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2. 現れる登場人物達
最後のバトン
しおりを挟む「ただし!僕が勝った場合は‥‥君にはチャールトン家への永遠の友情を誓ってもらう!」
どわっ、と体育館は驚愕の声で揺れる。
(ふふん。これでアルコイリスとステラグロウが戦争になったりしても、チャールトン家は悪い待遇にはならないはず!)
勿論、オズだって損をする確率が高い勝負など受けたくはない。やるからには高い利益を得てやろうと考えるに決まっている。後ろの方でジャスパーが、
「あいつっ‥‥、怖いもの知らず過ぎるだろ!おいヒューバート、何であいつを止めなかったんだよ!?」
「僕も今日のことは何も知らなかったんだ!まさかオズがこんなことをするとは‥‥!」
「然もバックにグレイグが付いてるし。」、という言葉をヒューバートは寸前で飲み込んだ。
皆んな大慌ての中でも、ランベルトは相変わらず落ち着き払っている。
「よし、分かった。条件を飲もう。」
「じゃあ、決まりだね。」
そんなこんなで始まった体育祭。
思惑通り、この新しいやり方は上手くいっていた。
「よーし!行けぇー!」
「頑張れー!後少し!」
体育場やグラウンドに、生徒達の声が響く。
高魔力保持者も低魔力保持者も全力で戦って勝ったり負けたりしているうちに、仲間との絆が深まって、だんだんと応援の声が大きくなっているのだ。チーム編成はクラスなどは関係がなく、各四チーム実力差が大体同じになる様に人が振り分けられている。余裕な種目などなく、皆んな全力で戦える状況だ。
誰もが負けを経験しているので、負けた仲間を責めはしないし、誰もが勝ちを経験しているので、仲間が勝ったのを自分のことの様に喜べる。
(やっぱ、体育祭はこうでなくちゃな!)
貴族も平民も関係なく、今日は同じチームの人は仲間で、違うチームの人間は皆敵だ。共通の敵を持っているというのも、仲間意識を高める為の重要な要素である。
目的通り高魔力保持者と低魔力保持者の交流は図れたし、全てはうまくいっている。
(ランベルトとの勝負が無ければ‥‥。)
そう、それだけが問題だった。チームが勝つかどうかはおいておいて、今この時、オズは個人点数がランベルトに負けている。とは言え、点数差は3点。最後の試合は選ばれた人たちが出場するリレーで、そこで一番を取れば出場者には個人点数が6点ずつ入る。
つまり、最後のリレーで一番になれば点数を巻き返せる。と言うか、一番になれなければ終わりである。オズはアルコイリスに連れて行かれてしまう。
因みにオズはヒューバートとリンジーと同じチームで緑組だ。ジャスパーとアルは白組で、ハイノやエッカルト、ロニーは青組だ。
(そして、恐ろしいことに紅組には‥‥。)
グレイグとランベルトがいる。本当にやめて欲しい。あの二人が同チームなのは流石におかしいだろう。
(いや、競ってるのは個人点数だけどさ‥‥!)
