EX級アーティファクト化した介護用ガイノイドと行く未来異星世界遺跡探索~君と添い遂げるために~

青空顎門

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第一章 未来異星世界

039 装備と仲間

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 惑星ティアフロントを照らす恒星が空の頂点付近に鎮座する中。
 マグ達は一先ず昼食を取ってから、昨日も訪れた出土品PTデバイス修復店に入った。
 店舗部分にクリルの姿はなく、夕暮れ時と同じく閑散としている。
 これで経営状態は大丈夫なのかと一瞬首を傾げてしまうが……。
 あるいは、何故か潰れない街の小さな個人商店のようなものなのかもしれない。
 一般客の単価が恐ろしく高いか、団体や企業が本命の顧客かのどちらかだろう。
 マグがそんなことを考えていると、奥の作業場からクリルが顔を出した。

「さて、どうだった?」

 その問いかけを受け、ASHギルドで忠告されたことをそのまま口にする。
 すると、彼女は然もありなんと深く頷いてから口を開いた。

「遺跡探索はそう甘いものではない。重々理解しただろう」
「ええ。全く以って」
「ふむ……しかし、メタ様が直々に勧誘した以上、全く目がないという訳ではないはずだ。勿論、汝らにその意思があれば、の話ではあるがな」

 すんなり神妙に肯定したマグに、どこか挑発的な口調で告げるクリル。
 まるで、臆したか? と問うているかのようだ。
 対してマグは、意識的に表情を引き締めて答えを返した。

「可能性があるのであれば、俺は諦めるつもりはありません」
「旦那様が望む限り、私はその願いが成就するように尽力するのみです」

 マグに続き、アテラもまた己のあり方を知らしめるように強く宣言する。
 そんな二人の返答に、クリルは満足そうに表情を僅かに和らげた。

「ならば、まずは先史兵装PTアーマメント。そして仲間だ」

 そのまま彼女は、強調するようにケイルと同じ結論を繰り返す。
 対して身に沁みて納得済みのマグ達は「はい」と声を揃えて同意を示した。

「よい返事だ。では、こちらへ来い」

 フッと笑って作業場に入るように促したクリルに従い、奥の部屋に入る。
 すると、作業台の上に見覚えのある出土品PTデバイスがいくつか並べられていた。
 端の方には、昨日アテラの力の検証に使った両手剣に変化する棒も置いてある。
 それらの内の一つを手に取ってから、クリルはマグ達に向き直った。

「まず、これは原炎アイテールを収束したエネルギーを放つ銃だ。本来は一発撃つごとに長時間の充填が必要だが、マグの力を応用すれば連発も可能だろう」

 どこか玩具の銃染みたその一つを皮切りに。
 彼女は用意した先史兵装PTアーマメントについて、一個一個丁寧に解説していく。

「こちらは軍用の強化外骨格を生成する装置だな。装甲に優れ、AI制御によってある程度の危機を察知して自動で体を動かしてくれもする。面白いだろう?」

 淀みなく、とまることなく。
 どことなく楽しそうに言葉を並べていくクリル。
 それは最後の一個に至るまで変わらず……。

「――これである程度の状況には対応できるはずだ。質問はあるか?」

 彼女は若干息を整えながら締め括り、そうマグ達に尋ねた。

「あ、いえ、その」

 ものの数も情報量も想像以上にあって戸惑いが大きく、一瞬返答に詰まる。

「こんなに、代金は……」
「ほとんどは昨日汝が修復したものだ。自由に持っていけ」
「いや、その分の対価は既に貰いましたし……」
「放置していた詳細不明の出土品PTデバイスの正体が分かり、好事家に思ったよりも高値で売れそうなのだ。気にするな。投資の一環だ」

 躊躇うマグにサラリと告げるクリル。
 何とも気風がいい。

「……ありがとうございます」

 厚意を無碍にするのも失礼だと感謝を口にする。
 彼女はそれに対して「うむ」と一つ深く頷いてから言葉を続けた。

「後は仲間だな」
「ええと、もしかしてクリルさん、当てがあるんですか?」

 言い方から何となくそう感じつつも、半信半疑でマグは問いかける。
 すると――。

「あると言えばある」

 クリルは曖昧な言い回しで答えながら、作業部屋の片隅に視線をやった。
 そこには白い布で覆われた何かが置かれている。
 仲間を得ることと何の関連があるのかとマグが首を傾げていると、彼女はそちらに歩み寄って勢いよく覆いを取り払った。

「こ、これは……」
「一応パーツが揃っていることと、なまじ上半身が形をある程度保っていることもあって、何となく処分できずにいてな。ずっと死蔵したままになっていたのだ」

 視界の中に現れたのは、小学校高学年ぐらいの顔立ちの機械人形。
 比較的メタに近い時代のものと思われるガイノイド。その残骸だった。
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