追放されたので千年後に転生しました~その幼女、元転移転生魔術師の再来~

がっきー

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第一部 転生編

一方のたかし、ズッコける 後編

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 え、何? 何言ってんの?
 オレが気合入れようって矢先に、数少ない信者がさらに減る??
 そんなオレの動揺に気づかないのか、じじいが話を続けやがる。

「実はこの方、以前から身体の具合が悪く、無理をしてたかし様の元に参っていたのです。そんな姿を孫娘に見られて、涙ながらに止められたので……」

 気弱そうなじじいが、もう一人のチビのじじいに変わって説明している。
 おいおい、どういう事やねん……。信者三人しかおらへんねんぞ……。そのうち一人が辞めるて。
 しかも、理由が孫娘に説得されたから? 何それ? お涙ちょうだい?

「クッサ」

「た、たかし様……?」

「クッサいのぉ~~。信者やったら、多少のムリくらい何とかせぇや」

「いえ、ですので、もう限界と……」

「シャラップゥゥゥゥゥゥゥゥ……! それが甘えやと言うとんじゃ!」

 オレは怒鳴りつけてやる。そして、じじいの目と鼻の先まで近づいてやった。

「あんな、お前な、世の中には責任っていうもんがあるやろ? 辞めるんやったらさ、こう誠意ってもんが見せられへんの? 例えばさ、孫娘が代わりに信者になるとかさっ」

「そ、そんな、たかし様! まだ孫娘は幼いのです! 十代前半です! そんなまるで生贄みたいに……ほ、本気ですか!」

「本気じゃい! 生贄ちゃう! っていうか十代前半とか最高やん! すぐ連れてこいて、信者にしたるで! もちろん奉仕してもらうけどな! じじいなんかもういらんから女増やせて女……」

「クソがっ! うっせぇんだよさっきからぁ!!」

 突然の死、響く怒声。三人目の信者によるものだった。
 オレは「ヒッ!」と声を漏らす。そしてビクッと肩を震わせてしまった。
 それもそのはず。このハゲのじじい、オレを睨んでいやがるからだ。

「お前いい加減にしろよ! 女神だか何だか知らねーけどよ、お前のために健気に通ってくれる、信者の気持ちを考えられねーのかよ! それを女女女……シモの話しか考えられねーのかよ!!」

 ものすごい形相で睨んでくる、ハゲのじじい。歯をむき出しにしている程だ。怒っているのが分かる。

「ご、ごめんなさい……」

 思わず謝ってしまったね。

 このキレているハゲのじじい、若い頃は兵士だったらしい。今でも筋肉隆々な体を維持して、武器の稽古まで務めるくらい元気なんだとか。

 きっとオレを見下しているんだろう。素直に謝ったのに、舌打ちしてきやがったからだ。
 とはいえ、あの迫力の前で文句の一つも言えなかった訳だが……。

 結局、オレは脱会を認めた。
 その場を立ち去っていく信者を、黙って見送る事しかできなかった。

「た、たかし様……。ふ、二人になりましたが、頑張りましょう。きっと打開策はあるはずです」

 じじいが励ましてくれる。 
 コイツ、いい事言うじゃねぇか。よかったぜ、信者にもマトモなヤツはいたんだな。

「そうだな、お前の言うとおりだ。今も栄えているっていうデウディーン教団に負けてなんかいられねぇ。向こうが二千人なら、こっちは二万人を目指そうぜ!」

「えっ。あ、あの……」

 オレがせっかく気合を入れたっていうのに、じじいの様子がおかしい。ソワソワしていやがる。

「おい、どうした?」

「実は……デウディーン教団の信者ですが、二千人ではなく、二千万人突破しました……」

「何でやねん!」

 メチャクチャ増えてるじゃねぇか!
 オレは思わず、ズッコケてしまった。



************************

【サージャ】≪『第十話をお読みいただき、ありがとうございます

【サージャ】≪『マスターが死んでから千年の間に、大きく落ちぶれてしまいましたね』

【サージャ】≪『と言うより、小規模ながらも存続している方が奇跡でしょう』

【サージャ】≪『ちなみに、田中たかしは僅かな信者たちを、気弱そうなじじい、チビのじじい、ハゲのじじいと紹介していました』

【サージャ】≪『が、彼らにはグランシャ、マーゴット、ガイガードという名前があります。先祖代々、たかし教団の信者を受け継いでいる数少ない子孫たちで、今となっては彼らだけ』

【サージャ】≪『果たして、田中たかしに復活の目はあるのでしょうか。それとも、このまま落ちぶれていくのでしょうか』

【サージャ】≪『それでは、次回をお楽しみに』
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