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第5話 プレゼント
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「あの、すいません。」
トーシンは、道具屋の店主に話しかける。
「おや、新しい探索者さん。お待ちしておりましたよ。村長から話は聞いていますか?」
「はい。渡したい物があるらしいから足を運んでくれと聞いてます。」
「その通りでございます。それで、お渡ししたいものと言うのはこちらのアイテムです。」
そう言って店主はカウンターの下から板状のアイテムを取り出し、それをカウンターの上に置く。すると、クエスト完了の表示が現れ、報酬のところにはマップと経験値が記載されていた。そして、今回のクエスト報酬の経験値でまたレベルアップする。
「このマップは、側面のスイッチを押すことで現在自分のいるエリアのマップを表示してくれる便利アイテムなのです。試しにスイッチを押してみてください。」
言われた通りに側面にあるスイッチを押してみると、この村のマップが表示される。
「その赤い点で表示されているのが現在位置で、青い点が施設の場所です。青い点はタッチすることでその施設の詳細を見ることができます。ただし、1度立ち寄らないとマップに登録されません。以上がマップの簡単な説明ですね。」
(マップか、これはかなり便利だ。この村を1度案内してもらったとはいえ完璧には覚えられてなかったんだよな。)
「ありがとうございます。とても助かります。」
「いえいえ。探索者さんには全員お渡ししているアイテムですので。それより、武具屋の親父もあなたに渡したい物があるみたいなので足を運んであげてください。」
そうして次のメインクエスト、武具屋からの贈り物のクエスト表示が現れたのでそれもYESをタッチする。
(次は、武具屋か。さっきレベルアップしたけど、どうせこのクエストでもまたレベルアップするからステータスの振り分けは後にしよう。)
そう考え、そのまま武具屋へと向かう。武具屋は道具屋の近くなのでマップを使うまでもなかった。
「あのー、すいません。」
武具屋に着くなり、武具屋の親父に話しかける。
「おー、探索者の兄ちゃんよく来たな!道具屋の奴から話聞いてるだろう?とりあえずこれをうけとってくれ。」
そう言って武具屋の親父は大きな木製の箱を机の上に置く。
そして、クエスト完了の表示が現れる。報酬の表示には、レザーシリーズと経験値と記載されていた。レベルアップもした。
「そいつはな、レザーシリーズ。要は防具だ。早速、装備してみな。装備の仕方はステータス画面を横にスワイプすると画面が切り替わるからそこまでやって出来たら教えてくれ。」
言われた通りに画面をスワイプすると画面が切り替わる。
ーーーーーーーーーーーーーー
武器
右:普通の片手剣
左:普通の盾
防具
頭:装備なし
胴:装備なし
腕:装備なし
腰:装備なし
脚:装備なし
ーーーーーーーーーーーーーー
「出来ました。」
「じゃあまず、防具の項目の装備したい場所をタッチしてくれ。そうすると、その項目に対応した防具が表示されるからそこから装備したい防具をタッチしてくれ。今回はレザーシリーズしかないがな。最後に装備するをタッチすれば装備完了だ。出来たら残りの場所も装備してくれ。」
武具屋の親父の説明と同時に画面を操作し、まずは頭の防具を装備する。そして、残りの場所も装備をしていき、全ての場所に装備が完了する。
「おぉ、探索者らしくなったじゃねぇか。さっきまでとは大違いだ。」
確かに、さっきまでのトーシンの格好は村人の服に武器を装備しただけの状態で武器を装備しているのに多少違和感がある見た目だった。
だが、レザーシリーズを装備し、全身が革製の鎧に包まれることにより、その違和感が完全に消えた。
「ありがとうございます。」
「いいってことよ。その代わりと言っちゃなんだが2つほど頼みたいことがあるんだが聞いてくれるか?」
新たなメインクエスト、武具屋の頼み事が表示され速攻でYESをタッチする。
「聞いてくれんのか!ありがとよ、兄ちゃん!じゃあ早速。1つ目の頼み事はこの武具屋と隣の鍛冶屋を贔屓にしてくれってことだ。今までいろんな探索者が利用してくれてたんだが、そのほとんどがそのうちめっきり顔を出さなくなっちまうんだよ。それがどうにも寂しくてな。だから、頼むよ。」
(そうか、他の探索者もこの村から始めるけど、そのうち拠点を別の村や街に変えてこの村にはほとんど来なくなるのか。けど、ゲームなのにこういうとこまでしっかりしてんだな。)
普通のNPCなら寂しいなんて考えることはないだろう。だが、このATOのNPCは普通ではない、まるで生きた人間の様なのである。
「わかりました。これからも贔屓にさせてもらいますよ。」
「ありがとよ、兄ちゃん!じゃあ2つ目だが、これが本題だ。実は、アルカドラ大平原にいるコボルトの素材が必要なんだがそれを兄ちゃんにとってきて欲しいんだ。頼めるか?」
「わかりました。引き受けます。」
「助かるぜ。アルカドラ大平原はこの道をまっすぐ行った先にある門から出て、さらにまっすぐ進むと着くぜ。」
「ありがとうございます。じゃあ行ってきます。」
「おう、頼んどいてなんだが気をつけてな。」
武具屋の親父に見送られながらトーシンはアルカドラ大平原へと向かう。
トーシンは、道具屋の店主に話しかける。
「おや、新しい探索者さん。お待ちしておりましたよ。村長から話は聞いていますか?」
「はい。渡したい物があるらしいから足を運んでくれと聞いてます。」
「その通りでございます。それで、お渡ししたいものと言うのはこちらのアイテムです。」
そう言って店主はカウンターの下から板状のアイテムを取り出し、それをカウンターの上に置く。すると、クエスト完了の表示が現れ、報酬のところにはマップと経験値が記載されていた。そして、今回のクエスト報酬の経験値でまたレベルアップする。
「このマップは、側面のスイッチを押すことで現在自分のいるエリアのマップを表示してくれる便利アイテムなのです。試しにスイッチを押してみてください。」
言われた通りに側面にあるスイッチを押してみると、この村のマップが表示される。
「その赤い点で表示されているのが現在位置で、青い点が施設の場所です。青い点はタッチすることでその施設の詳細を見ることができます。ただし、1度立ち寄らないとマップに登録されません。以上がマップの簡単な説明ですね。」
(マップか、これはかなり便利だ。この村を1度案内してもらったとはいえ完璧には覚えられてなかったんだよな。)
「ありがとうございます。とても助かります。」
「いえいえ。探索者さんには全員お渡ししているアイテムですので。それより、武具屋の親父もあなたに渡したい物があるみたいなので足を運んであげてください。」
そうして次のメインクエスト、武具屋からの贈り物のクエスト表示が現れたのでそれもYESをタッチする。
(次は、武具屋か。さっきレベルアップしたけど、どうせこのクエストでもまたレベルアップするからステータスの振り分けは後にしよう。)
そう考え、そのまま武具屋へと向かう。武具屋は道具屋の近くなのでマップを使うまでもなかった。
「あのー、すいません。」
武具屋に着くなり、武具屋の親父に話しかける。
「おー、探索者の兄ちゃんよく来たな!道具屋の奴から話聞いてるだろう?とりあえずこれをうけとってくれ。」
そう言って武具屋の親父は大きな木製の箱を机の上に置く。
そして、クエスト完了の表示が現れる。報酬の表示には、レザーシリーズと経験値と記載されていた。レベルアップもした。
「そいつはな、レザーシリーズ。要は防具だ。早速、装備してみな。装備の仕方はステータス画面を横にスワイプすると画面が切り替わるからそこまでやって出来たら教えてくれ。」
言われた通りに画面をスワイプすると画面が切り替わる。
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武器
右:普通の片手剣
左:普通の盾
防具
頭:装備なし
胴:装備なし
腕:装備なし
腰:装備なし
脚:装備なし
ーーーーーーーーーーーーーー
「出来ました。」
「じゃあまず、防具の項目の装備したい場所をタッチしてくれ。そうすると、その項目に対応した防具が表示されるからそこから装備したい防具をタッチしてくれ。今回はレザーシリーズしかないがな。最後に装備するをタッチすれば装備完了だ。出来たら残りの場所も装備してくれ。」
武具屋の親父の説明と同時に画面を操作し、まずは頭の防具を装備する。そして、残りの場所も装備をしていき、全ての場所に装備が完了する。
「おぉ、探索者らしくなったじゃねぇか。さっきまでとは大違いだ。」
確かに、さっきまでのトーシンの格好は村人の服に武器を装備しただけの状態で武器を装備しているのに多少違和感がある見た目だった。
だが、レザーシリーズを装備し、全身が革製の鎧に包まれることにより、その違和感が完全に消えた。
「ありがとうございます。」
「いいってことよ。その代わりと言っちゃなんだが2つほど頼みたいことがあるんだが聞いてくれるか?」
新たなメインクエスト、武具屋の頼み事が表示され速攻でYESをタッチする。
「聞いてくれんのか!ありがとよ、兄ちゃん!じゃあ早速。1つ目の頼み事はこの武具屋と隣の鍛冶屋を贔屓にしてくれってことだ。今までいろんな探索者が利用してくれてたんだが、そのほとんどがそのうちめっきり顔を出さなくなっちまうんだよ。それがどうにも寂しくてな。だから、頼むよ。」
(そうか、他の探索者もこの村から始めるけど、そのうち拠点を別の村や街に変えてこの村にはほとんど来なくなるのか。けど、ゲームなのにこういうとこまでしっかりしてんだな。)
普通のNPCなら寂しいなんて考えることはないだろう。だが、このATOのNPCは普通ではない、まるで生きた人間の様なのである。
「わかりました。これからも贔屓にさせてもらいますよ。」
「ありがとよ、兄ちゃん!じゃあ2つ目だが、これが本題だ。実は、アルカドラ大平原にいるコボルトの素材が必要なんだがそれを兄ちゃんにとってきて欲しいんだ。頼めるか?」
「わかりました。引き受けます。」
「助かるぜ。アルカドラ大平原はこの道をまっすぐ行った先にある門から出て、さらにまっすぐ進むと着くぜ。」
「ありがとうございます。じゃあ行ってきます。」
「おう、頼んどいてなんだが気をつけてな。」
武具屋の親父に見送られながらトーシンはアルカドラ大平原へと向かう。
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