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第1章 雌伏の幼少期編
031 ティーボールの実践と、チート能力?
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少しだけポジションを弄り、同じチームの子達の了承を得てすなお先生に提出。
確認を貰ってからしばらく待つと生活の授業が終わる。
次は予定通り体育の時間だ。
休み時間に体操着に着替えてからグラウンドに行く。
すると、すなお先生は柵で外野のフェンスを作っていた。
ベースもこの世界のティーボール仕様で配置されている。
「では、チームKとチームNはグラウンドの右側。チームSとチームMはグラウンドの左側で試合をやってみましょう」
チーム名はリーダーのイニシャルから。
俺はチームNだ。
相手チームは清原孝則のチームだな。
先に名前を呼ばれていた方が先攻。
それに関して、清原孝則は特に文句はないようだ。
体育の授業だと時間切れゲームセットがあり得る。
だから、必ずしも後攻が有利な訳でもない。
先攻でヒットを打ちまくれば、後攻の攻撃機会を少なくすることもできる。
……とか、そんなことを考えている訳ではなさそうだ。
清原孝則は意気揚々と右のバッターボックスに入っている。
1番打者だ。
自己紹介通り、バッティングが好きでとにかく先に打ちたいって感じだな。
『プレイボールッ!!』
機械音声が聞こえてきて試合開始。
野球に狂った世界であるが故に一般化した技術の1つ。
審判アプリの音声だ。
それを受けて清原孝則がバットを構える。
アプリはティーボールにも対応していて、今はその設定で稼働中だ。
こちらの守備は俺がショート。あーちゃんがセカンド。
美海ちゃんはファースト。
双子はセンターとホーム……野球で言うキャッチャー。他は適当に。
これが勝つための配置だ。
「いくぞ!」
カァン!
清原孝則のフルスイングで、そこそこの打球速度でボールが飛ぶ。
ライナー性の当たりだ。
バッティングが好きというだけのことはある。
だが……。
「ほい、アウトっと」
俺の守備範囲だったので、普通にキャッチして1アウト。
いい当たりでも、捕られてしまえば意味がない。
記録上は単なる凡打。それが野球の常だ。
「あー、くそっ!」
悔しそうに下がっていく清原孝則。
後の子はショートゴロとセカンドゴロで3者凡退。
まあ、こんなもんだろう。
攻守交替。
こちらの打順は1番あーちゃん、2番俺、3番美海ちゃん、4番と5番に双子。
思惑はあからさま。
1~3番で点を取る。後は守り切る。追加点があれば尚よし。
それだけだ。
……おっと、俺の打順だな。
「あ、やっべ」
あーちゃんが転がしてヒットを打った後。
俺は勢い余ってホームランを打ってしまった。
ティースタンドから打つのは打者有利ってレベルじゃないよな。
外野のフェンスも近いし。
俺ぐらいのステータスだと、普通に打てば簡単に柵越えしてしまう。
次からはもっと加減しないと。
こんなとこで無双しても仕方がない。
前後左右、正確に打ち分けるトレーニングの場としても利用しなければ。
ともあれ、その後の美海ちゃんと双子がアウトに倒れてスリーアウトチェンジ。
内容は美海ちゃんが清原孝則の守るサードへのライナー。
双子はボールにかすっただけのボテボテのゴロ。
からの、1塁へ走る途中で足をもつれさせてこけるといった散々な状態だった。
まあ、どちらもアウトカウントは1つだ。
そこからはほぼ凡打の応酬。
「あー、またっ!」
清原孝則の打順では、再びのショートライナー。
俺とあーちゃんと美海ちゃんで追加点をポツポツと。
そんな感じで試合は続き……。
「今日はここまで! 皆さん、一緒にお片づけをしましょう」
すなお先生の言葉で時間切れゲームセット。
結果は1対5、チームNの勝ちとなった。
「うそだろ。まさきとしょうじがいるチームにまけるなんて……しかも、おれ、ノーヒットだったし……」
呆然とする清原孝則。
「きっと、うんがわるかったんだ。あたりはよかったし」
可哀想だが、運ではない。
大人の思考力と【生得スキル】【マニュアル操作】が持つある種のチート能力を試してみただけだ。
過去の成績を見ることができる【戦績】。
それによると、彼は明らかに引っ張りと強打の傾向が大きかった。
と言うか、ティーボールなのでほぼ10割だ。
だから、自分自身をショートに配置し、やや深めの守備位置についていたのだ。
彼がスイングを始めたらサード寄りに動くのも忘れずに。
それによって今日の清原孝則の成績は第1打席ショートライナー、第2打席ショートライナー、第3打席ショートゴロの3タコ。
大人げなく、しっかりと封じ込めて上げた。
で、後の子は基本安定的に外野まで飛ばせる力量はない。
なので、二遊間を固めた上でファーストがちゃんとボールを捕ることができれば守備は基本的に問題なし。
まあ、イレギュラー的にセンターまで飛び、ベイ○☆ボール的連続エラーからの1失点という一幕もあったが……。
勝ったので許容範囲内だ。
……にしても、やっぱり【戦績】は有用だな。
詳しく確認するとコース別、カウント別、球種別、投手別、打者別などのフィルタ機能もついていた。
つまるところ、超有能スコアラーが頭の中に駐在しているようなものだ。
俺的にはチートと言ってもいい能力だと思う。
