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する事ないし田舎へ
しおりを挟む「魔剣化するまであと半年程度だろうな…かなり念入りにずっと魔力を込め続けたから当分は持つだろうけどやっぱ半年が限界だな。それまでどうしようかな。」
てか、よくよく考えると別に俺が魔剣獣をとめる必要性はないんだけどな。殺すべき人間すべて殺したら勝手に止まるし。後は二度と誰も触らなければ良いだけで…
「まぁどうするかはその時考えよう!もしかしたらあいつらの言う通り魔剣化なんてしないかもしれないしな。」
絶対にありえないけど…
「うーん。これからどうしよう。田舎にでも行ってスローライフでもしようかな。」
そう思い乗り合い馬車に乗る事にした。
■
ゆっくりと走る馬車の中。
老人子供女性が多いな。田舎に向かう馬車に男はあまりいないか。男は都会で一旗あげてやるって人が多いから田舎に向かう男なんて老人か都会の競争に敗北した負け組みくらいのものだろう。
ある意味俺もそのひとりなのかもしれない。これから地獄を見るのはあいつらだから俺としては負けたとか何とかは思わないが追放されたのは事実だからな。ある意味負け組みなのかもな。
「これは珍しいのぉ若い男がこっち方面に向かうなんて。」
一番触れられたくない話を振ってきやがったな。じじぃ…思わず眉間にしわがよってしまう。
「ご老人よ。彼にだっていろいろあるのだろう。無粋な詮索をするものじゃない。」
おぉ!?なんか金髪女騎士がフォローしてくれた。まぁ女騎士って時点でいろいろありそうな人生歩んでそうだし何か仲間意識をもたれたのだろうか。
装備している物の品質から言って階級はさほど高くないだろう。女性が騎士として成り上がるのは簡単なことじゃないからな。
「ふぉふぉふぉ。そうじゃのぉ。装備を見る限りおぬしもいろいろ有りそうだしのぉ。」
いや…俺もそう思ったがそれを口に出して言うってこのじじぃ…遠慮って物を知らないのか。
「貴様。騎士を侮辱する気か!?老人と言えど許さんぞ。」
「ふぉふぉふぉ。どう許さないと言うのかのぉ。このわしを切れるつもりでいるのかなぁ。」
そう言うと老人も立ち上がったかと思うと突然服が裂け皮膚が裂け中から全長3メートルくらいのサソリのような化け物が現れた。
「きゃああああああああ!!!」
女性の悲鳴が轟く。
「このデススコーピオン様を貴様のなまくら剣で切れると思ってるのかのぉ?」
え?なにが起きた?いきなりなに?あの老人、魔物が化けた者だったのか!?
「な、デス、スコーピオンだと…まさか最近馬車に乗った人間が行方不明になっている事件の犯人は貴様だったのか!」
「ふぉふぉふぉ。すまんのぉ。わしも腹が減っては生きていけぬでのぉ。こっち方面は人通りも少なく来る客はみんな無力な女子供ばかりじゃからな。簡単に喰えるので入れ食いじゃて。こんなふうにな…」
そう言ってそばにいた女性を掴み…
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