災嵐回記 ―世界を救わなかった救世主は、すべてを忘れて繰りかえす―

牛飼山羊

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第二章

弔宴(三)

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同窓会さながらに盛り上がるカイたちの様子を、ラウラはすこし離れた席で見守っていた。
「君は行かないのか?」
隣に座るシェルティが気づかわしげに訊ねたが、ラウラは微笑んで席を立った。
「お酒が足りないようです」
シェルティはたしかに、と笑って、ラウラとともに席を立った。

ずいぶん薄くなったが、冬営地にはまだいくらか霧ががっていた。
並び歩くラウラとシェルティの歩調は、とてもゆっくりしたものだった。
「一年半ぶりとは思えない盛上り様ですね」
「むしろ久しぶりだからこそあそこまで盛況しているんじゃないかな」
カイは少しはしゃぎすぎだけど、と呆れるシェルティに、ラウラは苦笑を返す。
「でも、思ったよりずっと賑やかで楽しい宴になって、本当によかったです」
「安心するのはまだはやいよ。カイが羽目を外し過ぎないよう、ぼくらは見張ってなくちゃならないんだから」
「最初はアリエージュさんたちのために盛り上げようとがんばっていましたけど、今はそんなこと忘れて、心から満喫していますよね」
「まったく、すぐ調子に乗るからな。もっと飲ませて、はやいところ潰してしまおう」
シェルティの言葉に、ラウラの笑顔は引きつる。
「えっと――――明日の出発に支障が出ないようにしていただけると……」
「もちろん。でもこのままはしゃがせていた方がよほど支障が出ると思わないか?」
たしかに、と、ラウラは同意し、力なく笑った。
それから冬営地の先にある、霧を帯びた山林を眺めて呟いた。
「ノヴァに、改めて感謝しないと……」



カイが宴の開催を交渉しに行った際、指揮官たちはすでに出発を決定し、その準備にとりかかっていた。
この程度の霧であればすぐ晴れる。
また晴れずとも、時間をかければ下山できないことはない。というのが、彼らの下した判断だった。
技官や護衛たちは霧が晴れなければ弔いの宴を開くというカイとの約束を守る気はさらさらなかったのだ。
しかしノヴァはそんな彼らを説き伏せた。
その場しのぎの口約束とはいえ、決して反故にはしなかった。
ノヴァはカイと指揮官たち、双方の意志を尊重した。
カイの捜索はとうに打ち切られているのに、技官たちを巻き込んで、今日までながながと従事させてしまったという負い目もある。
ノヴァだけでなく、技官たちにもそれぞれ本来の仕事があり、帰るべきと家と帰りを待つ家族がいた。
一日でも早く帰りたいという彼らの想いを汲み、ノヴァはカイの道中の護衛となる十名と、ラプソの見張りとして残る五名を除いた者たちの出発を決めた。
そしてカイが残る十五名の技官と、弔いの宴を開くことを認めたのだ。
「ただし今日だけだ」
ノヴァはきつく言い含めた。
「明日には必ず帰途に着くんだ。雨が降ろうと雪が降ろうと、必ず」

