勇者パーティを追放された聖剣の守り手は鍛冶能力を生かして冒険者として新たな人生で成り上がる。聖剣が暴走して国がピンチ?残念ながらもう手遅れだ

LENA

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木の枝だって鍛えれば

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「させるかぁ!!」


 女騎士が駆け出し剣を振りそのサソリのハサミを切りにかかる!


 キーーーン!


 だがあっけなくそのハサミで受け止められ剣を真っ二つにされる。


「な、馬鹿な!私の剣が!」


 まぁあんなただの鉄の塊じゃダメだろう。ただ物理的に鍛えただけの剣なんてそんなものだろう。


「そんな剣でわしが切れるか!邪魔をするな!」


 そう言って振り回されたハサミで女騎士が吹き飛ぶ。


「ぐはぁあ!!」


 これは無理そうだな。俺がやるか?来るべき日に備えて用意していた俺の持っている武器を使えばやれなくはないが周りの乗客を巻き込みかねない。


 それにあんまり目立ちたくはない。ここは女騎士に花を持たせてやるべきか。仕方ない。


 そして俺はその場に落ちていた木の枝を拾い上げる。その枝の中央部分を両手で支えるように持って


「天地神明…我霊独讃…覇陣招来…」


 呪文を唱えながら支えた手を中央から両端に向かって滑らせていく。


 今にも折れそうだった木の枝が俺の魔力で鋼以上の強度を得る。


「おい。そこの女騎士。生きているならこれを使え。」


「う…うぐ…ん?これって木の枝じゃないか。何を言っているんだ?気でもふれたか?」


 まぁいきなりこんなものわたされたらそう思うわな。


「良いから死にたくなかったら黙ってそれを剣として使え。お前が使っていたなまくらよりはよっぽど使える。」


「私の剣よりだと…そんな馬鹿な…ええい!どっち道私の武器はさっき壊されたんだ。騙されたとおもって行ってやる。死んだら貴様を恨んでやるぞ。」


 そう言いながら立ち上がる女騎士。


「ふぉふぉふぉ。なんじゃ?まさかそんな木の枝で戦おうと言うのか?笑わせおるわ。」


 じじぃ改めデススコーピオンが笑う。無論サソリの表情などわからないが…


「知るか!この男がこれで戦えと言うんだ。それにかけるしかないだろう!」


 そう言ってサソリに向かって走り出す女騎士。


「そんな攻撃避けるまでもな…」


 スパーーン!!


 硬い甲羅のようなサソリの腕を女騎士の振り下ろした木の枝が切り落とす。


「いぎゃあああああああ!?!?」


 辺りにデススコーピオンの悲鳴が響く。普通にうるさい。


「え??うそ…」


 あっけに取られ固まる女騎士。あぁ…せっかく油断していたんだから胴体とか頭を狙えばそれで終わりだったのに。


「ほら、ぼぉーとしてないで早く倒せ。騎士なんだろ?」


「あ…はいっ!」


 俺の声に正気を取り戻した女騎士はサソリじじぃの頭に向かって木の枝を振るう。だが…


「このぉぉぉぉぉ!!」


 サソリじじぃも負けじと尻尾の毒針で応戦する。
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