闇に飲まれた謎のメトロノーム

八戸三春

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第一章

34話 喧嘩 

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朝起きると空が黒シャツのボタンを止めて出かける準備をしている。起きたことに気づくと、話しかけてきた。
「おはよう。昨日の夜は良く眠れたか?」
「はい、お陰様で」彼女は笑顔を浮かべながら感謝の意を示したが、空は何も言わず、部屋を出て行った。私は慌てて後を追った。私は空の後ろでついて行く形で街に向かい、場所を訪れた。
「きれいですね、初めてです」
「今日はその用事で来たわけではない。ユキと会う用事で気ているんだ」彼女は戸惑いながらも、空の後を追う。たどり着いたのは百貨店だ。そこで入口付近に立つ車椅子の女の子がいる。それを見て驚いたのは、ユキがそこにいたからだ。情報によればアウレリアで、そのアビリティーインデックスは不明とあった為、ユキのアビリティーは分からない。だが一様、アビリティーの特徴は分かっているが、それを上手く使うためにも情報収集が必要だろう。

特徴的な車椅子はもしや高濃度の放射能を体内の9割に取り込んでる人間や動物が自ら操作する機械だ。自らその実力を確かめる為、自分が囮となりユキに接近することに決めた。そのユキは突然目を合った。足音立てず、近付いただけで目が合うのは通常ではありえない。つまり、ユキのアビリティーは他人を視覚させる能力だろう。相手の容姿を映していることから、その能力は他人の視覚が共有するものでもなさそうだ。ならどうして私と視線が重なったのか? 偶然だろう。
少し歩いてユキに近寄ると、偶然にも足が段差に躓いてしまう。転んだ拍子にユキとの距離が縮まってしまったが、このままユキに近づきたい。
すると、ユキは彼女に手を伸ばす。
その怖さにその手を振り払う。
やはり偶然ではないことがはっきりわかる。
「何者なの!?何故目が見えないのに私に気づいたの!?」
「おい待て!あまりユキに不適切な言葉を言うんじゃない!――ユキ!大丈夫か!?」
空は混乱して叫んだ。ユキが車椅子から立ち上がるその瞬間、心臓が止まるかのような衝撃を受けました。彼女は驚きと恐怖に押し潰されそうになりつつも、深呼吸して冷静さを取り戻した。
ユキの瞳は闇の中に光を灯し、まるで星が宇宙を照らすように彼女に向けられる。その手を差し出すユキに、戸惑いと共に不安を感じながらも、徐々に手を取る勇気を振り絞った。
ユキの手を握った瞬間、レオナは奇妙な感覚に襲われた。まるで彼女たちの心が不可思議なリズムに合わせて踊っているかのようだった。その瞬間、光を照らす音が再び響き渡り、彼女を異次元の舞台へ誘い込んだ。

「これが君の力…」とつぶやくと、ユキは微笑みながら頷きました。その微笑みには深淵なる知識と共に、未知の未来への導きが宿っているようだった。すると、「ユキ、行くぞ」
空が車椅子を握って彼女をその場から離れた。
空はユキに連れられて店内に入ると、周りを見回しながらユキに話しかける。
「ユキ、あの人は何者だ?一体あいつは何を考えてる?」
空は首を傾げながら尋ねる。その様子はまるで子猫に話しかけているようで、ユキはクスッと笑った。しかし、次の瞬間には真剣な表情に戻り、そして、ユキはゆっくりと口を開いた。
「只者ではない手の力と気を感じました。もしかしたら、私たちを狙ってる可能性もあります」ユキは不安そうに空を見つめた。空は無言でユキを見つめ返すことしかできなかった。
少しの沈黙が続いた後、空が先に口を開いた。
「お前一人で家に帰るのは危険だ。俺の家まで近いから今日はここに泊まろう」と空は提案した。
ユキは驚いた表情を浮かべながらも、「私が一人で帰っている時にアリスさんに狙われてもいいんですね」と反論した。
しかし、空も譲らなかった。「その言葉やめろ。あいつは絶対に死なない。それまでこの区域に警察がパトロールしてるから安心しろ」
空が言うと、ユキは一瞬戸惑ったが、慌てながら言葉を返した。
「ほ、本当に狙われますよ!!」と不安げな表情を浮かべながら訴えかけてきた。しかし、その口調が逆に空の強い反感を買ったようで、ユキに向かって強い口調で反論した。
「君は怖がりすぎだよ!!もっと冷静になれ!!俺より年上なのに、そんな弱腰でどうする!!」と叫ぶと、ユキはビクッとして黙りこんだ。するとユキは空の目を反らしながら小さく一言呟いた。

「貴方は死神ですか……?とても非道ですね……」ユキの言葉に空は怒りを露わにして胸ぐらを掴む。
「何!?この!!」
「すぐ手を出す!!!」と店内に響き渡るくらい騒ぎ立てるユキに空はその圧に驚いてつい後ろに倒れる。
「私を殴らないでください!!暴力で何も解決しないから!!」と吐き捨てるように言うと、空はその姿を呆然と見つめていた。
「場所だけ教えてください。後で行きます」
ユキは真剣な眼差しで空を見つめた。
空は住所を詳しく教えた後、ユキに背を向けて店から出ようとする。
姿が見えなくなると空は頭を抑えながら急に笑けてきた。
だが、それは束の間の出来事だった。
頭が真っ白になり、目の前が真っ暗になったような感覚に襲われる。
「また手が出そうになった……こんな短気な俺の性格なんてクソだ!!」と空が叫ぶと床を何度も叩く。
叩いて血が出てきたところで空はやっと落ち着きを取り戻したようで、安定のためすぐ自分の家に戻った。
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