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第九章 ソノ名前はギリアを越えて
ですまあけ
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再び訪れたストリギの町には、より多くの船が見えた。
ゆっくり誘導されて、船着き場へと到着する。
徹夜明けの朝日がすごくまぶしい。
結局、徹夜したのはオレとサムソンの2人。他のやつらは無理だの限界だのと言って仮眠をとりやがった。
そんなことでは、もっとタイトなスケジュールに対応できない。
もっともこんな仕事は今回でおしまいだ。そう、仕事をしないのが一番だ。
船から下りたとき、鎧姿とローブ姿の数人の男女が待っていた。
「魔法陣を検分したうえで、公爵に渡します」
代表とおぼしき女性が、簡単な挨拶のあとそう言った。
フラフラになりながら、丁寧に挨拶を返して、箱を取り出す。
全部で4個の小箱。納品用に、屋敷にあった小箱を磨いて用意した。箱一つに魔法陣が一つ入っている。
まとめるより、もっと厳かに価値があるように見せる演出だ。
そういえば検分ってどうやるのだろうか。
魔法陣に描かれた内容を調べる魔法でもあるのだろうか。オレ達以外が、魔法陣を作り出すことが難しい以上、内容を読み取るというのは考えにくい。
もしかしたら魔法陣の中身を調べる魔法があるのかもしれない。そんな魔法があれば、魔法陣の記述ミスなど、問題点を発見し取り除く作業……デバッグが楽になる。
「検分というのはどのような方法を用いるのですか?」
「内容を確認するのです」
「どうやってでしょうか? もしかして魔法陣に描かれている内容から、どのような魔法か判断できるのでしょうか?」
「……私は沢山の魔法陣を見てきました。見ればわかりますよ」
「知らない魔法でも?」
「……」
「あの……?」
「奴隷の分際でグチグチと。いいから寄越しなさい」
投げやりの口調になったかと思うと、ローブ姿の男が横から魔法陣の入った小箱をもぎ取ろうとした。
オレは取られまいと箱を持つ手に力を入れる。
おかしい。本当にこいつ検分役か。
箱が手から滑り下に落ちる。
「だめー!」
大声をあげ、抱きつくように箱に覆いかぶさるノア。
少し遅れてムチがノアに当たる。やや離れていたローブ姿の女が振るったムチだ。
バチンと音を立てて、生き物のようにノアごと箱にまとわりついたムチは、ノアを箱と一緒に空中に持ち上げる。そしてノアは、大きく弧を描くように宙を舞い、遠く離れた持ち手に引き寄せられる。
まずい。
ムチを操るローブ姿の女にタックルする。オレが直接向かってくると思っていなかったのか、ローブ姿の女はムチから手を離した。
そのまま、ムチから解き放たれ落下するノアを、受け止めるようと動く。
ところが勢いがついたノアは、オレとローブ姿の女を飛び越えて、湖と落ちてしまった。
女を無視して、ノアのあとを追いかけ湖に飛び込む。オレの後ろから誰かが追いかけてきたが御構い無しだ。
湖で溺れかけたノアを引き寄せ、そばにあった船の鎖に手をつく。
「箱が」
ノアが必死に指差す先には、船着き場の影になってわからなかったが、大きなトンネルがあった。下水道?
だが、考える暇は与えてもらえない。別の船から矢が打ち込まれてきた。
このままではまずい。
「箱が奪われた! 取ったやつを追う! あとは任せた!」
オレは大声で訴えると、ノアを抱きかかえたまま、矢に追い立てられるようにトンネルへと入った。
トンネルはした3分の1が水に浸かっている。更に進むとひらけた場所にたどり着き。小さな船が止めてあった。船着き場のようだ。水から上がり周りを見回す。
更に先に道が見える。
「洞窟?」
「さぁ、何だろうね……ところで濡れちゃったね」
「平気なの」
スカートを絞りながらノアが答えた。もっとも着替える暇はない。
「ワン!」
ハロルドもついてきてのか。
とりあえず盗んだやつを追いかける。危なくなったら引き返そう。
「カバンの中身は大丈夫?」
「魔法のバックだから大丈夫なの。叩いても、燃やしても中身は綺麗なままなの」
へー。何気なくたすき掛けしているバックは魔法の品なんだ。
オレ自身、そしてノアの不安を紛らわせたくて、雑談を小声でしながら、進む。
さらに大きな部屋が見えてきた。
「あれ?」
大きな部屋に入る直前の通路が、妙に抉れていることに気が付いた。
床に等間隔のくぼみが見える。
何かが落ちた後のように。
念のため、ガラクタ市で買った石臼を置く。上から何かが落ちてき、出入り口が塞がれないように、念のための布石。
ついでに鎧を作る魔法と、自己強化の魔法を使い備える。
ゆっくりと進む。
『ガンッ』
オレ達が通路を抜け大きな部屋に入ったところで、向こう側の通路、そしてオレが今抜けた通路に金属製の柵が落ちてきた。
予想通りだ。
金属製の柵は、石臼に阻まれて途中で止まった。向こう側の柵がどうにもできなければ、一旦戻ることもできる。
「待っておったぞ」
安心して大きな部屋を横切ろうとしたとき、頭上から声がした。
声のした方を見ると、右手側に背丈の倍程の段差があり、男が見下ろしていた。
「誰だ?」
「んふふふふふ。誰でもいいだろう」
