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第三十五話
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セックスを大いに満喫して、サナと二人、愛車に乗って屋敷を出発する。
当然この世界に『シートベルト装着義務』など存在しないが、当たり前のようにちゃんと締めている。
これも当たり前だが、サナにも装着してあげた。
そしてその際、セーラー服の上から揉むおっぱいの感触も堪能させてもらった。
たわわな谷間にシートベルトが食い込む『パイスラッシュ』があまりにも美しかったからで、俺が悪いわけではない。
「ダーリンったら…♡ 本当にエッチなんですから♡」
と、頬を桜色に染めて可愛い笑顔で言ってくれた。
やはりこの世界でカーナビは何の役にも立たない。だが、サナがナビをしてくれるおかげで、道に迷うことは無い。
「すごく乗り心地が良いですね。馬車と違って全然揺れないです」
助手席で嬉しそうに笑っている。
「サナはよく馬車に乗るのかい?」
「実家からお屋敷へは『乗り合い馬車』で通ってましたよ?それと王城勤務だった時も、必要な時は乗り合い馬車に乗ってましたし、女王様のお供で専用馬車に同乗させていただいたことも有りました」
なるほど。言ってみればサナはバス通勤をしていた感じだな。
ん?今、サラッと『女王様のお供』って言ったか?…
まぁ、どれだけ偉い人に仕えていようが、今は俺の可愛い妻だ。聞き流しておこう。
まずはサナがいつも買い物をしているという市場に向かう。
それぞれの商店の前の道幅はそこそこ広いので、店に面した通りに車を駐車しておけるので買い物が楽だ。
まずは明日のBBQのために、サナの行きつけの肉屋に行く。
「ここのお肉屋さんは、牧場もされているので安くていいお肉を売ってるんですよ」
と教えてくれる。
「あら、サナちゃん。いつもありがとう。今日は彼氏と一緒かい?珍しいね」
店の女将さんと思しき女性に声を掛けられる。
「えへへ。『彼氏』って言いたいけど、違うんです。こちらは私の『夫』なんです」
そう言って嬉しそうに俺のことを紹介してくれる。
「え?!サナちゃん結婚したのかい?しかも精霊様と?いつの間に??」
「急だったので皆様へのご報告が後回しになりましたけど、昨日です。これから母にも報告に行くんですけど、その前に明日はユキお姉ちゃんの誕生日なので祝宴をしようと『夫』が提案してくれたので、その買い出しに来ました」
「そうなのかい。それはいい事だね。それにしても随分変わった馬車だね。馬がいないよ?精霊様のお乗り物だけに、魔法で動くのかい?」
「そんな感じです」
そう言ったのは俺。屋敷の外の人にまでいちいち説明するのは面倒だ。
女将さんの話によると、今朝から『勇者パーティーに男の精霊が付いた』と街中で噂になっていたらしく、サナが買い物に来たら色々聞こうと思っていたらしい。
「英樹様はどんなお肉がお好きですか?」
サナが聞いて来てくれるが、今回はユキの誕生日パーティーなので主役のユキの好みに合わせてあげるのが順当だろう。そのように返答すると
「流石ダーリン。懐が深いです♡ そう言うところも大好きです♡」
サナの『好き♡』が溢れてしまったのか、人前なのに『ダーリン』と呼び、腕に抱きついて来る。気恥ずかしいが、可愛いので許す。
サナが言うには、屋敷の女性陣はサナも含めて全員が脂身の少ない赤身ヒレ肉などがお好みなのだとか。
「俺も霜降りみたいな肉より普通の赤身の肉が好きなんだよね」
と言うと、サナは喜んで肉を選んで行く。
品揃えを見ていると『タン』や『ハラミ』も揃っているので、サナに頼んでそれらも買ってもらう。
今夜にでも自宅からタレを持って来て浸けておこう。
店の奥を見ていると、鶏肉や豚肉も有る。鶏料理メインの飲食店を経営していたので解るが、この肉屋の肉質は確かに良い。それは鶏肉だけ見ても解るほどだ。つい真剣に眺めていると
「ダーリン、鶏肉がどうかしましたか?」
サナが隣に来て聞いてくれる。
「うん?あぁ…。つい最近まで鶏料理メインの飲食店を経営してたって言ったよね?だから、懐かしくて」
