異世界召喚されて神様貴族生活

シロイイヌZ

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第十一話

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 屋敷に戻り昨日と同じように三人が迎え入れてくれるが、昨日と違うのは三人ともに妖艶さが覗えることだろうか。
これから始まる四人のエロい宴が、俺も含める全員の頭の中に浮かんでいるからだろう。

 「おかえりなさいませ。お早いお戻りでしたね」
玄関を潜ると、一人の美少女がにこやかに出迎えてくれた。
「ただいま、サナ」
「えっと…エリス様、そちらはお客様でしょうか…」
エリスが「サナ」と呼んだ美少女は、昨日三人から聞いていたメイドの女の子の名前と一致する。そう言えば、まだ仕事を終える時間には早いし、今日から屋敷に戻ってくると言っていた。
彼女は地味なグレーのワンピースにエプロン姿だ。想像していた『メイド』とは少し違ったが、清潔感が有って好感が持てる。
それにしても、この世界の女の子はどうしてこんなに美少女揃いなんだろうか?
サナもものすごい美少女だ。思わず見惚れて目を奪われてしまうほどだ。
『この娘、守りてぇ』
俺は素直にそう思った。しかし、俺は三十を過ぎたおっさんで、彼女はまだ十代半ばと言ったところだろう。本気で恋愛をするには歳が離れすぎているし、何よりもこんな美少女が俺なんぞ相手にしてくれるはずがないだろう。
言い方は悪いのだが、エリスたちには『戦闘力』という見返りがあるが、メイドである彼女に与えられる物など何一つない。そんな只のおっさんに魅力など無いだろう…。
しかし、サナとずっと目が合ったままだ。
俺もボーッとした顔でサナの顔を見つめていたが、サナも俺の顔をじっと見つめていた。
「英樹様、こちらがお話していたメイドのサナです。サナ、今朝お話した英樹様よ」
エリスの声で我に返る。
「あぁ…。初めまして。安田英樹と申します。ユキに召喚されて此処に来た者です」
なんだかボヤッとした挙動不審な自己紹介だが、それ以上でもそれ以下でもないので仕方がないだろう。
「英樹…さま…ですか…」
サナはまだ一点を見つめるように俺の顔を見ている。疲れてるのかな?
「サナ、どうしたの?」
「え…?あ!大丈夫です!何でもありませんよ?」
サナはとびきり可愛い笑顔でそう言った。その笑顔はテレているのか真っ赤だ。
「あれぇ?サナちゃん、英樹様のカッコ良さに見惚れてるのかなぁ?」
ミクが横からサナにちょっかいを出すが、サナはそれをさらりと躱して
「エリス様、お疲れでしょう?お風呂の準備も出来てますから、どうぞお入りください」
エリスの方を向いてそう言った。
「サナ、いつもありがとう。それじゃ、お言葉に甘えるね」
エリスはそう応じると俺に向き直り
「英樹様、お風呂の準備をしてきます。後ほどお部屋に伺いますので、ごゆっくりなさってお待ちになってください」
と言ってくる。
「うん。じゃ、俺も準備しておくよ。また後でね」
笑顔でそう答えたが、サナの前でどう答えるべきか一瞬悩んでしまう。

 拳銃の扱い方に慣れるまで、しばらくはエリスの短機関銃も含めて屋敷にいる時は俺が預かる。三人の前でチャンバーに装填された弾丸の除去方法やセイフティーの使い方を一通り見せて実行させてみた。
「では、お客様をお部屋にご案内しますね」
「サナ、よろしくお願いね」
そう言って玄関ホールで三人と一旦別れ、サナに先導されて昨日のゲストルームに案内される。
「ゲストルームは今後、お客様の専用室としてお使いいただくようエリス様から承っております」
サナは飽くまでもメイドとして接しようとしているのか、よそよそしいまでの敬語で話す。
「そうなんですね。では、ありがたく使わせていただきます」
俺も思わず敬語になってしまう。
「お客様?ユキ様に召喚されていらしたということは、『精霊様』とお呼びすればよろしいでしょうか?それとも…『神様』とお呼びした方がよろしいでしょうか?」
部屋に入ってすぐ、背嚢を下していると、それを手伝ってくれながらサナが質問してくる。
「これ、重いからいいですよ…」
「本当ですね…これは私には持てないかも…よく背負えますね」
と言い合いながら手伝ってもらい、先ほどの質問に答える。
「私は精霊でもなければ神様でもありません。ただの『召喚されし者』で、普通の人間です。なので、精霊様、神様なんて呼ばなくて構わないですよ」
「そうなのですか?それでは、どのようにお呼びいたしましょうか…」
「普通に『英樹』で構わないですよ。その他にサナさんが呼びやすい呼び方があるなら、そちらでも構いません」
「呼び捨てになど失礼すぎて出来ません!では、皆さまと同じように『英樹様』とお呼びさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「私は『様』付けで呼ばれるような偉い存在ではないんですが、サナさんが呼びやすいのなら、それで全然構いませんよ」
俺の人生史上これ以上ないくらいの爽やかな笑顔を作ってそう言う。
「では、英樹様。よろしくお願い致しますね!」
サナは首を少し傾け、たわわに実るおっぱいに両手を載せて、とびきり可愛い笑顔を俺に向けてくれた。

