日常生活の狂気

大自然の菩薩様

彼女と話をする時は
お互いにいつも
目の前にいるにも
関わらず
まるで彼女が　
遥か遠くから
おれを呼んでいる
ような
気分に
なってくる

彼女はいつも
おれの目の前で
明るく振る舞って
いるにも
関わらず
まるで遥か遠くから
雷鳴が　
鳴り響くような
気分にさせられる

普段から
彼女の姿を
遠巻きに
見ていると
何だかまるで
慈悲深い
菩薩様の
姿を見ているような
気分になってくる

女というのは
優しいようで
人によっては
ものすごく
残酷なことをする

彼女も例外ではなく
おれとは普段から
仲良くさせて
もらっているが
おれ以外の
男に対しては
時には
目も当てられないぐらい
残酷なことをする

にも関わらず
彼女を見ていると
まるで誰に対しても
おしなべて
慈悲深い
菩薩様のように
見えてくる

彼女はいつでも　
おれの前では
明るく振る舞って
いるにも
関わらず
遥か遠くの
大自然から
鳴り響く
雷鳴のように
思えてくる

彼女は決して
怖い存在ではなく
普段から
彼女の姿を
見ているだけで
菩薩様を
見ているような
優しい気分に
なってくる

それでも
彼女と目の前で
話をしていると
まるで遥か遠くから
鳴り響く
雷鳴のように
おれの胸に
強く訴えかける

彼女の姿を
見ているだけで
まるで
大自然が生み出した
天然の
菩薩様のように
見えてくる

事実きっと
そうなんだろうな