「やあ、オズ君。調子はどうかな?」
木陰からグラウンドを見つめていたその時、後ろからランベルトに声をかけられた。オズは何とか余裕な笑みを浮かべながら振り返る。
「まあ、そこそこ良い感じかな。」
「そうか。」
少しの間沈黙が訪れて、二人は緩やかな午後の風に揺れる。ここまでの試合で額に滲んだ汗がタラリと垂れた。「次が最後だ。」とランベルトは、遠くに掲げられた点数板を見ながら言った。オズはただ「うん。」と頷く。それをランベルトは横目で見た。
「僕は本気で行くぞ。」
「勿論、僕だって。」
二人は拳をコツンと突き合わせると、そのまま反対方向に歩き出した。オズは緑チームのリレーメンバー控えテントに向かう。テントには既にオズ以外のメンバーが全員集まっていた。
ラストのリレーは各チーム十人が出場し、バトンを繋いで走る。
(なんか多くね?とは思ったけど、そもそも全生徒の人数もグラウンドの広さも前世の学校とは桁違いなんだよな。)
緑チームはオズワルド、ヒューバートを含めた足が速い人十人が出る。因みに白からはジャスパーとアルもリレーに出るらしく、青からはロニーとエッカルトも入るようだ。ハイノは「僕、走るのは専門外なんだよね~。」とかなんとか言っていたらしい。
「では、このチームのリーダーは誰にしますか?」
先生の一言で、皆んなが一斉にオズの方を向く。「僕はオズ君が良いと思います!」「俺もそう思う!」とオズはやたらと推薦される。隣に立つヒューを見上げると、
「やっぱりこの体育祭を考えたのもそもそもオズだしな。リーダーにはピッタリじゃないか。」
「え、そうかな‥‥」
そう言われては悪い気はしなく、オズは直ぐにリーダーになることを受け入れた。
「じゃあ、リーダーにリレーのチーム名を決めて貰おうかな。」
そう言った先生は、オズにチーム名登録用紙を差し出して来た。
アナウンスが鳴り響く。
『では!それぞれのチーム名、皆さん決められましたということで、紹介に入りたいと思います!』
明るい声と共に、まず紅チームが仮説ステージに登る。紅はランベルトやグレイグがいるチームなので、オズも少し緊張しながら見ていた。
『紅組のチーム名は~「ファーストゴール」でございます!』
(名前が優勝する気満々過ぎるだろ!)
突っ込む暇もなく、次は白チームが仮説ステージに上がる。
『お次は白組!チーム名は~「オオカミの群れ」でございます!』
横でヒューが「おお、足が速そうなチーム名だな。」と呑気に言っている。オズはというと、盛り上がる会場の中、一人背中に冷や汗を流していた。
次に、青チームが仮説ステージに上がる。
『はいは~い、次は青チーム!チーム名は~「鷹の目」でございます!』
「かっこ良すぎだろ!」
オズが突然叫ぶ様に言うと周りのチームメイト達は目を見張り、ヒューが「そういえば、オズはどんなチーム名にしたんだ?」と聞いてくる。オズは目を泳がせた。その反応に、仲間たちは訝しむ。
「リーダー?」
「リーダー、俺たちのチーム名はなんすか?」
「おい、リーダー?」
オズが一旦考える様に顔を下に向けると、仲間たちが「リーダー」を連呼してくる。オズはキリッとした顔を上げバッとみんなの顔を見直すと、仮説ステージに上がる為皆んなに背を向け一歩踏み出しながら、静かに言った。
「皆んな‥‥先に謝っとく。ごめん。」
一同は「は?」と口にして、それ以外は聞く暇もなくステージに上がる。全員登り切ったところで、盛大にアナウンスが鳴った。
『最後は~緑チーム!チーム名は~「焼きそばパン」でございます!』
その瞬間、オズは顔を両手で覆った。後ろから仲間の視線が突き刺さる。
「リーダー?」
「な、何だこの弱そうなチーム名は‥‥。」
「〝ファーストゴール〟〝オオカミの群れ〟〝鷹の目〟ときて〝焼きそばパン〟て‥‥。」
「俺たち今から〝焼きそばパン〟か‥‥。」
オズは耳を真っ赤にさせた。
「~っ、言うなよ!良いだろ!焼きそばパン美味しいだろ!」
そこに、既にステージに居た紅組のジャスパーが声を上げる。
「おい、誰だよオズワルドにチーム名考えさせた奴!」
「ちょ、ジャスパー‥‥!」
「おうおう、何だよ、焼きそばパンのリーダー。‥‥ぶふっ!」
「笑うな!」
その様子を見て、ヒューバートとグレイグが笑い出す。基本的に大きな声で笑わないイケメン二人の笑顔に花が咲いたので、女子たちの悲鳴が上がった。
その後直ぐに、それぞれがバトンを受け取る位置につく様指示を受ける。オズは何とアンカーだ。走る順を決める為に最初にみんなで走ってみた時、あまりの速さに一瞬でオズがアンカーに選ばれた。
白組のアンカーはジャスパー、青組のアンカーはエッカルト、そして紅組のアンカーはランベルトだ。粒物揃いの最終線に並んだオズは、既に緊張で心臓がどうにかなりそうだった。
今は三人目までバトンが渡っていて、グラウンドには応援の声が鳴り響く。青、紅、緑、白の順で走っていて、バトンが四番手に渡ると、白が赤と緑を追い越した。
七番手に渡る頃には白、緑、紅、青になっていて、七番手に渡ると緑は全員に追い越されてしまう。
紅組の九番手はグレイグで、一番前を走っていた彼はあっという間に最終線まで辿り着き、彼のバトンを受け取る為にオズの横に立っていたランベルトが走り出す。この頃の順番は早い順に赤、白、青、緑。緑チームはあれからずっとビリのままで、八番手に来るまでに青チームを走っている人と大分距離が空いてしまい、緑組九番手のヒューバートが何とかその距離を縮めて青組の人を抜かした。
それでも既に走り出している紅組と白組のアンカー、ランベルトとジャスパーまではかなり距離がある。だがオズには諦めるつもりはない。
(て言うか、諦めたら終わりなんだよ!色々と!)