「私、ダーリンがお作りになった鶏料理を食べてみたいですし、同じ物を作れるようになりたいです。教えていただけませんか?」
そう言われて悪い気がするはずもない。即座にOKしたら、サナはその場で丸鶏を三羽分購入した。
「サナ…それは高くないか?」
流石に気が引けて言うと
「お屋敷の食費は王城の負担ですから大丈夫です」
なのだそうだ。俺の可愛い妻は逞しい。
次は八百屋へ行く。この世界の八百屋は基本的に農家が直接経営しているらしい。それはさぞかし新鮮なんだろうな。元料理人の端くれとしては否応にも期待が高まる。
結果、『トマトはこの店』『キャベツはあの店』と、扱っている野菜が店によって違うのでいちいちウロウロしないとならないのは面倒だったが、朝採りの新鮮な野菜を安くで買えるのは素晴らしい。でも、気になることがあるのだ。あの野菜とあの野菜が無い。
車に食材をたっぷりと積み込む。俺の愛車はサードシートを畳んで荷室を広げてあるから余裕だし、肉だって車載冷蔵庫を積んでいるから問題ない。
サナと荷台前で野菜を持って来ていたバスケットや俺のエコバッグなんかに仕分けていると、突然声を掛けられる。
「この男は誰なんだ?」
此方を見ている人物がいる気配は感じていたが、物珍しい乗り物に美少女を連れて乗っている時点で注目の的だから、そんなに気にしていなかった。
振り向くと、男が立っている。
「サナ、この男は誰なんだと聞いている」
俺のサナを勝手に呼び捨てにしたのは、禿散らかしてデブな、いかにも性格悪そうな悪役っぽい男だ。
年齢は間違いなく俺よりも上だろう。帯刀しているところを見ると、騎士か衛兵か?
いや、防具は身に着けず悪趣味な色とセンスの服を着ているから違うか?
こんなのがサナの知り合いのはずは無さそうだが、一応聞く。
「サナ、彼は知り合いかい?」
俺の腕にしっかりと掴まり、ちょっと怯えているようだ。
「いえ、ダミアス子爵家の長男です。お話したこともありません」
その答えを聞き、サナを後ろに隠す。サナも察して俺の陰で身を縮める。
「どこの誰だか知らんが、俺の妻に気安く声を掛けるな。あと、妻を呼び捨てにしてもいい男は俺だけだ。勝手に汚すな。」
「俺は貴族ダミアス家の長男、レミオールだ。こいつは俺の妻にすると決めていたんだ。貴様なんぞには勿体ない。今すぐに俺に引き渡せ」
なんだこいつ。サナに一方的に惚れているストーカー野郎か?
後ろにいるサナにそのダミアス家を知っているか聞く。
すると俺の耳元で
「ダミアス家は城内ではあまりいい噂を聞かないです」
と小声で教えてくれた。
「俺のサナと小声でコソコソと話すな!」
と言って掴み掛かって来るが、自衛隊格闘術を体得している俺には通用しない。
「なんだ貴様?親が子爵だか柄杓だか知らんが、なに喧嘩売ってくれてんだ?殺すぞ」
レミオールと名乗ったハゲをねじ伏せる。
若い頃から真面目に生きていたわけではない。
それなりにやんちゃもした。その頃に身に着けたドスの利いた声で脅す。
「いたたたたた!放せ!俺は貴族だぞ!偉いんだぞ!」
まだ悪態を吐くか。仕方ない、放してやろう。
手を離すと暴れてバランスを崩したから、後ろからケツに喧嘩キックを入れる。
「ぴぎゃ!」
と無様な声を上げて顔から地面に滑り込んで行き、周囲から笑いが起きる。
「彼が子爵の子なら、ダーリンは精霊様ですから自動的に『伯爵』ですので、身分は彼や彼の親よりもダーリンの方が『上』です」
また耳元でコソッと教えてくれたので、俺も強気に出ることにする。
とは言え、俺の可愛いサナに手を出そうとするアホは、俺より階級が上だろうが何だろうが有無を言わさず滅ぼすけどな。
「おい。貴様、子爵の子だよな。俺様は精霊だ。つまり、ハゲ散らかして醜い畜生にも劣る貴様よりも偉いんだよ。調子に乗ってやがると残った毛を毟って、さらにみすぼらしいハゲネズミにしてやるぞ?」
髪を掴んで持ち上げると、お貴族様は宙に浮いた足をバタバタさせてもがいている。
同時に左手で残り少ない髪をブチブチ毟って路傍に捨てる。
「おっさん、鏡を見ろよ。自意識過剰なブサイクジジイはみっともねぇぞ。サナ、君もこいつが諦められるように一言言ってやるといい」