だが、情報だけあったところで活かせなければ意味がない。
対アメリカの本番まで有効活用して、もっと使いこなせるようにしていこう。
確認を貰ってからしばらく待つと生活の授業が終わる。
次は予定通り体育の時間だ。
休み時間に体操着に着替えてからグラウンドに行く。
すると、すなお先生は柵で外野のフェンスを作っていた。
ベースもこの世界のティーボール仕様で配置されている。
「では、チームKとチームNはグラウンドの右側。チームSとチームMはグラウンドの左側で試合をやってみましょう」
チーム名はリーダーのイニシャルから。
俺はチームNだ。
相手チームは清原孝則のチームだな。
先に名前を呼ばれていた方が先攻。
それに関して、清原孝則は特に文句はないようだ。
体育の授業だと時間切れゲームセットがあり得る。
だから、必ずしも後攻が有利な訳でもない。
先攻でヒットを打ちまくれば、後攻の攻撃機会を少なくすることもできる。
……とか、そんなことを考えている訳ではなさそうだ。
清原孝則は意気揚々と右のバッターボックスに入っている。
1番打者だ。
自己紹介通り、バッティングが好きでとにかく先に打ちたいって感じだな。
『プレイボールッ!!』
機械音声が聞こえてきて試合開始。
野球に狂った世界であるが故に一般化した技術の1つ。
審判アプリの音声だ。
それを受けて清原孝則がバットを構える。
アプリはティーボールにも対応していて、今はその設定で稼働中だ。
こちらの守備は俺がショート。あーちゃんがセカンド。
美海ちゃんはファースト。
双子はセンターとホーム……野球で言うキャッチャー。他は適当に。
これが勝つための配置だ。
「いくぞ!」
カァン!
清原孝則のフルスイングで、そこそこの打球速度でボールが飛ぶ。
ライナー性の当たりだ。
バッティングが好きというだけのことはある。
だが……。
「ほい、アウトっと」
俺の守備範囲だったので、普通にキャッチして1アウト。
いい当たりでも、捕られてしまえば意味がない。
記録上は単なる凡打。それが野球の常だ。
「あー、くそっ!」
悔しそうに下がっていく清原孝則。
後の子はショートゴロとセカンドゴロで3者凡退。
まあ、こんなもんだろう。
攻守交替。
こちらの打順は1番あーちゃん、2番俺、3番美海ちゃん、4番と5番に双子。
思惑はあからさま。
1~3番で点を取る。後は守り切る。追加点があれば尚よし。
それだけだ。
……おっと、俺の打順だな。
「あ、やっべ」
あーちゃんが転がしてヒットを打った後。
俺は勢い余ってホームランを打ってしまった。
ティースタンドから打つのは打者有利ってレベルじゃないよな。
外野のフェンスも近いし。
俺ぐらいのステータスだと、普通に打てば簡単に柵越えしてしまう。
次からはもっと加減しないと。
こんなとこで無双しても仕方がない。
前後左右、正確に打ち分けるトレーニングの場としても利用しなければ。
ともあれ、その後の美海ちゃんと双子がアウトに倒れてスリーアウトチェンジ。
内容は美海ちゃんが清原孝則の守るサードへのライナー。
双子はボールにかすっただけのボテボテのゴロ。
からの、1塁へ走る途中で足をもつれさせてこけるといった散々な状態だった。
まあ、どちらもアウトカウントは1つだ。
そこからはほぼ凡打の応酬。
「あー、またっ!」
清原孝則の打順では、再びのショートライナー。
俺とあーちゃんと美海ちゃんで追加点をポツポツと。
そんな感じで試合は続き……。
「今日はここまで! 皆さん、一緒にお片づけをしましょう」
すなお先生の言葉で時間切れゲームセット。
結果は1対5、チームNの勝ちとなった。
「うそだろ。まさきとしょうじがいるチームにまけるなんて……しかも、おれ、ノーヒットだったし……」
呆然とする清原孝則。
「きっと、うんがわるかったんだ。あたりはよかったし」
可哀想だが、運ではない。
大人の思考力と【生得スキル】【マニュアル操作】が持つある種のチート能力を試してみただけだ。
過去の成績を見ることができる【戦績】。
それによると、彼は明らかに引っ張りと強打の傾向が大きかった。
と言うか、ティーボールなのでほぼ10割だ。
だから、自分自身をショートに配置し、やや深めの守備位置についていたのだ。
彼がスイングを始めたらサード寄りに動くのも忘れずに。
それによって今日の清原孝則の成績は第1打席ショートライナー、第2打席ショートライナー、第3打席ショートゴロの3タコ。
大人げなく、しっかりと封じ込めて上げた。
で、後の子は基本安定的に外野まで飛ばせる力量はない。
なので、二遊間を固めた上でファーストがちゃんとボールを捕ることができれば守備は基本的に問題なし。
まあ、イレギュラー的にセンターまで飛び、ベイ○☆ボール的連続エラーからの1失点という一幕もあったが……。
勝ったので許容範囲内だ。
……にしても、やっぱり【戦績】は有用だな。
詳しく確認するとコース別、カウント別、球種別、投手別、打者別などのフィルタ機能もついていた。
つまるところ、超有能スコアラーが頭の中に駐在しているようなものだ。
俺的にはチートと言ってもいい能力だと思う。
だが、情報だけあったところで活かせなければ意味がない。
対アメリカの本番まで有効活用して、もっと使いこなせるようにしていこう。
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