呪い子よ。お前と関わったばかりに、その男は死ぬ。
『バタン』
扉が開く音がして……床が消えた。
ゆっくり誘導されて、船着き場へと到着する。
徹夜明けの朝日がすごくまぶしい。
結局、徹夜したのはオレとサムソンの2人。他のやつらは無理だの限界だのと言って仮眠をとりやがった。
そんなことでは、もっとタイトなスケジュールに対応できない。
もっともこんな仕事は今回でおしまいだ。そう、仕事をしないのが一番だ。
船から下りたとき、鎧姿とローブ姿の数人の男女が待っていた。
「魔法陣を検分したうえで、公爵に渡します」
代表とおぼしき女性が、簡単な挨拶のあとそう言った。
フラフラになりながら、丁寧に挨拶を返して、箱を取り出す。
全部で4個の小箱。納品用に、屋敷にあった小箱を磨いて用意した。箱一つに魔法陣が一つ入っている。
まとめるより、もっと厳かに価値があるように見せる演出だ。
そういえば検分ってどうやるのだろうか。
魔法陣に描かれた内容を調べる魔法でもあるのだろうか。オレ達以外が、魔法陣を作り出すことが難しい以上、内容を読み取るというのは考えにくい。
もしかしたら魔法陣の中身を調べる魔法があるのかもしれない。そんな魔法があれば、魔法陣の記述ミスなど、問題点を発見し取り除く作業……デバッグが楽になる。
「検分というのはどのような方法を用いるのですか?」
「内容を確認するのです」
「どうやってでしょうか? もしかして魔法陣に描かれている内容から、どのような魔法か判断できるのでしょうか?」
「……私は沢山の魔法陣を見てきました。見ればわかりますよ」
「知らない魔法でも?」
「……」
「あの……?」
「奴隷の分際でグチグチと。いいから寄越しなさい」
投げやりの口調になったかと思うと、ローブ姿の男が横から魔法陣の入った小箱をもぎ取ろうとした。
オレは取られまいと箱を持つ手に力を入れる。
おかしい。本当にこいつ検分役か。
箱が手から滑り下に落ちる。
「だめー!」
大声をあげ、抱きつくように箱に覆いかぶさるノア。
少し遅れてムチがノアに当たる。やや離れていたローブ姿の女が振るったムチだ。
バチンと音を立てて、生き物のようにノアごと箱にまとわりついたムチは、ノアを箱と一緒に空中に持ち上げる。そしてノアは、大きく弧を描くように宙を舞い、遠く離れた持ち手に引き寄せられる。
まずい。
ムチを操るローブ姿の女にタックルする。オレが直接向かってくると思っていなかったのか、ローブ姿の女はムチから手を離した。
そのまま、ムチから解き放たれ落下するノアを、受け止めるようと動く。
ところが勢いがついたノアは、オレとローブ姿の女を飛び越えて、湖と落ちてしまった。
女を無視して、ノアのあとを追いかけ湖に飛び込む。オレの後ろから誰かが追いかけてきたが御構い無しだ。
湖で溺れかけたノアを引き寄せ、そばにあった船の鎖に手をつく。
「箱が」
ノアが必死に指差す先には、船着き場の影になってわからなかったが、大きなトンネルがあった。下水道?
だが、考える暇は与えてもらえない。別の船から矢が打ち込まれてきた。
このままではまずい。
「箱が奪われた! 取ったやつを追う! あとは任せた!」
オレは大声で訴えると、ノアを抱きかかえたまま、矢に追い立てられるようにトンネルへと入った。
トンネルはした3分の1が水に浸かっている。更に進むとひらけた場所にたどり着き。小さな船が止めてあった。船着き場のようだ。水から上がり周りを見回す。
更に先に道が見える。
「洞窟?」
「さぁ、何だろうね……ところで濡れちゃったね」
「平気なの」
スカートを絞りながらノアが答えた。もっとも着替える暇はない。
「ワン!」
ハロルドもついてきてのか。
とりあえず盗んだやつを追いかける。危なくなったら引き返そう。
「カバンの中身は大丈夫?」
「魔法のバックだから大丈夫なの。叩いても、燃やしても中身は綺麗なままなの」
へー。何気なくたすき掛けしているバックは魔法の品なんだ。
オレ自身、そしてノアの不安を紛らわせたくて、雑談を小声でしながら、進む。
さらに大きな部屋が見えてきた。
「あれ?」
大きな部屋に入る直前の通路が、妙に抉れていることに気が付いた。
床に等間隔のくぼみが見える。
何かが落ちた後のように。
念のため、ガラクタ市で買った石臼を置く。上から何かが落ちてき、出入り口が塞がれないように、念のための布石。
ついでに鎧を作る魔法と、自己強化の魔法を使い備える。
ゆっくりと進む。
『ガンッ』
オレ達が通路を抜け大きな部屋に入ったところで、向こう側の通路、そしてオレが今抜けた通路に金属製の柵が落ちてきた。
予想通りだ。
金属製の柵は、石臼に阻まれて途中で止まった。向こう側の柵がどうにもできなければ、一旦戻ることもできる。
「待っておったぞ」
安心して大きな部屋を横切ろうとしたとき、頭上から声がした。
声のした方を見ると、右手側に背丈の倍程の段差があり、男が見下ろしていた。
「誰だ?」
「んふふふふふ。誰でもいいだろう」
呪い子よ。お前と関わったばかりに、その男は死ぬ。
『バタン』
扉が開く音がして……床が消えた。
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