「ハードにですか?ソフトにですか?」
「かなり辛辣でハードなのにしておいてあげてよ」
「はい♡ かしこまりました♡」
サナがウインクして可愛い返事をしてくれたので、レミオールを路上に投げ捨てる。
潰れた蛙のように無様に転がったレミオールに、冷ややかな視線のサナは言葉を放つ。
「あなたみたいに『貴族だから』と横柄に振舞う人は嫌いですし、性格的にも受け入れ難いので、あなたと仲良くするのはご遠慮させていただきます。それに私、このお方の妻であり性奴隷ですから」
「………え?」
「ですから、私、この素晴らしいお方の妻であると同時に性奴隷なんです。夫であるこのお方以外の男と仲良くなるなんて御免被りますし、断固として拒絶します」
「………奴隷?」
「奴隷じゃないです。性奴隷です。あなたは私の愛しい夫と違って顔も悪いようですし、聡明な夫と違って頭も悪いんですね。私、こちらの素敵な『私の夫』に抱かれていないと生きて行けないくらい夫を愛してるんです。夫と引き離されたら気が狂って死にかねないほど、心から夫のことを慕っております。本来なら、その夫が『畜生以下認定』したクズと話すだなんて苦痛でしかないんです。私のこの耳は夫の慈愛溢れる声を聴くために在り、この口は夫と愛を語らい、夫の欲求を満たすために在るんですから」
「…………」
「私のカラダを遠くで服の上から眺めるのは勝手ですが、心も体もスミからスミまで夫のものですから、あなたが触れられる望みは一分も有りませんので諦めてください。この胸も、このお尻だって、夫に愛され可愛がっていただくために存在します。先ほども、お屋敷の寝室でいっぱいいっぱい可愛がっていただきました。夫のものである証に、私の全身には夫の噛み痕や愛の印もたくさんつけていただいております。それらを見るたびに全身が悦びで震えるんです。あなた如きの小者では、私の悦びを満たすことは出来ません。夫であるこのお方でないとダメですので」
そう言って袖を捲って、腕に付いている俺の歯形とキスマークをチラリと見せる。
「というわけですので、あなたのご厚意は迷惑なのでお断りします。私、夫のことを心酔するほど愛していますので。あと、この結婚は司教様や私の主である勇者エリス様が認めた結婚です。邪魔だてするなら国王様に直接その旨申し立てますのでご覚悟ください」
微塵も淀むことなくスラスラと言ってのける。
周囲のお姉さま方も唖然とした表情で事の成り行きを見守っているが、レミオールも言葉を失っている。
まさか夫婦の営みのことまで言及するとは思わなかったが、サナの可愛らしい見た目からは想像もできないほどの辛辣さだ。
俺も驚いたが、気を取り直してサナの肩を抱き寄せて言う。
「ということだ。今日は貴様の貴重になった髪の毛程度で許してやるが、次は殺す」
そう言うと、レミオールは泣きながら走って逃げだした。別に追わない。
あんな小者はいつでも見付け出して処分できる。
それに、これから愛しい妻のお母上にお会いする大切な日だ。汚い害虫を殺して気分を害する必要は無い。
「あのクズを追い払っちゃうなんて、流石は精霊様とサナちゃんだね!」
周囲の女性たちから拍手が起こる。
どうやらレミオールは『横柄な貴族の子』であることから、この周辺では相当に嫌われていたみたいだ。
『男の数が少ないから男なら誰でもモテる』
ということではないらしい。
サナは王城勤務、かつ勇者専属メイドであることで有名だったから、今まで被害に遭うことが無かったようだ。
うん。今まで無事でいてくれて本当に良かった。
それが今日、俺と言う男とデートしている現場を見て、いつもは遠くから眺めてフガフガしていたレミオールが逆上して暴走したようだ。
ともあれ、買い出しにいつも同行してあげられるわけではないから、サナ自身も自衛できるように対策した方が良いだろうな。
市場を後に愛車を走らせる。
荷物を積みながらサナと相談したのだが、折角サナの実家にお邪魔するのに挨拶だけしてお暇するのでは申し訳ない。
なので、先に教会に行って司教のサインを貰おうとなった。
「勝手に司教のサインなんか先に貰って、お義母さんから叱られないかな?」
