銀河の果てに

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NHKスペシャルドキュメント風

『宇宙恋愛の奇跡 ~トンボロ現象が結んだ二つの星~』


宇宙暦98759年。

銀河の果て、誰も知らぬ惑星で、ひとりの青年が叫んでいる。

『オ~~イ~! き・こ・え・る・かぁ~~!!』
返事は、無い。

この惑星の通信環境は、母星の山奥よりも悪かった。

青年は叫び続けた。

『ダメだ~!・・全然聞こえねぇぇぇ!』


同じ頃、対岸の島でも一人の女性が、全く同じことをしていた。

「ネェ~~!・・き・こ・え・るぅ~~!?」
しかし、やはり沈黙。

宇宙は広く、そして、電波は弱かった。

青年の宇宙船は大破し、通信装置は完全に沈黙。

残されたのは、サメだらけの海と、謎のヒューマノイドの影。

『この星、星図にも載ってないな・・・Googlee宇宙マップでも“圏外”だぁ~』
彼はつぶやいた。

一方、対岸の島の女性も呟く。
「でも食料と水だけは確保できたの・・ やったわぁ私・・生命線バッチリィ」

科学と理性は、ここではもう通用しなかった。

彼らは、互いに対岸の姿を確認している。

必死に意思疎通を試みる・・も!

『何か・・に文字を書くか?』

「・・そもそもそんな原始的な物もないって・・もう」

「・・そうだ・・狼煙って・・燃やす物が無いのぉ~!」

『おゝじゃあ狼煙でぇ~』

『・・書くって・・どうすんだっけ・・燃やすって?』

タッチパネル世代では・・文字や狼煙がイマイチわかって無かった!

また・・この惑星では、燃える物質は希少資源だった。

彼らはやがて、静かにあきらめた。

こうして・・・!
お互いが見えているのに、言葉を交わせないまま、

宇宙時間で8759時間が過ぎた。
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