異世界転生だと思ってたのにただのタイムスリップでさらに歴史が変わってしまいました

桜ふぶき

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過去政府との会合

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ここは、過去ーーー
未来政府と接触より少し前の、過去政府である。
前代未聞の、未来政府との接触に、政府中が、ざわざわどよめいていた。噂が噂を呼び、さまざまな憶測が飛び交っていた。


「ねえ、聞いた?時の番人が来るんですって?」


「聞いたわ!今日、未来政府と政府が会合なんですってね!」


「ていうか、時の番人プロジェクトは成功してたの?今まで誰も成功した人いなかったのに」


「きっと、人間じゃないわ!化け物よ!
ホントに、鉢合わせないようにしなきゃ!」


と、数人の女職員が、しゃべっていると、廊下の角を突然出てきた男にぶつかった。

「わっ?!ごめんなさい」


「いや、こちらこそすまない。怪我はないか?」

膝をついて手を差し伸べた男は、黒髪ロングを後ろに束ねた清潔感のある雰囲気だった。

ーーが、次の一言で、一気にまわりが冷める。

「おなごよ」


「は?」


「きもっ!はやく行こ!」

バタバタバタと、女たちが走って逃げていった。


「何故だーー」

1人残された男が、悲しそうに呟く。

「そのセンスのかけらもない言い方のせいじゃないですか?ユリウス」

振り返ると、アッシュグレーのストレート髪に、紫瞳の男が冷たい目で、黒髪の男を見下ろしていた。


「カールか。」

ユリウスと呼ばれた黒髪の男が、言った。

「というか、センスのかけらもないだと?失敬な!」


カールと呼ばれたアッシュグレーの男が、膝ついたままの黒髪の男を引っ張り上げる。

カール・オズワルド。
オズワルド家の初代で、優秀な能力の持ち主。さらには容姿も整っているため、いつもユリウスから僻まれる。

しかし、表情はきつく、歳もユリウスよりも一回り上で、周りを寄せ付けない、近寄り難い雰囲気である。この頃から、私生活や仕事は謎めいており、未来政府ではユリウスよりも上位の階級であった。


「未来政府との会合を控えていることを知っているでしょう?くだらないことをいっている暇などないです」


カールの厳しい言葉に、不貞腐れた顔をするユリウス。

ーーユリウス・バートン。
黒髪ロングで、後ろに一つに束ねている30半ばの男だ。
清潔感があるものの、そのセンスは、壊滅的。
服装は、現代風のトレンチコートを羽織っているが、中は中世貴族のようなチグハグな格好から分かる通りで、自身は素晴らしいセンスだと信じて疑っていないが、そのセンスのせいなのか、それともモブ顔のせいなのか、悲しいことに全くモテなかった。
過去では、生涯に渡って数々の素晴らしいものを残してきたのだが、生涯独身であった。番人や、カール、とにかくモテる奴が大嫌いである。

時の番人のド派手な衣装も、城のド派手な内装もこの男が無理矢理政府に押し通したのだ。

本当の過去では、リアムと何度もデザインやセンスなどが問われる事で、衝突した。

ーーが、ユリウスは、頑固でリアムよりもネチネチとしつこい。
結局はリアムは諦め、毎回、ユリウスの案が採用されるのであった。


「はぁ、胃が痛い」

ユリウスが、げっそりした顔で言う。

「お前も聞いただろ?カール。
さっきのおなごたちの話」


「ーーええ、まぁ」

カールは、そのまま身を翻して、廊下を歩き始めた。

ユリウスも、それに続く。

「昔から、時の番人プロジェクトは成功者が、依然として出ていない。
研究者の連中は、のどから手が出るほど、実験データを欲してる。
そんな伝説の存在が、急に未来政府のお偉いさんがたと一緒に、我々に会いに来るだって?
未来政府からの連絡に、上のお偉いがたは、どんちゃん騒ぎしたそうだな。でかいパーティーホールを貸し切ろうとしたところ、向こうから制限をかけられたとーーー合ってるか?」


「はい、大方。」

カールが、振り返らず無表情のまま、答える。

「時の番人は、普通の人間ではないでしょうね。
実験も実験ですから。すでに、人の形をとどめてないかもしれません」


「……」


カールの言葉に、またさらに胃がキリキリと痛み始めた。

「はぁ。なぜ我々があちらから、指名されたのだろうか…。たしか、私とお前。そして現政府最高総括長であるスタールどのだったよな?」


「詳しい意図は分かりませんが、その通りです。

ーー連絡によると、時の番人は、青色の軍服を着ているとか」


「うむ?青色だと?珍しい色だな…」



2人は、応接間まで来ると、カールが先に中へ足を踏み入れた。


「何ですと?!歴史が違うーー」

中には、数人おり、赤毛の男が、張り詰めた声で叫んでいた。

「そんなことがーー」


「何の話です?
ーースタール様」

カールが、赤毛の男 レイブン・スタールに近づいて、尋ねる。

「歴史が、どうしたのです?」


「おお、カール卿」

一斉に、部屋中の視線を浴びるユリウスとカール。

ユリウスは、背中に冷や汗が伝うのを感じる。


ううむ…
体に穴があきそうだ


「カールだって?」

女の声がして、ハッと我に返るユリウス。

真っ黒に塗った爪に、ドギツイ眼光。
カールと同い年くらいで、男っけのある女性だった。容姿は、ワインレッドの髪に、ナポレオンコートを少しいじったような荘厳なコート。身長もカールと同じくらいで、凛々しい印象だった。

