日常生活の狂気

人生の墓場

おれ自身もそうだが
かつての親父も
志だけは
高かったが
実際の生活は　
おカネもなければ　
何にもなかった
何かあっても
頼りに出来る人が
一人も
いなかった

おれ自身もそうだが
親父自身も　　　
おカネも
なければ　
何にもなかったが
志だけは高くて
傍から見ると
大言壮語を
吐いているとしか
思われなかった

何かあっても　
頼りに出来る
親戚も
友人も
知人も
あまりいなかった

だから
自分一人で頑張るしか
他に方法が　
なかった
　
時には　
人から
軽く見られて
バカにされたり
失笑されたり　
したことも
あっただろうが
何にもないことには
代わりはなく
恥を忍ぶしか
なかった

今となれば
親父の気持ちが
よく理解出来る

おれ自身も
親父自身も
長年の間
恥を承知で
耐え忍んで
頑張ってきた

そのおかげで　　
歳をとってから
お互いの夢を
叶えることが出来た

おれも親父も
お互いに
信念を持って
頑張ってきた
その甲斐あってか
歳をとってから
夢を叶える
ことが出来た

人から
笑われながら
バカにされながらも
己の信念を曲げずに
頑張ってきた

だからたとえ
おカネが無くても
卑屈な人間には
決してならなかった

その結果
人生に於いて
晩秋とも言える
歳になってからの
成果も報酬も
おれと親父にとっては
大きなモノだった

お互いに
大器晩成とも言える
年の功だ
おれも親父も
最後の最後で
実りが多い
人生となった

お互いに
悔いが残らない
人生を　
送れたことには
間違いない