そして出発の直前、ノヴァはラウラを人目のない山林の中へ呼び出し、あるものを手渡した。
「これを、君に」
ラウラが受け取ったのは、灰色の指輪だった。
「羊の骨から鍛造したものだ。むかし僕とカーリーで作った、互いの居場所を把握するための霊具だ」
ノヴァは自分の左手の薬指にはまったものを差し出して見せる。
「互いの居場所を?そんなものが……」
「彼が気まぐれに作って、世に出さなかった傑作のひとつだよ。鍛造したのは僕なんだけど、歪になってしまって……カーリーの指にはぴったりだったんだけど、僕は外せなくなってしまったんだ」
ノヴァは苦笑し、薬指から指輪を引き抜こうとするが、指輪は少しも動かなかった。
「成長してますます抜けなくなった。そのうち指が腐り落ちるかもしれない」
ノヴァは冗談を言ったつもりだったが、ラウラは笑えなかった。
「ごめんね、お兄ちゃん、ほんとうに迷惑ばっかりかけて……」
「いや、これが外れないのは、歪ませた僕自身のせいだから」
ノヴァはやや躊躇いの間を置いて、そっとラウラの左手をとった。
「きみの指に合うといいんだけど」
ノヴァはラウラの左手の薬指に指輪を通した。
ラウラの胸が鼓動を早める。
この世界では、左手の薬指に指輪をはめることに、特別な意味はない。
しかし男性が手ずから作った彫り物を送るという行為には、貴方に情愛を抱いている、という意味がこめられる。
指輪はカーリーとノヴァの共作であり、彫り物がなされているわけではない。
ノヴァはあくまで指輪を鍛造しただけだが、ノヴァに幼馴染以上の感情を抱くラウラにとって、それは避けられない緊張だった。
「やはり大きいか」
もともとカーリーの薬指にはめられていたその指輪は、ラウラの薬指には大きすぎた。
ノヴァは中指、人差し指、と指輪を当てはめるが、ぴたりと合う指はなかった。
ノヴァは最期に親指にはめて、ため息をついた。
「ここでもまだ少し大きいようだ」
ラウラは緊張で湿った自身の手を、ノヴァのもとからさっと引き抜いた。
そして誤魔化すように指を曲げ伸ばしして、だいじょうぶ、と上ずった声で言った。
「少し緩いけど、落とすようなことはないと思う」
「そう?……じゃあそれに、霊力をこめてくれないか」
「う、うん」
ラウラは指輪に意識を集中させる。
すると、目の前にいるノヴァに、霊力が、意識が、強く引き付けられる。
「っ!」
「わかる?」
ラウラは目を瞠って頷く。
「すごい、これ、どういう仕組みなの?」
「同じことを僕もカーリーに聞いたよ。けれど彼の返答はいつも通り」
ラウラとノヴァは声を揃えて言った。
「「あるものを組み替えただけ」」
二人は、今度は声を合わせて笑った。
「最低の口癖!」
「あれで本人は説明しているつもりなんだから驚きだよ」
「そう、お兄ちゃんいつも、私に霊術の指南するとき、途中まではがんばって説明しようとするんだけど、最後はいつもこれだった」
「素晴らしい頭脳を持っているのに、極端なんだ」
「妹の私でも嫌気がさすくらいなのに、ノヴァ、よく付き合えていたよね」
「慣れだよ。――――諦め、とも言えるが」
「諦めて放り出すんじゃなくて、受け入れてくれたんだよね。まったくお兄ちゃんは本当に幸せ者だよ。ノヴァみたいな人に傍にいてもらえて」
「……そうだろうか」
「そうに決まってるよ。小間使いみたいなことさせて、掃除とかごはんの面倒見てもらって、実験とかでなにかまずいことをしでかした時は尻ぬぐいさせて……」
「たまにだよ」
「月に一度はたまにって言わない」
「……そうかな」
「もう、ノヴァ、麻痺してるよ!お兄ちゃんはノヴァがいなきゃ、きっとあれよりさらにガリガリな身体で、埃塗れで、いっぱい余罪抱えて、牢屋で鎖に繋がれた状態で降魂することになってたと思うよ」
「それは――――否定できないな」
「でしょう?」
ラウラとノヴァはまた声を合わせて笑った。
置かれた状況も立場も忘れ、二人はただの幼馴染として思い出を分かち合った。
齢に見合わぬ重責を負う二人は、互いにだけは齢相応の笑顔を見せることができた。
しかしその時間は長く続かない。
遠くから、ノヴァを呼ぶ側近の声が響く。
ノヴァははっとして、すぐそれに応じると、指輪のはまるラウラの左手を握りしめた。
「とにかく、これがあれば僕たちは互いの居場所を知ることができる。――――こんなことになるならもっと早く渡しておけばよかったと、今では悔いているが――――」
ラウラはノヴァの手を握り返す。
「カイさんの無茶を聞いてくれて、ありがとうございます。私たちも明日には必ず発ちますから、ノヴァ様も、道中お気をつけて」
名残惜しむようにゆっくりと手を離し、二人は別れた。