カールを穴が開くほど、眺め回す。


むむ、このおなご、もしやカールに気があるのか?


「ええ、私は、カール・オズワルドです。」

表情を変えぬまま、カールが挨拶する。
すると、何かを思ったのか、少し女の顔が緩んだ。

「そうかい。出会えるとは光栄だ。
急に連絡してすまないね。
あたいは、カミラ・エリオット。
未来政府の軍関係を司ってる者さ」


未来政府、と聞いて、カールの表情が珍しく驚きの色に変わった。

未来政府…

ユリウスは、ごくりと息を呑む。

エリオットとカールが、一通り挨拶をすると、おそらく未来政府であろう、カラフルなピンで前髪を止めた水色髪の優しそうな男が、一歩前に出た。

服が水色…
というか、カールの服に似ているな?
こいつが、時の番人?

「出会えて光栄です。カール様」

男が、微笑んでいった。

「私は、グレン・オズワルドと申します」

オズワルド、と聞き、少しだけ、眉を顰めるカール。そして、カールもグレンの服装を見て、着ているコートに似ていることに気づき、無愛想にグレンと名乗った者を見て、言った。

「オズワルドの家系ですか」


「ええ!そうです。
以後、お見知り置きくださいね。


ーーーカール様」

一瞬、真顔になったような気がしたが、すぐに笑顔に切り替わるグレン。

ユリウスは、思った。

なんだ?一瞬、真顔になった気が…
あなどれんな


「そして、ユリウス様、ですよね?」

グレンが、表情を崩さず近づいてきた。

「お会いできて、光栄です」

グレンが笑みを浮かべ、挨拶をした。

「あ…ああ」


「ユリウス?そいつがか?」

エリオットも近づいてきて、じろじろ眺め始めた。

なんだ、失敬な
このおなご


「イメージと違うが…
よろしく頼むよ。」

一通り眺め回した後、振り返って、難しそうな顔をしているユリウスに向かって言う。

「あんたも、挨拶しないのかい?」


エリオットが、後ろを振り返る。
エリオットが見ている後ろの男を見て、カールたちは、驚きのあまり、言葉を失った。
その男は、窓際の椅子に座っていた。
細かな宝石が散りばめられた仮面に、眩く光る黄金の模様に、透明な海面のような、青色の軍服。胸には、政府のエンブレムである砂時計の紋章もある。

一言で表すと、ド派手である。


青色の軍服だと?

まさかーーー


「時のーー番人…」

普段表情を変えないカールが、珍しく目を見開いて、呟く。

「これが…」



「僕、人気者だったようで嬉しいです」

機会がかった声だった。肉声ではない。

男が、笑ったような気がした。
面白おかしそうに、ユリウスたちを眺めている。

「何とも、歴史的瞬間だねぇ」

ユリウスたちが、固まっているのを見て、面白そうに笑って、うなづくエリオット。


ユリウスは、半ば拍子抜けしていた。

なんだ、化け物だとかみんなが脅すから、怯えていたが、普通の人間じゃないか。
仮面のせいで、正確な年齢は分からんが、私が思っていたより、はるかに若いな

青色の下地に、黄金の模様…
そして、中は見えるか見えないかのところに、フリルのレースが。

おや、中々いい趣味ーーー


「僕の趣味じゃないですよ」

ユリウスの心を見透かしたように、時の番人が、口を開いた。

「これは、僕の恩師の趣味です。
悪趣味な恩師のね。」


「む」

なんだか、私までバカにされた気がするな
というか、なんかーー
苦手なタイプだ、こいつ
絶対に、私と意見が合わない気がする


「それで、挨拶も終わったことですし、話を戻しましょう」

スタールが、再び向かい直って言った。

「過去が、変わっているということについて、です」


その言葉に、カールもユリウスも、真剣な表情に戻った。

「過去が変わっているとは、どういう事です?」
 

「カール卿…。
そうですな。まずは、整理をしませんか?ワシも頭を整えたい。」


スタールの言葉に、時の番人がうなづくと、静かに話し始めた。


「まず、お二人にも分かりやすく説明するために、前提として、未来政府の定義からお話ししましょう。
未来政府とは、過去、未来、現在を繋ぐ機関です。いわば、関所のようなもの。
それぞれの時代を監視しながら、歴史の統一を、目的としています。