と少し心配したのだが
「母はいつも『いい人と結婚しなさい。サナが選ぶ人なら間違いないから』と言ってくれていますし、ダーリンほどのお方との結婚を反対するとは考えられません。それこそ、先ほどのクズとだったら猛反対されるでしょうけど」
と言ってくれる。
サナ程出来る女性が読み間違えることもなさそうなので、安心して先に教会に出向くことにしたのだ。
教会に到着すると、修道服を着た女性が二人、教会から出て来る。シスターであろう。
「なんですか?え?これ、馬車ですか?」
「なんでこれが馬車なのよ。馬がいないじゃない」
「そうよねぇ?馬がいないってことは…『車』でいいのかな?」
うん。間違っちゃいない。
それにしても、俺の中でシスターってもうちょっと厳かなイメージだったけど、なんかギャルっぽいぞ。この二人。
一人は金髪碧眼のシスター。もう一人は黒髪に褐色の瞳だ。
どちらもそこそこ可愛いし、なかなかのおっぱいの持ち主だ。シスター服の上からでも巨乳がよく解る。
それにしても、この世界の女性は見事なたわわちゃんが多いな。市場にもたくさんいたし。
「今日は司祭様にご用があって伺いました。今の時間はいらっしゃいますか?」
「うん。いますよ。なになに?結婚でもしたの?」
金髪のシスターに言われて二人で顔を見合わせる。
「ライア、いきなり不躾よ。ごめんなさい。サナさん」
黒髪のシスターが頭を下げる。金髪のシスターはライアという名のようだ。
「いいえ。シスターハンナ。シスターライアは間違えていません。こちらのお方と昨日結婚いたしましたので、結婚証明書に司教様のサインをいただきたくて参りました」
サナが俺のことを二人に紹介してくれたので、俺も簡単に自己紹介をする。黒髪のシスターはハンナだそうだ。
「それはおめでとうございます。精霊様とご結婚だなんて、素敵ですね」
どうやらハンナは見た目のギャルっぽさに反して常識人らしい。
「サナちゃんいいなぁ。ねぇねぇ、こんないい男どうやって落としたの?誰にも言わないから教え…」
ライアは見た目以上に軽いノリで生きているようだ。
が、ハンナに後ろから頭をどつかれて黙る。漫才コンビみたいな二人だな。
ノリがまさにボケとツッコミだ。
「司教様は執務室におられます。ちょうど事務仕事を終えられたところですので、お通し致します。どうぞこちらへ」
司教は妙齢の女性で、こちらもなかなかご立派なたわわの持ち主でとても綺麗な人だった。サナのことは以前からよく知っているらしく、サナが俺のことを紹介しつつ結婚したと報告したら
「それはそれは。なんておめでたいんでしょう!お母様もきっとお喜びになられますよ」
と、二つ返事で書類にサインしてくれた。
そこで、司教に俺から提案を投げかけた。
俺の提案とは、ずばり結婚式だ。
サナやエリスたちに
『この世界に結婚式は有るのか?』
と尋ねたら
『無い』
との返事だったので、司教に直接日本のキリスト教風の結婚式を提案したのだ。
サナから事前に聞いていた通り、司教は開明的な人でかなりの興味を示してくれた。
「私たちの結婚式をきっかけに、庶民にもこの文化を広めて結婚に興味を持つ人を増やしたい。そうすることで出生率を上げて行ければと考えている」
と、半ば行き当たりばったりの嘘八百を並べる。
俺の本心はヴァージンロードを歩く美しいサナを見たいだけのことだ。
『神の御前で永遠の愛を誓い合う神聖な儀式』
とも付け加えておいた。
「それはとてもロマンチックで素晴らしいご提案です。女性ならば誰でも心惹かれるであろう儀式ですね。初めての試みですが、ぜひ行いましょう」
司教はノリノリで賛成してくれたので、後日サナを伴って詳しい打ち合わせをしに再度訪問することを約束して、教会を後にした。
「結婚式ですかぁ…。この国での…いえ、ひょっとしたらこの世界で初の試みになるかも知れない祭事を私たちが…。そう考えると凄いことをしようとしてるんですね。私たち」
サナが熱に浮かされたように呟く。
「俺の勝手な考えで挙式しようとしてるんだ。サナがイヤなら、辞めてもいいよ」
そのように言うと
「いいえ。イヤなはずないですよ。ダーリンと私の結婚を教会を訪れる人たちに祝っていただくだなんて、とっても素敵です」