ラウラはノヴァの去っていった方向をぼんやりと眺めていた。
その左手の親指にはまった指輪に目をとめ、シェルティは言った。
「朝廷に戻れば、これまで以上に彼と過ごす時間は長くなるよ」
「……はい?」
「ノヴァは縮地の責任者で、君はその要であるカイの副官だ。これから縮地の準備が本格化すれば、君はノヴァと仕事をする機会が増えるだろうね」
「……そうかもしれません」
「忙しいだろうし、真面目な君たちのことだから、関係が進展するかどうかは、なんともいいがたいけどね」
ラウラはみるみるうちに赤面し、逃げるように足を速めた。
「またそんなことを……!」
「あはは、ごめん。さっきカイが色恋沙汰でからかわれているのをみたから、つい、ね」
「そういうのは、カイさん相手だけにしてくださいよ」
「うん、そうする」
赤面してむくれるラウラの肩に、シェルティはそっと手を置いた。
ラウラはまた歩調を緩め、指輪を隠すように右手で握りしめる。
「でも、そうですね。ノヴァと仕事をする機会は増えますが、その分カイさんの傍には、あまりいられなくなれしょうね」
縮地の大規模展開のためには、全土への霊具の設置が不可欠だった。
ラウラは技術顧問として、その設置の監督にあたらなければならなかった。
「不安かい?」
「いいえ。カイさんはもう、いつでも問題なく縮地を展開させることができますから。――――ただ、今までずっと一緒にいたので、離れるのが少し寂しいな、と」
「そうだね。それは僕もだ」
ラウラは微笑んで、シェルティを見上げた。
「でも、寂しいだけで、心配はしていないんです。カイさんの傍には殿下もいますし」
「いや」
シェルティはラウラに微笑みかけ、それから決意のこもった真剣な目つきで、まっすぐ前を見た。
「ぼくも、朝廷に戻ったら、カイの傍を離れる」
えっ、とラウラは驚きの声を上げる。
「どうしてですか?」
「カイの傍にいるためさ」
「……?」
シェルティはラウラの一歩先を、前を向いたまま進む。
「今回の件で痛感した。自分があまりにも無力だということを」
「そんなことは――――」
「あるんだよ」
ラウラの否定を、シェルティは即座に否定する。
「カイはぼくのために命を懸けてくれる。ぼくだってカイのためならいつ死んだっていい。でもぼくはあまりにも無力で、例え命を懸けてカイを守ろうとしたって、盾にもなれず無駄死にするだろう。それどころか、逆にカイに守られる――――カイの命を脅かす、お荷物でしかない」
シェルティは拳を強く握りしめる。
「ぼくには君のように、あらゆる霊術や霊具を自在に操る能力はない。いくらか熱を操作することと……使い勝手の悪い、役に立たない術がひとつ使えるだけだ」
固く握った拳を、シェルティは自身の額に押し付ける。
「ぼくは彼の直接の盾になることはできない。だからぼくは、誰も彼に手を出せないように、世界を変える」
「世界を……」
「ラウラ、ぼくは皇帝になろうと思う」
「……!」
「これからぼくは、今までおざなりにしていた公務をこなす。今からやってどれだけ挽回できるかはわからないけど、皇太子としての立場を取り戻す。不可能ではないと思うんだ。災嵐を控えた今、朝廷には山のように仕事がある。それはつまり功績を打ち立てる機会がまたとなくある、ということでもある。僕は誰もが手を付けたがらない最も困難で面倒な案件ばかりに手を出すよ。行いと結果で、僕の印象を改めるんだ」
シェルティは拳をほどき、額に浮かんだ汗を乱暴に拭った。
「ノヴァには悪いけどね、彼には宰相になってもらうよ。――――これはラサがぼくら兄弟に求めていた最初の役割分担に戻る、ということになるんだけどね。ぼくは実務能力で彼に敵わない。だが彼が皇帝になると、さまざまな式典や儀式への参加を余儀なくされ、その能力を十全に生かすことができない。だからぼくという、お飾りの皇帝を立て、実質の采配はノヴァに一任する」
これは皇家たるラサの一族の間でのみ共有されていた、ごく内密の展望だったが、シェルティはラウラに躊躇わず明かした。
「ぼくはこれを一度は足蹴にした。けれどまだ取り戻そうと思う。時間はかかるあろうが、必ず。そうしたらほら、お飾りとはいえ皇帝だからね。多少の融通をきかせられるようになる。カイを政治利用させない。彼の自由と安全と、守ることができるようになる」
唐突な宣言に、ラウラはしばし呆気にとられていたが、やがてゆっくと口を開いた。
「カイさんはきっと、すごく、寂しがると思います」
「だろうね。ぼくだって寂しい」
シェルティはラウラに笑いかける。
笑顔だが、その瞳には、固い決意が宿っていた。
「でも、そうしないわけにはいかない。カイの傍にいて、なにもできないことのほうがずっと、ぼくには耐えがたいから」
「殿下……」
宴の席から、軽快な音楽が流れてくる。
見ると、レオンがサンポーニャを奏で、カイたちがそれに合わせて歌っていた。
この世界の誰もが知る、豊作を願う種まきの歌だった。
「ああ、はじまっちゃった。カイ、歌いだすと長いんだよな。早く戻って飲ませなくちゃ」
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