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橋を渡る者
華罪研究学部 中等科
しおりを挟む寿々が拐われた時期から、それまで平和だった日本の華罪組織の活動が活発になった。
頻繁に若い女性が誘拐される事件か起きたり、連続盗難もあちこちで相次いだ。
それからまた半年後、梅乃と銀壱は初等科の単位を終え、中等科に学年を上がる頃になった。
海藤や桜塾の塾生たちは寿々が拐われたことは知っていたが、心配させまいと梅乃と銀壱には内緒にしていた。
「今日から、私も華罪研究学部です。
銀壱さんと同じ道を目指すことにしました」
「そうなんですね!共に頑張りましょう」
梅乃は中等科から銀壱と同じ学部に編入した。
卒業するまであと二年、一刻も早く両親を救い出し、更に日本の事件も解決したいと願った。
華罪とは、古くから華墨に関係する事件のことを言う。
近年、その件数は増え続けている。
そんな中、華罪を専門に扱うのが華罪捜査官だ。
通常、厳しい試験に合格して警察官になった後、刑事課に配属されれば華罪捜査にも関わることがある。
しかし、警察官はまだ男性ばかりで女性はほんの僅かしか居らず、試験でもかなり不利だと言われている。
一方、華罪捜査官は男女平等に評価され、各地に配属される。
警察官の資格を持っていなくても、華罪の犯人逮捕や詳しい捜査をすることが国に認められているのだ。
華罪捜査官の仕事は、主に三つある。
第一に、事件を未然に防ぐための巡回警備。
第二に、事件が起きた時の犯人逮捕、捜査。
第三に、過去未解決事件の再捜査。
ただ近年華罪事件が減らないのは、捜査官の人手不足が深刻化していることも原因になっている。
華墨や訳華に対し、より詳しい知識を持ち、尚且つ体力や攻撃力も人一倍要求される仕事だからだ。
華罪捜査官の輩出は訳華学校が群を抜いている。
銀壱もそれを知ってこの学校を目指すようになった。
「最近、この近辺でも盗難があったらしい。
華罪組織が活発に動いているから危険だ。
君たちには、ここでしっかり訓練してもらい、
社会に貢献する大人になってほしい」
華罪捜査学の講師は語る。
華罪捜査官を目指す人は少なくないが、採用率は数割。
これから梅乃と銀壱は華罪捜査官を目指し、厳しい訓練や勉強を続けていく。
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