1 / 4
第1話 そこにいたのは
しおりを挟む
「じゃあな翔」
「ああ、じゃあな。お疲れ」
補習の魔法歴史学が終わったところ、同じクラスの友達に別れを告げた。
「さて、そろそろ帰るか」
今日は珍しく質問することも無かったから早く帰る。魔力式辞書に教科書をリュックにしまい先生にさよならとあいさつをして教室から出る。
俺の通ってる学園[志郷]高校はかなり広い。私立の中でもとりわけ大きく愛知県下では一番大きいとされている高校で1月2月ではすべて把握できないんじゃないかと思うぐらいだ。
「ファイ、エイ、ファイ、エイ」
帰り道、部活の人たちの声が聞こえてくる。この高校は魔法学にかんして県一で部活も広大なスペースに最新の設営物もありかなり強豪高として知られている。
俺は部活には入ってない。最初魔法学部というのに仮入部したが遊び場のようなものだったから俺は入るのを止めた。俺は有名魔法大学校に入学するために1年から勉強してる。
「楽しそうだな」
俺はスポーツは嫌いではないし中学の頃は陸上部に入ってた。ただこの学校の特別選抜に入った学生は運動部に該当する部活には入部できない。だから俺は入ってはいない。
「なんか楽しいことないかな」
別に勉強が苦とは感じたことは無い。将来に向かってがんばることだから大丈夫なのだがいつも同じ日常であんまり楽しみに感じない。
ピロン!!
「ん?母さんからか」
魔力スマホの画面が光った。どうやら味噌汁用の豆腐とわかめを買って来いという内容だった。
「スーパーによるか。」
コンビ二も近くにはあるが流石に味噌汁の具材は置いてない。少し遠回りになるが買いに行こう。ついでにお菓子と飲み物も買っておくか。
「いらっしゃいませー。あ、翔君じゃん」
「どうも店長」
スーパー[TOUYU] の店長笹木野一志さんから声をかけられた。俺はこのスーパーにバイトしている。部活をやってないからせめてバイトはしている。
「今日はどうしたの?非番だよね」
「母さんからお使いを頼まれただけですよ」
「そういうことね」
特にこれといった話題もなく少しばかり話して目的のものを買う。
「んーとりんごジュースとビスケット買っとくか」
~~~~~~~~~~~~~
店をでて家に向かう。今歩いてる道は近道だがその代わり大通りではなくかなり狭くあたりも茂みや木が多い。
「はあ、暑いな。はやくクーラーにあたりたい」
今は7月初旬、すでに暑いがまだまだ気温は上がりそうだ。ジュース片手に急いで歩く。
ガサガサガサ!!
「ん?猫か?」
足元の茂みが少し揺れている。この辺には野犬とか捨て猫が集まりやすい場所だからいてもおかしくは無い。
ぴょーーん!
「え!?」
目の前に現れたのは青く丸いフォルムにプルプルとしたゼリー体。もしかして
「スライム...か?」
スライム、ダンジョンの最上層にてよく出没するモンスター。かつては雑魚と呼ばれていたが今では知能や魔力の高いスライム、魔法も扱うスライムもいて危ないモンスターとされている。
「あれ?スライムってすぐに襲うはずだが」
スライムはその知能の低さから目の前のものを食らう習性があり人間も例外ではない。
「でも...可愛いな」
プルプルと震えているそのスライムがとても可愛く見える。俺はスライムを肉眼で初めて見たけど教科書に書いてるほどの脅威は感じない。
「触ってみても大丈夫だよな?」
そーと触ってみる。手を近づけてもまったく逃げる気配は無い。人になれてるのか?ただただその場でプルプルと震えているだけだ。
プニョン!
「おお!!」
柔らかい!!指が吸い付くようで弾くような感触もある。こんな感じなのかスライムの体って。教科書にはこんな情報載ってなかったし感激物だ。
ニュイーーン
「触手!?まず...い?」
俺はスライムが触手を伸ばしたことで急いで手を離してカバーする。スライムには酸性の液体を飛ばすことがありそれは人肌にも通用し高濃度になれば金属も平気で溶かす。
カバーするもどこも溶けたりしてない腕を下ろすと触手が手に当たる。温かい触手だ。てっきり冷たいとおもったのだが、夏だからゼリーが熱くなってるのか。
「どうしようか、このまま置いていくのもなー」
人を襲うとは思えないがなんかこうして触れ合ってしまったからか人情みたいなものが俺の中で芽生えてしまった。
「あ、これ食べるか?」
俺はリュックからさっき買ってたビスケットを取り出す。袋を破って中から1枚取り出す。
パシュン!