サナはいつもの飛び切り可愛い笑顔で応じてくれる。
当然この世界に『シートベルト装着義務』など存在しないが、当たり前のようにちゃんと締めている。
これも当たり前だが、サナにも装着してあげた。
そしてその際、セーラー服の上から揉むおっぱいの感触も堪能させてもらった。
たわわな谷間にシートベルトが食い込む『パイスラッシュ』があまりにも美しかったからで、俺が悪いわけではない。
「ダーリンったら…♡ 本当にエッチなんですから♡」
と、頬を桜色に染めて可愛い笑顔で言ってくれた。
やはりこの世界でカーナビは何の役にも立たない。だが、サナがナビをしてくれるおかげで、道に迷うことは無い。
「すごく乗り心地が良いですね。馬車と違って全然揺れないです」
助手席で嬉しそうに笑っている。
「サナはよく馬車に乗るのかい?」
「実家からお屋敷へは『乗り合い馬車』で通ってましたよ?それと王城勤務だった時も、必要な時は乗り合い馬車に乗ってましたし、女王様のお供で専用馬車に同乗させていただいたことも有りました」
なるほど。言ってみればサナはバス通勤をしていた感じだな。
ん?今、サラッと『女王様のお供』って言ったか?…
まぁ、どれだけ偉い人に仕えていようが、今は俺の可愛い妻だ。聞き流しておこう。
まずはサナがいつも買い物をしているという市場に向かう。
それぞれの商店の前の道幅はそこそこ広いので、店に面した通りに車を駐車しておけるので買い物が楽だ。
まずは明日のBBQのために、サナの行きつけの肉屋に行く。
「ここのお肉屋さんは、牧場もされているので安くていいお肉を売ってるんですよ」
と教えてくれる。
「あら、サナちゃん。いつもありがとう。今日は彼氏と一緒かい?珍しいね」
店の女将さんと思しき女性に声を掛けられる。
「えへへ。『彼氏』って言いたいけど、違うんです。こちらは私の『夫』なんです」
そう言って嬉しそうに俺のことを紹介してくれる。
「え?!サナちゃん結婚したのかい?しかも精霊様と?いつの間に??」
「急だったので皆様へのご報告が後回しになりましたけど、昨日です。これから母にも報告に行くんですけど、その前に明日はユキお姉ちゃんの誕生日なので祝宴をしようと『夫』が提案してくれたので、その買い出しに来ました」
「そうなのかい。それはいい事だね。それにしても随分変わった馬車だね。馬がいないよ?精霊様のお乗り物だけに、魔法で動くのかい?」
「そんな感じです」
そう言ったのは俺。屋敷の外の人にまでいちいち説明するのは面倒だ。
女将さんの話によると、今朝から『勇者パーティーに男の精霊が付いた』と街中で噂になっていたらしく、サナが買い物に来たら色々聞こうと思っていたらしい。
「英樹様はどんなお肉がお好きですか?」
サナが聞いて来てくれるが、今回はユキの誕生日パーティーなので主役のユキの好みに合わせてあげるのが順当だろう。そのように返答すると
「流石ダーリン。懐が深いです♡ そう言うところも大好きです♡」
サナの『好き♡』が溢れてしまったのか、人前なのに『ダーリン』と呼び、腕に抱きついて来る。気恥ずかしいが、可愛いので許す。
サナが言うには、屋敷の女性陣はサナも含めて全員が脂身の少ない赤身ヒレ肉などがお好みなのだとか。
「俺も霜降りみたいな肉より普通の赤身の肉が好きなんだよね」
と言うと、サナは喜んで肉を選んで行く。
品揃えを見ていると『タン』や『ハラミ』も揃っているので、サナに頼んでそれらも買ってもらう。
今夜にでも自宅からタレを持って来て浸けておこう。
店の奥を見ていると、鶏肉や豚肉も有る。鶏料理メインの飲食店を経営していたので解るが、この肉屋の肉質は確かに良い。それは鶏肉だけ見ても解るほどだ。つい真剣に眺めていると
「ダーリン、鶏肉がどうかしましたか?」
サナが隣に来て聞いてくれる。
「うん?あぁ…。つい最近まで鶏料理メインの飲食店を経営してたって言ったよね?だから、懐かしくて」
「私、ダーリンがお作りになった鶏料理を食べてみたいですし、同じ物を作れるようになりたいです。教えていただけませんか?」
そう言われて悪い気がするはずもない。即座にOKしたら、サナはその場で丸鶏を三羽分購入した。
