父親に会うために戻った異世界で、残念なイケメンたちと出会うお話【本編完結】

ぴろ

文字の大きさ
38 / 156
こんにちは異世界

従兄弟と親睦を深めました

しおりを挟む
お茶漬けを食べて、ロンに昆布出汁を伝授して自室に戻る。
夕食を断ったらしょんぼりしてたけど、お茶漬け二杯でお腹いっぱい。
ゆっくりお風呂に浸かって今日の話をトピアスに聞いてもらって早く寝よう。

そう思ってたんだけど…

花束を持ったクラウス君とバスケットを抱えたヨエル君が玄関にいます。何故?

「アキ兄様とお話したくて我が儘いっちゃいました。お邪魔してもよろしいですか?」

可愛い!首かしげるの超可愛い。
この我が儘はズルい…許しちゃうよね…

「クラウス様、殿下はご存知なのですか?」

トピアスさすが!うん王子様が勝手に来たら駄目だよね…

「父上が行ってこいと…アキの世界では突然訪問してパーティーを開くのだと聞いた」

「アキ兄様、父上からの差し入れです」

エーミル様いろいろ間違ってますが、サプライズパーティーを俺の部屋でやってこいと息子達を焚き付けたんですね…
犯人は母さんだな、サプライズパーティー大好きだし…
そのバスケットには食べ物が入ってるんだね…

「私はまた間違えてしまったのか…」

花束を抱えたクラウス君がしょんぼりしてる。昼間のキラキラどこにいった?
いや間違えてるのはエーミル様ね、びっくりはしたけどサプライズパーティーはそういう事ではないよ…

「間違えてませんよ、この部屋はここで靴を脱いでくださいね。お花もありがとうございます」

しまった。クラウス君が可哀想で思わず招き入れてしまった…

「これが異世界のお部屋なんですね、靴を脱ぐと何だか寛げます!お部屋の中にキッチンがあるんですか?凄い!」

ヨエルくん大興奮。
クラウス君大人しいな…

「兄様、今ですよ」

ん?何が?

「アキ、結婚してもらえないだろうか」

はい?何を言ってるのかな?

「兄様、今はそれじゃないです」

え、ヨエル君も何を言ってるの?

「エリーナの言った通りだ…アキすまない忘れてくれ」

もしかして泣いてる?ていうかエリーナって誰?俺まだ何も言ってないよ?

一人メソメソするクラウス君を放置して、ヨエル君から事情聴取する。
ヨエル君もだいぶキャラが変わってるよね。

クラウス君の言うエリーナさんは例の婚約者だった。そしてクラウス君はキラキラ王子様の殻をかぶったネガティブ王子様で、ヨエル君は天使の殻をかぶった小悪魔だった…

「僕は兄様はエリーナ様くらいしっかりした人じゃないと駄目だと思うんです。でもこの通りグダグダなので一回当たって砕けたら諦めつくかなって思ったんですけど、まさかいきなりプロポーズするとは思いませんでした」

なるほど、外で完璧王子を演じる反動でプライベートはポンコツなんだね。可哀想に…
ヨエル君もお兄ちゃんをグダグダとか言ったらダメよ…
俺がいい匂いだからやっぱり諦めきれないとウジウジ言ってたら婚約者に一回告白して振られてこいって言われた。
でも告白なんてしたことないからプロポーズしちゃったのか…
クラウス君全然悪くないじゃん、むしろ被害者だよ…

なでなでしたい…年上だけど…

「クラウス様、結婚は無理ですけどお友達になってくれませんか?俺はまだこの世界に友達がいません。クラウス様が第一号です」

「アキ、友達なら様はいらない。クラウスと呼んでくれ」

おっとキラキラ王子様に戻った。
立ち直り早いな…
でもそっちの方がいいよ。

「うん、クラウスよろしくね」

「アキ兄様、僕もヨエルがいいです」

可愛い、あざといけど可愛い…

異世界生活二日目、従兄弟と親睦を深めて友達になりました。





























しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? 騎士×妖精

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)  インスタ @yuruyu0   Youtube @BL小説動画 です!  プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! ヴィル×ノィユのお話です。 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけのお話を更新するかもです。 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜

COCO
BL
「ミミルがいないの……?」 涙目でそうつぶやいた僕を見て、 騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。 前世は政治家の家に生まれたけど、 愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。 最後はストーカーの担任に殺された。 でも今世では…… 「ルカは、僕らの宝物だよ」 目を覚ました僕は、 最強の父と美しい母に全力で愛されていた。 全員190cm超えの“男しかいない世界”で、 小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。 魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは── 「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」 これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

処理中です...