深夜の散歩

深夜の散歩

空気は澄み渡り、冷たい風が私の頬を刺す。
寝静まった街と、ぼんやりと薄暗い街路灯、煌めく星空。
私は独り、歩いていた。
思い浮かぶのは、あなたの笑顔。
あなたは、いま、何をしているだろうか。
もう眠ってしまったのだろうか、
それとも、まだ起きて同じ星空を眺めているのだろうか。
あなたのことを考える度、切なく、苦しくて、熱い涙が私の頬を伝う。
あなたはまだ、私のことを知らない。
私はまだ、あなたのことを知らない。
いつかわかり合える瞬間が来るのだろうか。
遠くで見ているだけで満足だった、あなたの笑顔。
あなたのそばで見つめていたい。
いろんなあなたを見つめていたい。
信じたくなかったこの想い。
気づいてしまったこの想い。
私は、あなたを愛してる。