「サナ…それは高くないか?」
流石に気が引けて言うと
「お屋敷の食費は王城の負担ですから大丈夫です」
なのだそうだ。俺の可愛い妻は逞しい。
次は八百屋へ行く。この世界の八百屋は基本的に農家が直接経営しているらしい。それはさぞかし新鮮なんだろうな。元料理人の端くれとしては否応にも期待が高まる。
結果、『トマトはこの店』『キャベツはあの店』と、扱っている野菜が店によって違うのでいちいちウロウロしないとならないのは面倒だったが、朝採りの新鮮な野菜を安くで買えるのは素晴らしい。でも、気になることがあるのだ。あの野菜とあの野菜が無い。
車に食材をたっぷりと積み込む。俺の愛車はサードシートを畳んで荷室を広げてあるから余裕だし、肉だって車載冷蔵庫を積んでいるから問題ない。
サナと荷台前で野菜を持って来ていたバスケットや俺のエコバッグなんかに仕分けていると、突然声を掛けられる。
「この男は誰なんだ?」
此方を見ている人物がいる気配は感じていたが、物珍しい乗り物に美少女を連れて乗っている時点で注目の的だから、そんなに気にしていなかった。
振り向くと、男が立っている。
「サナ、この男は誰なんだと聞いている」
俺のサナを勝手に呼び捨てにしたのは、禿散らかしてデブな、いかにも性格悪そうな悪役っぽい男だ。
年齢は間違いなく俺よりも上だろう。帯刀しているところを見ると、騎士か衛兵か?
いや、防具は身に着けず悪趣味な色とセンスの服を着ているから違うか?
こんなのがサナの知り合いのはずは無さそうだが、一応聞く。
「サナ、彼は知り合いかい?」
俺の腕にしっかりと掴まり、ちょっと怯えているようだ。
「いえ、ダミアス子爵家の長男です。お話したこともありません」
その答えを聞き、サナを後ろに隠す。サナも察して俺の陰で身を縮める。
「どこの誰だか知らんが、俺の妻に気安く声を掛けるな。あと、妻を呼び捨てにしてもいい男は俺だけだ。勝手に汚すな。」
「俺は貴族ダミアス家の長男、レミオールだ。こいつは俺の妻にすると決めていたんだ。貴様なんぞには勿体ない。今すぐに俺に引き渡せ」
なんだこいつ。サナに一方的に惚れているストーカー野郎か?
後ろにいるサナにそのダミアス家を知っているか聞く。
すると俺の耳元で
「ダミアス家は城内ではあまりいい噂を聞かないです」
と小声で教えてくれた。
「俺のサナと小声でコソコソと話すな!」
と言って掴み掛かって来るが、自衛隊格闘術を体得している俺には通用しない。
「なんだ貴様?親が子爵だか柄杓だか知らんが、なに喧嘩売ってくれてんだ?殺すぞ」
レミオールと名乗ったハゲをねじ伏せる。
若い頃から真面目に生きていたわけではない。
それなりにやんちゃもした。その頃に身に着けたドスの利いた声で脅す。
「いたたたたた!放せ!俺は貴族だぞ!偉いんだぞ!」
まだ悪態を吐くか。仕方ない、放してやろう。
手を離すと暴れてバランスを崩したから、後ろからケツに喧嘩キックを入れる。
「ぴぎゃ!」
と無様な声を上げて顔から地面に滑り込んで行き、周囲から笑いが起きる。
「彼が子爵の子なら、ダーリンは精霊様ですから自動的に『伯爵』ですので、身分は彼や彼の親よりもダーリンの方が『上』です」
また耳元でコソッと教えてくれたので、俺も強気に出ることにする。
とは言え、俺の可愛いサナに手を出そうとするアホは、俺より階級が上だろうが何だろうが有無を言わさず滅ぼすけどな。
「おい。貴様、子爵の子だよな。俺様は精霊だ。つまり、ハゲ散らかして醜い畜生にも劣る貴様よりも偉いんだよ。調子に乗ってやがると残った毛を毟って、さらにみすぼらしいハゲネズミにしてやるぞ?」
髪を掴んで持ち上げると、お貴族様は宙に浮いた足をバタバタさせてもがいている。
同時に左手で残り少ない髪をブチブチ毟って路傍に捨てる。
「おっさん、鏡を見ろよ。自意識過剰なブサイクジジイはみっともねぇぞ。サナ、君もこいつが諦められるように一言言ってやるといい」
「ハードにですか?ソフトにですか?」
「かなり辛辣でハードなのにしておいてあげてよ」
「はい♡ かしこまりました♡」
サナがウインクして可愛い返事をしてくれたので、レミオールを路上に投げ捨てる。