「あ、食べるのか」
スライムは触手を伸ばして俺の手にあったビスケットをひったくると体の中にずぶっと入れる。しばらく経つとシュワシュワと泡になって消えてく。
スライムは食べ終わるとぴょんぴょんとその場で跳ねる。そのしぐさは『もっと頂戴』といってるようなものだった。
「もっと欲しいのか?ほら」
パシュン!
何枚か差し出すとそれらもまとめてひったくるとかまわず体の中に入れる。先ほど同様シュワシュワと溶けて行ってる。
「ついてくる?」
ぴょん!
「応答したのか?いや声に反応しただけかな」
スライムが言葉を理解するのかはわからない。とりあえず了承しているっぽいし連れて行こう。
「よいしょっと」
気温のせいで少し熱くなってるスライムをもちあげリュックの中に押し込む。暴れて欲しくない、ビスケットを裸のままリュックに入れておく。スライムが夢中になってくれることを願う。
このとき翔は気づいてなかったが、彼の魔力にスライムの魔力がつながり流れ込んでいた。スライムは彼に従うことを決意した。
「ああ、じゃあな。お疲れ」
補習の魔法歴史学が終わったところ、同じクラスの友達に別れを告げた。
「さて、そろそろ帰るか」
今日は珍しく質問することも無かったから早く帰る。魔力式辞書に教科書をリュックにしまい先生にさよならとあいさつをして教室から出る。
俺の通ってる学園[志郷]高校はかなり広い。私立の中でもとりわけ大きく愛知県下では一番大きいとされている高校で1月2月ではすべて把握できないんじゃないかと思うぐらいだ。
「ファイ、エイ、ファイ、エイ」
帰り道、部活の人たちの声が聞こえてくる。この高校は魔法学にかんして県一で部活も広大なスペースに最新の設営物もありかなり強豪高として知られている。
俺は部活には入ってない。最初魔法学部というのに仮入部したが遊び場のようなものだったから俺は入るのを止めた。俺は有名魔法大学校に入学するために1年から勉強してる。
「楽しそうだな」
俺はスポーツは嫌いではないし中学の頃は陸上部に入ってた。ただこの学校の特別選抜に入った学生は運動部に該当する部活には入部できない。だから俺は入ってはいない。
「なんか楽しいことないかな」
別に勉強が苦とは感じたことは無い。将来に向かってがんばることだから大丈夫なのだがいつも同じ日常であんまり楽しみに感じない。
ピロン!!
「ん?母さんからか」
魔力スマホの画面が光った。どうやら味噌汁用の豆腐とわかめを買って来いという内容だった。
「スーパーによるか。」
コンビ二も近くにはあるが流石に味噌汁の具材は置いてない。少し遠回りになるが買いに行こう。ついでにお菓子と飲み物も買っておくか。
「いらっしゃいませー。あ、翔君じゃん」
「どうも店長」
スーパー[TOUYU] の店長笹木野一志さんから声をかけられた。俺はこのスーパーにバイトしている。部活をやってないからせめてバイトはしている。
「今日はどうしたの?非番だよね」
「母さんからお使いを頼まれただけですよ」
「そういうことね」
特にこれといった話題もなく少しばかり話して目的のものを買う。
「んーとりんごジュースとビスケット買っとくか」
~~~~~~~~~~~~~
店をでて家に向かう。今歩いてる道は近道だがその代わり大通りではなくかなり狭くあたりも茂みや木が多い。
「はあ、暑いな。はやくクーラーにあたりたい」
今は7月初旬、すでに暑いがまだまだ気温は上がりそうだ。ジュース片手に急いで歩く。
ガサガサガサ!!
「ん?猫か?」
足元の茂みが少し揺れている。この辺には野犬とか捨て猫が集まりやすい場所だからいてもおかしくは無い。
ぴょーーん!