 クローゼットを確認すると、やはり拳銃がホルスターごと無くなっており、小銃も無くなっている。それらは現在、俺が装着しているか肩に掛けている。
それらをまた、丁度よくガンホルダーのように誂えられたかのようなクローゼットの上段の棚に収納する。
先ほど下した背嚢は中にある食材やお土産を出したら、また持って帰れるようにしよう。
そう言えば、この屋敷で食事の準備をしているのはサナだと聞いた。勝手にカップ焼きそばを振舞うつもりでいたけど、夕食の準備を進めていたら迷惑になるかも知れないな。
「サナさん、今日はもう夕食の準備は済んでますか?」
「夕食の準備ですか?下ごしらえは済みましたが、調理はこれからです。なにかご要望がございますか?」
「いえ、ミクと私の世界の食材を振舞う約束をしているんです。ご迷惑でなければ夕食の一部として出してもよろしいですか?」
「それは素敵ですね!今日はお魚料理の予定だったのですが、氷室に入れておけば日持ちするようにマリネにしてありますので、全然問題ありませんよ」
おお!氷室なんて便利な物があるのか!それは初耳だ!
「勝手を言って申し訳ありません。では、今日は皆で私の世界の食事を楽しみましょう」
「私もよろしいのですか?」
「もちろんですよ。エリスから貴女は『大切な仲間だ』と聞いています。なので、お口に合うか判りませんが、ぜひご一緒に食卓を囲んでいただけたらと思っています」
「ぜひ…ご一緒させていただきます」
サナは顔を桜色に染めながら嬉しそうに微笑んでくれた。
「英樹様、なにかご用意しておくような物はございますか?」
「そうですね。お湯とフォークなどをご用意願えますか?」
「お湯とフォークですね。どのくらいの量のお湯が必要でしょう?」
「そうですね…。キッチンにあるやかん二つ分くらいで」
「畏まりました。ご準備いたしますね!」
本当に、サナの笑顔はいちいち可愛い。

 「サナさん、氷室が有るということなんですが…」
そこまで言ってサナに言葉を遮られる。
「英樹様、失礼ながら私は貴方様よりも年下のようですし、私はこのお屋敷のメイドです。私に『さん』付けは無用ですし、敬語も不要です。もっとざっくばらんに接していただいて構いませんよ?」
「失礼ですが、サナさんはおいくつなんですか?」
見た目にもめっちゃくちゃ可愛いし、とても若く見えるんだが、受け答えが驚くほどしっかりしているし、この世界にはエルフなんかも居るかも知れないから、念のため確認することにした。
「私ですか?もうすぐ十八歳です」
「見た目の通り、お若いですね。私なんてもうすぐ三十三ですよ」
「ありがとうございます。でも、もうすぐ立派な『き遅れの年増』です。それよりも、英樹様はご年齢よりもかなりお若く見えますね。驚きました」
「そうなんですか?でも、ありがとうございます。サナさんはお若いのにとてもシッカリしてらっしゃるので、私の方こそ驚きました」
「この国では十五歳で学校を出て、十六歳で成人すれば『一人前』として扱われます。そして十八歳でお嫁に行ってなければ『嫁き遅れ』と呼ばれたりしますね」
少し寂しそうな笑顔で話すサナだが、この娘は常に笑顔で人に接するんだな。いい娘だな。
と言うことは、三人も嫁き遅れ扱いされてるのかな?皆、処女だったし。
「そうなんですね…」
この世界の情報をまた一つ得てしまった。
「英樹様、エリス様たちと同じように、私のことも呼び捨てで構いませんのでお気軽にお話しください。私も英樹様の世界のことなどお伺いできたら、嬉しいです」
今度はまたとびきりの可愛らしい笑顔でそう言ってくれる。
そこまで言ってくれてるのに敬語を使い続けるのは無粋というものだろう。
「ありがとう。それじゃ『サナ』って呼ばせてもらうね。今後ともよろしく!」
「はい!英樹様」
そう言って二人で笑い合った。なんだかすごく打ち解け合えた気がする。

 「英樹様、先ほど『氷室』のことをお聞きになられてましたが?」
サナが思い出したかのように聞いてくれる。忘れるとこだった。
「そうそう。氷室はそこそこ大きいの?」
「そうですね。一般的な家庭の物よりはかなり大きいかと思いますよ?このお部屋の四分の一ほどは有るかと」
「だったら、こんな物が入る隙間はあるかな?」
背嚢からドーナツの箱を取り出す。夏のような気温なので、溶けていそうな気がする。
「十分に入りますよ。お預かりしましょうか?」
「うん。ぜひとも」
サナに箱を手渡すと、サナがすんすんと鼻を鳴らす。
「なんだかとっても甘くていい香りがしますね。こちらの中からですか?」
「あぁ…それはドーナツと言って、俺の世界の菓子なんだ」
「え?!お菓子なんですか??!!」
サナが今日一番くらいのいい笑顔で反応する。やっぱ女の子だな。可愛いなぁ。
「うん。夕食後にみんなで食べようと思って。もちろん、サナの分もちゃんと有るからね」
「そ…それは…それはなんて素晴らしい…。あっ!いえ!その…甘いお菓子が大好きでして…申し訳ありません」
途中で落ち着きを取り戻したのか、サナが真っ赤な顔をして頭を下げる。
しっかりしたお嬢様って感じなのに、こう言う所は若々しい女の子なんだな。そのギャップがまた初々しくて堪らなくそそる。
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