潰れた蛙のように無様に転がったレミオールに、冷ややかな視線のサナは言葉を放つ。
「あなたみたいに『貴族だから』と横柄に振舞う人は嫌いですし、性格的にも受け入れ難いので、あなたと仲良くするのはご遠慮させていただきます。それに私、このお方の妻であり性奴隷ですから」
「………え?」
「ですから、私、この素晴らしいお方の妻であると同時に性奴隷なんです。夫であるこのお方以外の男と仲良くなるなんて御免被りますし、断固として拒絶します」
「………奴隷?」
「奴隷じゃないです。性奴隷です。あなたは私の愛しい夫と違って顔も悪いようですし、聡明な夫と違って頭も悪いんですね。私、こちらの素敵な『私の夫』に抱かれていないと生きて行けないくらい夫を愛してるんです。夫と引き離されたら気が狂って死にかねないほど、心から夫のことを慕っております。本来なら、その夫が『畜生以下認定』したクズと話すだなんて苦痛でしかないんです。私のこの耳は夫の慈愛溢れる声を聴くために在り、この口は夫と愛を語らい、夫の欲求を満たすために在るんですから」
「…………」
「私のカラダを遠くで服の上から眺めるのは勝手ですが、心も体もスミからスミまで夫のものですから、あなたが触れられる望みは一分も有りませんので諦めてください。この胸も、このお尻だって、夫に愛され可愛がっていただくために存在します。先ほども、お屋敷の寝室でいっぱいいっぱい可愛がっていただきました。夫のものである証に、私の全身には夫の噛み痕や愛の印もたくさんつけていただいております。それらを見るたびに全身が悦びで震えるんです。あなた如きの小者では、私の悦びを満たすことは出来ません。夫であるこのお方でないとダメですので」
そう言って袖を捲って、腕に付いている俺の歯形とキスマークをチラリと見せる。
「というわけですので、あなたのご厚意は迷惑なのでお断りします。私、夫のことを心酔するほど愛していますので。あと、この結婚は司教様や私の主である勇者エリス様が認めた結婚です。邪魔だてするなら国王様に直接その旨申し立てますのでご覚悟ください」
微塵も淀むことなくスラスラと言ってのける。
周囲のお姉さま方も唖然とした表情で事の成り行きを見守っているが、レミオールも言葉を失っている。
まさか夫婦の営みのことまで言及するとは思わなかったが、サナの可愛らしい見た目からは想像もできないほどの辛辣さだ。
俺も驚いたが、気を取り直してサナの肩を抱き寄せて言う。
「ということだ。今日は貴様の貴重になった髪の毛程度で許してやるが、次は殺す」
そう言うと、レミオールは泣きながら走って逃げだした。別に追わない。
あんな小者はいつでも見付け出して処分できる。
それに、これから愛しい妻のお母上にお会いする大切な日だ。汚い害虫を殺して気分を害する必要は無い。
「あのクズを追い払っちゃうなんて、流石は精霊様とサナちゃんだね!」
周囲の女性たちから拍手が起こる。
どうやらレミオールは『横柄な貴族の子』であることから、この周辺では相当に嫌われていたみたいだ。
『男の数が少ないから男なら誰でもモテる』
ということではないらしい。
サナは王城勤務、かつ勇者専属メイドであることで有名だったから、今まで被害に遭うことが無かったようだ。
うん。今まで無事でいてくれて本当に良かった。
それが今日、俺と言う男とデートしている現場を見て、いつもは遠くから眺めてフガフガしていたレミオールが逆上して暴走したようだ。
ともあれ、買い出しにいつも同行してあげられるわけではないから、サナ自身も自衛できるように対策した方が良いだろうな。
市場を後に愛車を走らせる。
荷物を積みながらサナと相談したのだが、折角サナの実家にお邪魔するのに挨拶だけしてお暇するのでは申し訳ない。
なので、先に教会に行って司教のサインを貰おうとなった。
「勝手に司教のサインなんか先に貰って、お義母さんから叱られないかな?」
と少し心配したのだが
「母はいつも『いい人と結婚しなさい。サナが選ぶ人なら間違いないから』と言ってくれていますし、ダーリンほどのお方との結婚を反対するとは考えられません。それこそ、先ほどのクズとだったら猛反対されるでしょうけど」