「え!?」
目の前に現れたのは青く丸いフォルムにプルプルとしたゼリー体。もしかして
「スライム...か?」
スライム、ダンジョンの最上層にてよく出没するモンスター。かつては雑魚と呼ばれていたが今では知能や魔力の高いスライム、魔法も扱うスライムもいて危ないモンスターとされている。
「あれ?スライムってすぐに襲うはずだが」
スライムはその知能の低さから目の前のものを食らう習性があり人間も例外ではない。
「でも...可愛いな」
プルプルと震えているそのスライムがとても可愛く見える。俺はスライムを肉眼で初めて見たけど教科書に書いてるほどの脅威は感じない。
「触ってみても大丈夫だよな?」
そーと触ってみる。手を近づけてもまったく逃げる気配は無い。人になれてるのか?ただただその場でプルプルと震えているだけだ。
プニョン!
「おお!!」
柔らかい!!指が吸い付くようで弾くような感触もある。こんな感じなのかスライムの体って。教科書にはこんな情報載ってなかったし感激物だ。
ニュイーーン
「触手!?まず...い?」
俺はスライムが触手を伸ばしたことで急いで手を離してカバーする。スライムには酸性の液体を飛ばすことがありそれは人肌にも通用し高濃度になれば金属も平気で溶かす。
カバーするもどこも溶けたりしてない腕を下ろすと触手が手に当たる。温かい触手だ。てっきり冷たいとおもったのだが、夏だからゼリーが熱くなってるのか。
「どうしようか、このまま置いていくのもなー」
人を襲うとは思えないがなんかこうして触れ合ってしまったからか人情みたいなものが俺の中で芽生えてしまった。
「あ、これ食べるか?」
俺はリュックからさっき買ってたビスケットを取り出す。袋を破って中から1枚取り出す。
パシュン!
「あ、食べるのか」
スライムは触手を伸ばして俺の手にあったビスケットをひったくると体の中にずぶっと入れる。しばらく経つとシュワシュワと泡になって消えてく。
スライムは食べ終わるとぴょんぴょんとその場で跳ねる。そのしぐさは『もっと頂戴』といってるようなものだった。
「もっと欲しいのか?ほら」
パシュン!
何枚か差し出すとそれらもまとめてひったくるとかまわず体の中に入れる。先ほど同様シュワシュワと溶けて行ってる。
「ついてくる?」
ぴょん!
「応答したのか?いや声に反応しただけかな」
スライムが言葉を理解するのかはわからない。とりあえず了承しているっぽいし連れて行こう。
「よいしょっと」
気温のせいで少し熱くなってるスライムをもちあげリュックの中に押し込む。暴れて欲しくない、ビスケットを裸のままリュックに入れておく。スライムが夢中になってくれることを願う。
このとき翔は気づいてなかったが、彼の魔力にスライムの魔力がつながり流れ込んでいた。スライムは彼に従うことを決意した。
0
あなたにおすすめの小説
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。
柊
ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。
そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。
すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。
悪役令嬢として断罪? 残念、全員が私を庇うので処刑されませんでした
ゆっこ
恋愛
豪奢な大広間の中心で、私はただひとり立たされていた。
玉座の上には婚約者である王太子・レオンハルト殿下。その隣には、涙を浮かべながら震えている聖女――いえ、平民出身の婚約者候補、ミリア嬢。
そして取り巻くように並ぶ廷臣や貴族たちの視線は、一斉に私へと向けられていた。
そう、これは断罪劇。
「アリシア・フォン・ヴァレンシュタイン! お前は聖女ミリアを虐げ、幾度も侮辱し、王宮の秩序を乱した。その罪により、婚約破棄を宣告し、さらには……」
殿下が声を張り上げた。
「――処刑とする!」
広間がざわめいた。
けれど私は、ただ静かに微笑んだ。
(あぁ……やっぱり、来たわね。この展開)
あなたが後悔しても、私の愛はもう戻りません
藤原遊
恋愛
婚約者のアルベルトは、優しい人だった。
ただ――いつも、私より優先する存在がいただけで。
「君は分かってくれると思っていた」
その一言で、リーシェは気づいてしまう。
私は、最初から選ばれていなかったのだと。
これは、奪われた恋を取り戻す物語ではない。
後悔する彼と、もう戻らないと決めた私、
そして“私を選ぶ人”に出会うまでの、静かな恋の終わりと始まりの物語。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
『お前を愛する事はない』なんて言ってないでしょうね?
あんど もあ
ファンタジー
政略結婚で妻を娶った息子に、母親は穏やかに、だが厳しく訊ねる。
「『お前を愛する事は無い』なんて言ってないでしょうね?」
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる