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第3話 フロントにいた男
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扉を開けた瞬間、先ほどよりも音楽の音が大きくなる。
そして、あふれんばかりのまぶしい光が、私の視界に飛び込んできた。
あまりのまぶしさにしばらくクラクラしながら、目をぱちぱち閉じたり開いたりして慣らす。ようやく部屋の全貌が理解できた。
今さっき入ってきた扉から見て右側に、ホテルのフロントのような、大理石の台が置いてあり、フロントの向かい側には、誰が座るのか、豪華なソファまで、置いてある。
部屋の真ん中は、ゴージャスなシャンデリアが吊り下げられてあり、このBGMに合わせ、煌々とあたりを照らしていた。
どうやら、ここは高級ホテルのエントランスのようなところだった。
しかし、人っ気が全くない。フロントにも誰もいる気配がしなかった。
「本当に、ここはどこなんだろ…」
奥へ歩いていくと、さらに部屋は続いており、細い廊下のような道が続いているのが見える。しかし電気がついておらず、その道の先は真っ暗だった。
「いらっしゃいませえ♪」
私が奥を恐る恐る覗いていると、突然後ろからチャラそうな声がする。びっくりして振り返ると、こちらを見ながらにんまり笑う、目がチカチカする服を着た男が立っていた。
誰だろう?と思うよりも先に、その個性的な服に目がいってしまう。
まず、真っ先に目に飛び込んできたのは、男の胸元の、大きな真っ赤なリボン。限られた人しか似合わなそうなそのリボンに、左右ちぐはぐなピンクと黄緑色のズボン。そして、丈の低い茶色いブーツを履いている。
なんだか、妖精の擬人化みたいな服だ、と思う。
この人の趣味なのかな…?
髪色は、まるで透明な水がウェーブがかかったように透き通った銀髪で、その上にイギリスの紳士が使っていそうな小さくて四角いトップハットが、私から見て左側に、ちょこんと乗っかっている。帽子は、根元に小さなバラの花びらが細かくついたやつで、なかなかオシャレなやつだ。極めつけに、男は、整った美しい顔をしていた。
――そう。まるで、天使のように。
歳は、おそらく20代前半?いかにも、女慣れしてそうだ。
一見すると、ド派手な衣装だが、その端正な男の顔には、よく似合っているような気もする。
つい見とれていると、そのメルヘンチックな男が、唐突に人差し指をあげ、ニヤリと口を開いた。
「これ、なんの曲か知ってる?」
突然で戸惑ったが、そういわれ、もう一度音楽に耳を澄ませてみる。
最初に聞いたように、なんだか、安心できるような、心が安らぐ音色だ。
歌詞がないということは、クラッシックなのかな?
でも、肝心の曲の名前が出てこない。
私が困っていると、男が笑う。
「G線上のアリアさ♪ どうだ、名曲だろ?」
「G線上のアリア…」私は、つぶやく。
「あの…ここはいったいどこなの?それに、あなたは誰?」
私の問いかけに、男がまたニンマリとほほ笑む。
「ここは、入口さ♪俺は、ただの案内人。
まあ、妖精みたいなものか?」
わけがわからないと眉をひそめていると、自分を案内人と呼ぶ男が、奥に続く暗闇を指さしながら、続ける。
「この先に、呪われたオウジサマが囚われている」
「…え……?」予想外の答えに、声が裏返ってしまう私。
「お、王子様…?」
「そ♪
お前が眠っている王子様の呪いをとくのさ」
「……。」私は、意味のわからない男の話に、どうしたらいいかわからず、口をつぐむ。
「ノリ悪いな、お前。
よくあるだろ?ゲームとかでも、囚われたお姫様を救い出せてきな?あれのオウジサマバージョン♪
で、あんたが勇者。
――あんたのミッションは、この先の囚われたオウジサマを助けることだ」
「…な、なんで?私、ただ気づいたら扉が現れて…。それ以外、何も覚えてないの」
「ここへ来るお客様はみんなそういうぜ?」
そして、あふれんばかりのまぶしい光が、私の視界に飛び込んできた。
あまりのまぶしさにしばらくクラクラしながら、目をぱちぱち閉じたり開いたりして慣らす。ようやく部屋の全貌が理解できた。
今さっき入ってきた扉から見て右側に、ホテルのフロントのような、大理石の台が置いてあり、フロントの向かい側には、誰が座るのか、豪華なソファまで、置いてある。
部屋の真ん中は、ゴージャスなシャンデリアが吊り下げられてあり、このBGMに合わせ、煌々とあたりを照らしていた。
どうやら、ここは高級ホテルのエントランスのようなところだった。
しかし、人っ気が全くない。フロントにも誰もいる気配がしなかった。
「本当に、ここはどこなんだろ…」
奥へ歩いていくと、さらに部屋は続いており、細い廊下のような道が続いているのが見える。しかし電気がついておらず、その道の先は真っ暗だった。
「いらっしゃいませえ♪」
私が奥を恐る恐る覗いていると、突然後ろからチャラそうな声がする。びっくりして振り返ると、こちらを見ながらにんまり笑う、目がチカチカする服を着た男が立っていた。
誰だろう?と思うよりも先に、その個性的な服に目がいってしまう。
まず、真っ先に目に飛び込んできたのは、男の胸元の、大きな真っ赤なリボン。限られた人しか似合わなそうなそのリボンに、左右ちぐはぐなピンクと黄緑色のズボン。そして、丈の低い茶色いブーツを履いている。
なんだか、妖精の擬人化みたいな服だ、と思う。
この人の趣味なのかな…?
髪色は、まるで透明な水がウェーブがかかったように透き通った銀髪で、その上にイギリスの紳士が使っていそうな小さくて四角いトップハットが、私から見て左側に、ちょこんと乗っかっている。帽子は、根元に小さなバラの花びらが細かくついたやつで、なかなかオシャレなやつだ。極めつけに、男は、整った美しい顔をしていた。
――そう。まるで、天使のように。
歳は、おそらく20代前半?いかにも、女慣れしてそうだ。
一見すると、ド派手な衣装だが、その端正な男の顔には、よく似合っているような気もする。
つい見とれていると、そのメルヘンチックな男が、唐突に人差し指をあげ、ニヤリと口を開いた。
「これ、なんの曲か知ってる?」
突然で戸惑ったが、そういわれ、もう一度音楽に耳を澄ませてみる。
最初に聞いたように、なんだか、安心できるような、心が安らぐ音色だ。
歌詞がないということは、クラッシックなのかな?
でも、肝心の曲の名前が出てこない。
私が困っていると、男が笑う。
「G線上のアリアさ♪ どうだ、名曲だろ?」
「G線上のアリア…」私は、つぶやく。
「あの…ここはいったいどこなの?それに、あなたは誰?」
私の問いかけに、男がまたニンマリとほほ笑む。
「ここは、入口さ♪俺は、ただの案内人。
まあ、妖精みたいなものか?」
わけがわからないと眉をひそめていると、自分を案内人と呼ぶ男が、奥に続く暗闇を指さしながら、続ける。
「この先に、呪われたオウジサマが囚われている」
「…え……?」予想外の答えに、声が裏返ってしまう私。
「お、王子様…?」
「そ♪
お前が眠っている王子様の呪いをとくのさ」
「……。」私は、意味のわからない男の話に、どうしたらいいかわからず、口をつぐむ。
「ノリ悪いな、お前。
よくあるだろ?ゲームとかでも、囚われたお姫様を救い出せてきな?あれのオウジサマバージョン♪
で、あんたが勇者。
――あんたのミッションは、この先の囚われたオウジサマを助けることだ」
「…な、なんで?私、ただ気づいたら扉が現れて…。それ以外、何も覚えてないの」
「ここへ来るお客様はみんなそういうぜ?」
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