と言ってくれる。
サナ程出来る女性が読み間違えることもなさそうなので、安心して先に教会に出向くことにしたのだ。
教会に到着すると、修道服を着た女性が二人、教会から出て来る。シスターであろう。
「なんですか?え?これ、馬車ですか?」
「なんでこれが馬車なのよ。馬がいないじゃない」
「そうよねぇ?馬がいないってことは…『車』でいいのかな?」
うん。間違っちゃいない。
それにしても、俺の中でシスターってもうちょっと厳かなイメージだったけど、なんかギャルっぽいぞ。この二人。
一人は金髪碧眼のシスター。もう一人は黒髪に褐色の瞳だ。
どちらもそこそこ可愛いし、なかなかのおっぱいの持ち主だ。シスター服の上からでも巨乳がよく解る。
それにしても、この世界の女性は見事なたわわちゃんが多いな。市場にもたくさんいたし。
「今日は司祭様にご用があって伺いました。今の時間はいらっしゃいますか?」
「うん。いますよ。なになに?結婚でもしたの?」
金髪のシスターに言われて二人で顔を見合わせる。
「ライア、いきなり不躾よ。ごめんなさい。サナさん」
黒髪のシスターが頭を下げる。金髪のシスターはライアという名のようだ。
「いいえ。シスターハンナ。シスターライアは間違えていません。こちらのお方と昨日結婚いたしましたので、結婚証明書に司教様のサインをいただきたくて参りました」
サナが俺のことを二人に紹介してくれたので、俺も簡単に自己紹介をする。黒髪のシスターはハンナだそうだ。
「それはおめでとうございます。精霊様とご結婚だなんて、素敵ですね」
どうやらハンナは見た目のギャルっぽさに反して常識人らしい。
「サナちゃんいいなぁ。ねぇねぇ、こんないい男どうやって落としたの?誰にも言わないから教え…」
ライアは見た目以上に軽いノリで生きているようだ。
が、ハンナに後ろから頭をどつかれて黙る。漫才コンビみたいな二人だな。
ノリがまさにボケとツッコミだ。
「司教様は執務室におられます。ちょうど事務仕事を終えられたところですので、お通し致します。どうぞこちらへ」
司教は妙齢の女性で、こちらもなかなかご立派なたわわの持ち主でとても綺麗な人だった。サナのことは以前からよく知っているらしく、サナが俺のことを紹介しつつ結婚したと報告したら
「それはそれは。なんておめでたいんでしょう!お母様もきっとお喜びになられますよ」
と、二つ返事で書類にサインしてくれた。
そこで、司教に俺から提案を投げかけた。
俺の提案とは、ずばり結婚式だ。
サナやエリスたちに
『この世界に結婚式は有るのか?』
と尋ねたら
『無い』
との返事だったので、司教に直接日本のキリスト教風の結婚式を提案したのだ。
サナから事前に聞いていた通り、司教は開明的な人でかなりの興味を示してくれた。
「私たちの結婚式をきっかけに、庶民にもこの文化を広めて結婚に興味を持つ人を増やしたい。そうすることで出生率を上げて行ければと考えている」
と、半ば行き当たりばったりの嘘八百を並べる。
俺の本心はヴァージンロードを歩く美しいサナを見たいだけのことだ。
『神の御前で永遠の愛を誓い合う神聖な儀式』
とも付け加えておいた。
「それはとてもロマンチックで素晴らしいご提案です。女性ならば誰でも心惹かれるであろう儀式ですね。初めての試みですが、ぜひ行いましょう」
司教はノリノリで賛成してくれたので、後日サナを伴って詳しい打ち合わせをしに再度訪問することを約束して、教会を後にした。
「結婚式ですかぁ…。この国での…いえ、ひょっとしたらこの世界で初の試みになるかも知れない祭事を私たちが…。そう考えると凄いことをしようとしてるんですね。私たち」
サナが熱に浮かされたように呟く。
「俺の勝手な考えで挙式しようとしてるんだ。サナがイヤなら、辞めてもいいよ」
そのように言うと
「いいえ。イヤなはずないですよ。ダーリンと私の結婚を教会を訪れる人たちに祝っていただくだなんて、とっても素敵です」
サナはいつもの飛び切り可愛い笑顔で応じてくれる。
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