日常生活の狂気

大西啓太

文字の大きさ

大中小

45 / 145

ポップ詩人

しおりを挟む

おれはやっと
長年の夢だった
人気詩人として
認められた

おれが書いた詩が
ネット上で
人気を博し
ポップ詩人として
その名を馳せる
結果となった

おれは既に
成功をした
詩人として
自他ともに
認められる
存在になった

ここまで来るのに
おれは苦労の
連続だった
夢はデカいのに
現実が
それをなかなか
許さなかった

おれは既に
50歳を
超えた年齢と
なってしまったが
作家や
詩人としては
ちょうどいい
年齢だ

ロックミュージシャンや
J－Popの
アーティストなら
これからやるには
年齢的に
賞味期限も切れて
絶望的だが
おれはロックミュージシャンや
J-Popの
アーティストを
目指してきた
訳じゃない
詩人として
やっていくことを
目指してきたんだ

たとえ50歳を
過ぎていても
詩人や作家ならば
年齢的にも
遅すぎず
早すぎず
ちょうどいい
年ごろだ

おれは詩を書いていても
ロマンチックな
ことや
宇宙がどうのと言う
哲学的や
宗教的なことを
書いている訳じゃない

日常生活に潜む
雑多なことを
書いているだけだ
たとえそれが
恋愛のことでも
おれにとってみれば
日常生活の
一部分に過ぎない

だからこれから
おれが生きている限り
詩を書く
アイディアは
無尽蔵に
あるハズだ

おれはこれから
死ぬまで
詩を書いてやる
なぜかって？
おれは根っからの
詩人だからだ

しおりを挟む