ヒューも長い距離を走っていて、最終線に来る時にはかなり息が切れている。オズは緊張して手汗が滲む中、思い切り息を吸った。
「ヒューバート!」
そしてヒューの名を叫ぶ。するとヒューの走る速度が上がり、彼はどんどん近づいて来て、遂にはオズも走り出す。後ろに出したオズの手のひらに、強くバトンが押し付けられた。
「頼んだ!」
その言葉と共にバトンを受け取ったオズは、ダン、と強く足を踏み出して加速する。この戦いで負けるわけにはいかない。そう強く思いながら、全身の力を足にこめて素早く走る。
元々オズがリーダーに押されたのは普通に足が速いからでもあり、オズは段々と前を走るジャスパーに近づいて行った。「見ろ!オズワルドが抜かすぞ!」その声が聞こえた次の瞬間、オズはバッと風を切る勢いでジャスパーを追い抜いた。
「すっげー!オズー!」
「ジャスパー頑張れー!」
「オズワルド足速すぎだろ!深窓の令息じゃ無かったのかよ!?」
といつの話かわからない噂を持ち出す声を頭のどこかで拾いながら、オズは更に速く、速く足を回転させる。
(勝たないと!この試合は、何が何でも絶対に勝たないといけないんだよ!)
走って走って、前を走るランベルトとの距離が短くなって行く。しかし、同時にゴールテープが見えて来た。
(追いつけ!追いつけ‥‥!あのテープよりも前にっ‥‥!)
必死で走るオズはランベルトに一歩分、二歩分と近付いていき、応援の声も勢いを張る。
「やれー!オズワルド!やっちまえー!」
「チャールトン!良いぞその息だ!」
「オズー!」
同じチームの人達の声、緑チーム担当の教師の声、そして走り終わったリレー仲間の声。何だか声が近いなと思ったら、リレーの仲間たちはオズより十歩ほど前、コースの外でゴールに向かって一緒に走っていた。
オズはランベルトの横に並ぶ。彼も負けじと足を早めるが、オズの方が速かった。オズはビュン!とランベルトを追い越して、追い付かれない様にと更に加速して二歩分距離を作る。
そして、オズは身体でゴールテープをきった。
「うおおお!」と歓声がが上がる。一足先にゴール前まで行って構えていたリレー仲間たちは、テープを切った勢いのまま走って来たオズを全員で受け止める。
「良くやった!」
「お前すっげぇなあ!」
バシバシと肩や背中を叩かれて、髪をガシガシ掻き混ぜられる。オズは息を切らしながら、仲間越しにヒューを見た。彼はちょっとだけ涙ぐんでいた。
(勝っ‥‥た‥‥。)
二位でゴールしたランベルトは、汗を流したまま爽やかな笑顔でオズに近づいて来る。
「お疲れ様。僕の完敗だよ。」
「ランベルト‥‥。今日は良い試合だった!ありがとうな。」
「こちらこそ。」
その後ジャスパーもやって来て、「まさか〝焼きそばパン〟に負けるとは‥‥。」と謎の悔しがり方をしていてオズは笑った。
(っし!これでアルコイリスには行かなくて済む!体育祭は大成功だし、結果オーライだ!)
一時はどうなる事かと思ったが、この体育祭は大成功を収めた。
この時、これから先ずっと続いて行く新しい伝統を築いたことを、オズはまだ知らない。
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