時の番人の役目は、過去がずれ始めると、僕ら時の番人がその時代へで向き、正しい過去へと導くことなんです。最悪な事態以外ね」


「ふむ…」

初めて聞く内容に、戸惑いを隠せない。

要するに、決められた過去の通りにレールを引いてやると言うことか。


「今回は最悪の事態だと言うことですか?」

カールが、番人に向き直る。

「その通りです。そもそも、僕らは原因を突き止めて、解決の糸口を考えるのですが、今回はいつから変わっているのかすら、分かっていません。

ーーこれを見てください」

番人が机の上に、数枚の書類を広げた。

カールが、書類を手に取る。
ユリウスも、カールの影から覗くようにして見た。


写真と名前?

何なのだ?若いな

ぬ。
ケニー・ブラウン?どこかで聞いた名だな
大統領の息子リアムまで…


同じく資料を見ていたカールの視線が、あるところで、止まった。顔から血の気が引いているのを、ただ黙って、番人は見つめていた。


「ご気分が、お悪いようですが?」

番人の言葉に、ハッと我にかえり、少し動揺気味に、言った。

「…この8人が、今回歴史が変わった原因なのですか?」


「いいえ。
実はもう1人。
僕らが気づいた時には、大幅に歴史が変わっていたんです。
しかし、そのことに気づく、引き金となった最重要人物がいます。」


「誰です?」

食い気味に尋ねるカールに、りんごについて説明し始める。

「浅田りんごというロストチャイルド。彼の周りに、本来なら接触するはずのない、この7人のうち数人がいたのです。」


「ロストチャイルド?」


「はい。未来では、ロストチャイルド、と呼ばれるごく稀に、時空の歪みによって誤って過去へやってくるものたちがいてーー
それを送り届けるのも、僕ら時の番人の役目なんですけど。

そのロストチャイルドを送り届けた際に、今回の件が発覚したのです。
僕らは、これは単なる偶然ではないと踏んでいます。」


「しかし、クーデター軍の可能性もあるのではないですかね?」

グレンが、言った。

「すみません。ですが、ここのところ、勢力を拡大しつつあるみたいですし」


「クーデター軍?」

またしても聞き覚えのない単語に、次はユリウスが尋ねる。

「ええ。歴史を変えようとたくらむ反政府組織のことで、最近、新たな武器を手に入れたとか」

クーデター、と言う言葉に、エリオットがうなづく。

「たしかに、なくはないね。この頃、あたいら軍関係もやつらの殲滅に出向いたし。
ますます、手強くなってきている気がするよ」

と言うと、番人を見て、笑う。

「あんたら時の番人には、足元にも及ばないみたいだけどね」


その言葉に、ユリウスが思い出したように小さく叫ぶ。

「そうではないか!
時の番人は、能力を植え付けられる人間兵器…。
本当に、本当に…成功したのか?」


目を丸くするユリウスに、番人が面白がって笑った。


「少なくとも、僕が存在しているので、1人は成功しましたよ」

その言葉に、ごくりと息を呑む。
そして、フッと笑ったかと思うと、力なく微笑んでいった。

「この場に、あの、時の番人プロジェクト所長のロナルドがいたら、ひん剥いてでもデータを手に入れようとしただろうな」



「だから人数を指定したんです」

その言葉に、ハッと顔をあげるユリウスを、読めない表情で見つめる番人。

「ちょっと待て。
ではなぜ、私を呼んだのだ。私もその研究者の1人だぞ」

番人が、怪訝な顔で問い詰めるユリウスを見た。

「知っていますよ。ユリウス・バートン卿。政府に、父親の代から貢献してきた人物で、時の番人プロジェクトの研究も受け持っていらっしゃる優秀な研究者」


「では、なおさらーー」


「そんなことをする人じゃないのは、知っているからです」


「ーーーー」


なんだ?
さっきから、まるで知っているかのような口ぶりだな
ロナルドに、私のことまでーー

それに、なぜかーーー

懐かしい感じがする


「そういえば、今日は、ハリセンはお持ちではないのですね」


「ーーむ?」

何のことか分からず、戸惑っているユリウスを見て、番人はフッと微笑む。


「いえ、何でもないです」

ユリウスは、少し悲しそうに笑ったような気がした。

まるで、親を想う子のような…
気のせいか

「スタール様には、先程申し上げた通り、今後、この7名の動向を探るため、それぞれの国へ、こことは別に我々が監視をつける予定です。」

番人は真剣な表情に戻ると、スタールと、カールに向き直った。

「日本とパリスへ未来政府からも人員を派遣します。

一刻も早く、歴史を正さねばなりません。

ーー各国へこの旨をお伝えなど、ご協力、願えますか?」


「ええ。約束しましょう。
我々も、尽力を尽くして、この8名について調べます」

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