33 / 46
言葉
しおりを挟む
【同性愛者と思われたくない】
この言葉は、間違えなくゆうの胸ぐらを掴むだろう。
昔、何度も呑み込んだこの言葉。
完全にゆうすけをシャットアウトしてしまう。
昔の自分と呼応した。
衝動的に口を衝く。
………
強く腰に抱きつかれた。
ぴったりとお腹についたゆうの顔は、幸せそうに満ちていた。
ぼくも褒めるように、ゆうすけの頭をなでる。
少し気持ちが遠のく。
それに気づいたのか、手を恋人繋ぎで絡ませられ、思考と身体を離していたのに、急に現実に戻される。
さっきよりも引き寄せられ、身体と一緒に心もグラグラした。
自分と違う…猫っ毛で色素の薄いゆう。
水色だったが、黒くなってしまった頭を撫でる。
裕介は、上を向きニッコリ笑う。
猫のようでもあり、無邪気な子どものようにも見えた。
ほんとうに、惹きつけられる……と感嘆する。
「ゆうすけ…おれ………」
ぼくは首を振る。
言葉が見つからない。
ソラは、さっき浮かんだ言葉をなかったかのように、裕介をなでる。
だめだ、
これ以上追い込むと、ゆうはモデルすらもやめると言いかねない。
……
どうせ突き放すようなことを言っても、本心じゃないでしょ?と言うゆう。
ずっと一緒にいられれば、長く時間をかけて説得できる。
ソラに諦めさせることができる。
普通の人生を。
そうして自分の幸せにソラを引き込もうとしていたのに。
俺のワガママに、ソラをずっと付き合わせようと思い、自分勝手だとわかっていて、それでいいと割り切っていたはずなのに━
あの言葉は強烈だった。
「同性愛者と思われたくないんだ。
ゆうすけが有名だからぼくもバレやすい。
ゆうと関係があったって」
……
自分の発言が掘り起こされる。
言わないようにしていた。
これじゃますます芸能界からゆうが離れるから。
自分といるというためだけに、裕介は目立つのをやめる。
目立たなくなった裕介は,生気を失う。
綺麗な身姿はそのままだが、なぜか彫刻のような冷たさが漂う。
そして芸能界に入る前、裕介は常にイライラし、暴力的な面があった。
……
告白されたとき、やった!と思った。が、それとは別に、バカだなぁ。という思いすらあった。
ぼくなんかに騙されて。
裕介は彼女みたいな人がたくさんいたのに、易々とぼくに乗り変えた。
………
こんなに腐れ縁を引きずるとは思わなかったが。
かわいそうに、と言いた気に、ソラは氷のような瞳で裕介を見下ろす。
なのに、裕介はとびっきり可愛い顔で猫のように目を細め笑う。
心臓が飛び出そうなほど、苦しくなり、裕介の顔を自分のお腹に寄せる。
腕の中で笑い声がする。
ゆうすけの頭を、優しくなでた。
この言葉は、間違えなくゆうの胸ぐらを掴むだろう。
昔、何度も呑み込んだこの言葉。
完全にゆうすけをシャットアウトしてしまう。
昔の自分と呼応した。
衝動的に口を衝く。
………
強く腰に抱きつかれた。
ぴったりとお腹についたゆうの顔は、幸せそうに満ちていた。
ぼくも褒めるように、ゆうすけの頭をなでる。
少し気持ちが遠のく。
それに気づいたのか、手を恋人繋ぎで絡ませられ、思考と身体を離していたのに、急に現実に戻される。
さっきよりも引き寄せられ、身体と一緒に心もグラグラした。
自分と違う…猫っ毛で色素の薄いゆう。
水色だったが、黒くなってしまった頭を撫でる。
裕介は、上を向きニッコリ笑う。
猫のようでもあり、無邪気な子どものようにも見えた。
ほんとうに、惹きつけられる……と感嘆する。
「ゆうすけ…おれ………」
ぼくは首を振る。
言葉が見つからない。
ソラは、さっき浮かんだ言葉をなかったかのように、裕介をなでる。
だめだ、
これ以上追い込むと、ゆうはモデルすらもやめると言いかねない。
……
どうせ突き放すようなことを言っても、本心じゃないでしょ?と言うゆう。
ずっと一緒にいられれば、長く時間をかけて説得できる。
ソラに諦めさせることができる。
普通の人生を。
そうして自分の幸せにソラを引き込もうとしていたのに。
俺のワガママに、ソラをずっと付き合わせようと思い、自分勝手だとわかっていて、それでいいと割り切っていたはずなのに━
あの言葉は強烈だった。
「同性愛者と思われたくないんだ。
ゆうすけが有名だからぼくもバレやすい。
ゆうと関係があったって」
……
自分の発言が掘り起こされる。
言わないようにしていた。
これじゃますます芸能界からゆうが離れるから。
自分といるというためだけに、裕介は目立つのをやめる。
目立たなくなった裕介は,生気を失う。
綺麗な身姿はそのままだが、なぜか彫刻のような冷たさが漂う。
そして芸能界に入る前、裕介は常にイライラし、暴力的な面があった。
……
告白されたとき、やった!と思った。が、それとは別に、バカだなぁ。という思いすらあった。
ぼくなんかに騙されて。
裕介は彼女みたいな人がたくさんいたのに、易々とぼくに乗り変えた。
………
こんなに腐れ縁を引きずるとは思わなかったが。
かわいそうに、と言いた気に、ソラは氷のような瞳で裕介を見下ろす。
なのに、裕介はとびっきり可愛い顔で猫のように目を細め笑う。
心臓が飛び出そうなほど、苦しくなり、裕介の顔を自分のお腹に寄せる。
腕の中で笑い声がする。
ゆうすけの頭を、優しくなでた。
11
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
悪夢の先に
紫月ゆえ
BL
人に頼ることを知らない大学生(受)が体調不良に陥ってしまう。そんな彼に手を差し伸べる恋人(攻)にも、悪夢を見たことで拒絶をしてしまうが…。
※体調不良表現あり。嘔吐表現あるので苦手な方はご注意ください。
『孤毒の解毒薬』の続編です!
西条雪(受):ぼっち学生。人と関わることに抵抗を抱いている。無自覚だが、容姿はかなり整っている。
白銀奏斗(攻):勉学、容姿、人望を兼ね備えた人気者。柔らかく穏やかな雰囲気をまとう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる