華ノ道標-華罪捜査官-

山茶花

文字の大きさ
17 / 63
橋を渡る者

華罪研究学部 中等科

しおりを挟む

寿々が拐われた時期から、それまで平和だった日本の華罪組織の活動が活発になった。

頻繁に若い女性が誘拐される事件か起きたり、連続盗難もあちこちで相次いだ。


それからまた半年後、梅乃と銀壱は初等科の単位を終え、中等科に学年を上がる頃になった。


海藤や桜塾の塾生たちは寿々が拐われたことは知っていたが、心配させまいと梅乃と銀壱には内緒にしていた。



「今日から、私も華罪研究学部です。
 銀壱さんと同じ道を目指すことにしました」

「そうなんですね!共に頑張りましょう」



梅乃は中等科から銀壱と同じ学部に編入した。

卒業するまであと二年、一刻も早く両親を救い出し、更に日本の事件も解決したいと願った。



華罪とは、古くから華墨に関係する事件のことを言う。
近年、その件数は増え続けている。


そんな中、華罪を専門に扱うのが華罪捜査官だ。

通常、厳しい試験に合格して警察官になった後、刑事課に配属されれば華罪捜査にも関わることがある。

しかし、警察官はまだ男性ばかりで女性はほんの僅かしか居らず、試験でもかなり不利だと言われている。


一方、華罪捜査官は男女平等に評価され、各地に配属される。

警察官の資格を持っていなくても、華罪の犯人逮捕や詳しい捜査をすることが国に認められているのだ。


華罪捜査官の仕事は、主に三つある。

第一に、事件を未然に防ぐための巡回警備。
第二に、事件が起きた時の犯人逮捕、捜査。
第三に、過去未解決事件の再捜査。


ただ近年華罪事件が減らないのは、捜査官の人手不足が深刻化していることも原因になっている。

華墨や訳華に対し、より詳しい知識を持ち、尚且つ体力や攻撃力も人一倍要求される仕事だからだ。


華罪捜査官の輩出は訳華学校が群を抜いている。
銀壱もそれを知ってこの学校を目指すようになった。



「最近、この近辺でも盗難があったらしい。
 華罪組織が活発に動いているから危険だ。
 君たちには、ここでしっかり訓練してもらい、
 社会に貢献する大人になってほしい」



華罪捜査学の講師は語る。

華罪捜査官を目指す人は少なくないが、採用率は数割。


これから梅乃と銀壱は華罪捜査官を目指し、厳しい訓練や勉強を続けていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー

白木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。 その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。 人々は恐怖に震えつつも、未知なる存在に対する好奇心を抑えきれなかった。 異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ 主人公はあまり戦ったりはしません。

感情の贈与税 〜光の加護より、確かな契約。没落令嬢による国家再生録〜

しょくぱん
恋愛
「君のような地味な女、僕の隣にふさわしくない」 魔王軍を討伐し、凱旋した公爵令息カシアンが放ったのは、婚約者エレナへの冷酷な決別だった。 彼の傍らには、可憐な「救国の聖女」レティシア。 だがカシアンは忘れていた。彼の眩い金髪も、魔王を圧倒した剣技も、すべてはエレナが十年間「愛の贈与」として捧げ続けた魔力の賜物であることを。 「……承知いたしました。では、滞納分を含め、全魔力を今この場で『徴収』いたします」

処理中です...