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第二章
65話 大和 白池区 耕平
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それから空たちは懐かしき耕平に向かうため車で30分走り続けた。高速道路で横断する外の景色はマンションや住宅街、畑が広がっており、まるで田舎と都会に並ぶ店の街並みを思わせるような雰囲気だった。空は運転をしながら周囲の様子を窺っていた。すると景色が変わり、先程の街並みが瞬時に荒れた大地へと変貌した。耕平に近づくにつれ、段々と景色は寂れたものへと変化していく。まるでゴーストタウンのように閑散としており、人の気配が全く感じられない不気味な光景だった。そんな中、ようやく耕平の橋に到着した空たちは車から降りて辺りを見回す。小鳥や車の音は全く聞こえず、風に揺られた草木のざわめきだけが耳に入ってくる。村の家屋や田畑は荒れ果てており、荒廃していた。その先の橋を渡れば飲食店や公共交通機関がある。しかし、橋の前にはバリケードが築かれており、その区域には自衛隊が駐留していた。しかし、ただの自衛隊員たちではなく装甲車とヘリ、M4A1とRPG-7を持った重武装の部隊だった。空たちはバリケードの前に到着すると、自衛隊員が空たちに声をかけてきた。「君たちは何者だ? ここは関係者以外立入禁止だぞ」空はその部隊の隊長らしき人物に声をかける。「すみません、ここは耕平ですか?」空の声を聞いた隊長はこちらに振り向くと驚いた表情を浮かべた。しかし、すぐに平静を取り戻して答える。
「そうだが、君たちは何者なんだ?」服にも伝わる筋肉質と厳つい顔に反して声は20代前半のお兄さんのような声だった。空はその隊長に事情を説明した。「環境省 未確認生命体対策部隊 東郷機関の緊急員 神薙です。尊殿から連絡を受け、ここにやってきました」空がそう言うと、隊長は真剣な表情になり敬礼をしながら返事をした。「失礼しました。尊殿から連絡は受けております。どうぞ、こちらにお入りください」隊長の案内でバリケードの内側に入ろうとすると、後ろからアリスが声をかけてきた。「空!? 私は!?私も緊急員だけど!?」アリスの言葉を聞いた空は微笑みながら答える。「どうやら連れだと思われてるみたいだ」空はアリスの方を見て手を差し出す。すると、アリスは笑顔で握り返すと空の手を握ったままついてきた。立ち止まってすぐ一つ一つ建物の傷跡がないか確認した。これは主に狩猟ハンターがよくやる行為で、傷や足跡、血痕などから獲物の行動パターンや縄張りを把握するためだ。傷の状態が良ければ数時間前、傷の乾燥や不純物があれば数日前に襲われたと考えられる。空は確認を終えると隊長に声をかけた。「ここら辺で人を襲った動物はいませんでしたか?」隊長は空の質問に対して真剣に答えてくれた。「いえ、ここ最近大きな動物の足跡や痕跡などは発見されておりません」隊長はそう答えた後、空たちは先に話したいことを隊長に質問する。「一ついいか?昔、街が栄えてた耕平で何故こんなに荒れた? いったい何があったんだ?」空の質問に対して、隊長は少し驚いた表情を浮かべながらも答えてくれた。「それが15年前、我々は当時新米だった頃でしたが、ある日突然正体不明の怪物が現れたのです。その生物はヒト型をしていますが姿は様々で様々な種類が確認されています。この生物たちの目的は分からないままですが、人間を襲う習性があるようです。我々は街を守るために出動したのですが、奴らの戦闘力は非常に高く、我々の装備では太刀打ちできませんでした。その結果、耕平は壊滅的な被害を受けてしまい、同期だった仲間も何人も失い、何もかも残るようなことは無くなりました」
「それで今、このゴーストタウンで警備をしていると?」隊長は俯きながらこの怪物の脅威を語り始めた。話を聞いて怪物というとすぐにベータ144のせいだと理解したら怪物の戦闘力が凄まじく、隊員の装備では太刀打ちできなかったと聞かされて空は一瞬沈黙する。今まで任務や怪物の種類を処理したのにここに来て初めてのタイプだ。アリスと隊長は空の様子が少しおかしかったのか心配そうに声をかけてきた。「空?大丈夫?」空は2人の顔を見て笑顔を作って答える。「ああ、大丈夫だ」ここで怖気づいてしまうと国家や国民の存亡の危機に置かれてしまう。勿論尊殿のために最善を尽くすよう、再び前を向き耕平の商店街を見て歩き出した。
「そうだが、君たちは何者なんだ?」服にも伝わる筋肉質と厳つい顔に反して声は20代前半のお兄さんのような声だった。空はその隊長に事情を説明した。「環境省 未確認生命体対策部隊 東郷機関の緊急員 神薙です。尊殿から連絡を受け、ここにやってきました」空がそう言うと、隊長は真剣な表情になり敬礼をしながら返事をした。「失礼しました。尊殿から連絡は受けております。どうぞ、こちらにお入りください」隊長の案内でバリケードの内側に入ろうとすると、後ろからアリスが声をかけてきた。「空!? 私は!?私も緊急員だけど!?」アリスの言葉を聞いた空は微笑みながら答える。「どうやら連れだと思われてるみたいだ」空はアリスの方を見て手を差し出す。すると、アリスは笑顔で握り返すと空の手を握ったままついてきた。立ち止まってすぐ一つ一つ建物の傷跡がないか確認した。これは主に狩猟ハンターがよくやる行為で、傷や足跡、血痕などから獲物の行動パターンや縄張りを把握するためだ。傷の状態が良ければ数時間前、傷の乾燥や不純物があれば数日前に襲われたと考えられる。空は確認を終えると隊長に声をかけた。「ここら辺で人を襲った動物はいませんでしたか?」隊長は空の質問に対して真剣に答えてくれた。「いえ、ここ最近大きな動物の足跡や痕跡などは発見されておりません」隊長はそう答えた後、空たちは先に話したいことを隊長に質問する。「一ついいか?昔、街が栄えてた耕平で何故こんなに荒れた? いったい何があったんだ?」空の質問に対して、隊長は少し驚いた表情を浮かべながらも答えてくれた。「それが15年前、我々は当時新米だった頃でしたが、ある日突然正体不明の怪物が現れたのです。その生物はヒト型をしていますが姿は様々で様々な種類が確認されています。この生物たちの目的は分からないままですが、人間を襲う習性があるようです。我々は街を守るために出動したのですが、奴らの戦闘力は非常に高く、我々の装備では太刀打ちできませんでした。その結果、耕平は壊滅的な被害を受けてしまい、同期だった仲間も何人も失い、何もかも残るようなことは無くなりました」
「それで今、このゴーストタウンで警備をしていると?」隊長は俯きながらこの怪物の脅威を語り始めた。話を聞いて怪物というとすぐにベータ144のせいだと理解したら怪物の戦闘力が凄まじく、隊員の装備では太刀打ちできなかったと聞かされて空は一瞬沈黙する。今まで任務や怪物の種類を処理したのにここに来て初めてのタイプだ。アリスと隊長は空の様子が少しおかしかったのか心配そうに声をかけてきた。「空?大丈夫?」空は2人の顔を見て笑顔を作って答える。「ああ、大丈夫だ」ここで怖気づいてしまうと国家や国民の存亡の危機に置かれてしまう。勿論尊殿のために最善を尽くすよう、再び前を向き耕平の商店街を見て歩き出した。
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