扉を発見した。

 ふふっ。多分あそこに行けばお湯を張れる。そして沸かせる。
 間違いない。

 俺は何故かその時確信めいたものがあった。

 あそこに秘密が隠されている。そんな確信が......。


 そして、俺は何も疑うことなく、その扉を開けて、中へと侵入する。

 さあ、早くお風呂を準備しないと............え?


 え?


 は?


 へ?



 ど、どうなってんの?




 俺が入ったその部屋は、俺の馴染み深い場所だった。


 
 この世界に来てからも何度も来た。俺の1番馴染み深い部屋。



 そこはレベルアップした時に行く俺の部屋こと、謎部屋だった。
しおりを挟む
感想 41

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...