日常生活の狂気

おカネと才能

長年勤めている
喫茶店の仕事で
毎月もらっている
給料の他にも
詩人として
活動しているという
副業をしながら
おカネが入って
くるようになった

世の中には
おれと同じく
働きながら
副業をしている
人たちも
たくさんいる
ことだろう

中にはボールペンの
組み立てとか
アクセサリーの
袋詰めなど
一回の作業につき
数十円程度の
内職をしながら
やりくりを
している人も
いるに違いない

おれの場合
仮に内職だとすると
ボールペンの組み立てや
アクセサリーの
袋詰めの作業を
百回か千回
やらないと
稼ぐことが
出来ないぐらいの
金額を
いとも簡単に
稼ぐことが
出来るようになった

詩人として
活動していて
それぐらいの額の
おカネが
入るようになると
ボールペンの
組み立て作業や
アクセサリーの
袋詰めの作業などの
内職なんて
バカらしくて
出来なくなった

才能があるか無いかの
違いに過ぎないが
才能がある奴は
何にもしなくても
おカネが
入ってくるように
なるし
何の才能も
無い人か
もしくは
才能があっても
認められない人は
副業として
内職でもやるしかない

内職をしている
人たちのことを
バカにしている
訳では無いが
おれはもう
内職なんて
しなくても
詩人として
活動していくだけで
ある程度
おカネが入る
ようになった

ただそれだけのことだ

これまでは
苦難の連続の
旅だった