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第3章 当惑と模索
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てきぱきと部屋の掃除をしているカバサを、カナミは見るともなしにながめながら、昨夜のクラベスを思い出していた。
――チェレスタがもしも王なら、カナミはよかったか? 海に願ったのが、チェレスタならば……。
(どうして、あんなことを言ったんだろう)
ふたりの間には、なにかがある。そうでなければ、カナミがチェレスタを「りりしい」と言っただけで、あんなふうには考えないはずだ。
物憂い息を吐いたカナミに、カバサが首をかしげる。
「どうしたの、カナミ。起きてからずっと、ため息ばっかりじゃない」
「……うん。ちょっと、よく眠れなくて」
「体調が悪い? 慣れない場所だから、神経が休まらないとか」
「そういうんじゃないんだけど」
カバサに聞いてみようかと思うカナミの脳裏に、スルドの「公然の秘密」という声が響いた。カバサはとてもクラベスに近い位置にいるように見えるけれど、そういう話をしてもいいのか、ためらわれる。
(クラベスに近い人で、あんまり人の耳に入れたくない話もできる人って……)
「ねえ、カバサ」
「なぁに?」
「クラベスのことで相談できそうな人って言われて、誰を思い出す?」
「相談? 昨夜、なにかあったの」
「なにかあったってほどじゃないんだけど、聞きたいことがあって」
「クラベス様には聞けないこと?」
カナミがうなずくと、うーんとカバサは腕を組み、顎に手を当てて考えた。
「それはやっぱり、ラチェット様じゃないかしら」
「……やっぱり」
「どうしたの? 違う人がよかったって顔してる」
「うん。なんかあの人、苦手で」
苦笑するカナミを、カバサが笑った。
「まあ、ちょっと厳しいっていうか、とっつきにくい感じがあるけど。でも、いい人よ。笑うとかわいいし」
「かわいい?!」
そんな言葉がどうあっても似合いそうにない、ラチェットの厳しい眼差しを思い出し、カナミは頓狂な声を上げた。
「子どもを相手にしたときとか、フッとなごまれたときの笑顔、最高なのよねぇ」
ウフフと夢見る顔になったカバサに、いわゆるツンデレのギャップみたいなものかとカナミは理解した。そういうものは、どこの世界でも共通なんだなと妙な感心をする。
「ラチェット様は、クラベス様を大切になさっているから、それで必要以上に厳しくなられてしまう部分があるのよね。そこがまた、いいのだけれど」
キャアッとひとりではしゃぐカバサに、ほかに相談の適任者はいなさそうだとカナミはあきらめた。
「ラチェットさんに、ちょっと時間を作ってもらえないかな」
「どうかしら。お忙しいお方だし、クラベス様のお傍にいつもいらっしゃるから……。お父さんに言ってみるわ。カナミがクラベス様のことで、ラチェット様に相談があるらしいって。――クラベス様には内緒の話なんでしょう?」
カナミがうなずくと、うんうんとカバサが首を動かす。
「お父さんなら、ちょっと用事があるってラチェット様に声をかけても、クラベス様も不思議には思わないし」
「アゴゴさんって、そんなにすごい人だったの?」
無骨な漁師といった風情のたたずまいを思い出すカナミに、カバサはちょっと得意気に胸をそらした。
「民の相談が、お父さんのところへまず通されるのよ。それをラチェット様が聞いて、あれこれと対処するの。普通の貴族は民の相談とか聞かないんだけど、クラベス様はそういう声を聞き洩らさないでおきたいからって、城と民の間に入りやすい下働きのお父さんを繋ぎ役にしているの。もちろん、なんでもかんでも持ち込まれたら困るから、お父さんや町の役人たちで解決できることは、そっちでやってもらうんだけどね」
「へえ……。それって、昔から?」
「ううん。クラベス様の代になってからよ。それまでは民のことは民同士か、近隣の貴族が面倒を見ていたんだけど、王が民を知らないのはよくないって」
「どうして?」
「民がいるから、王も貴族も存在できるんだって、おっしゃってたわ」
「すごい」
「でしょう? 本当におやさしいのよ、クラベス様は。民も王もおなじ人間だって。王は民に生かされているんだって、下働きの者たちにも気安く声をかけてくださるの。だからそのぶん、ラチェット様は厳しくなされているんだわ」
そういうことならラチェットの冷たい態度も仕方がないと、カナミは納得した。むしろ、そういう人だからこそ、クラベスに関する相談の適任者なのかもしれない。
「じゃあ、アゴゴさんからラチェットさんへ、私がクラベスのことで聞きたいことがあるって伝えてくれる?」
「いいわ。いつタイミングが取れるかわからないから、いますぐ行ってくる。カナミはずっと部屋にいる?」
「ラチェットさんがいつ来てもいいように、ここで話したいことを整理しとく」
「わかった。それじゃあ、お父さんに言ってから、お茶の準備をして戻ってくるわね」
「うん、ありがとう」
じゃあねとカバサを送り出し、カナミは悩ましい息を吐きつつイスに座った。窓から差し込む光はやさしく、クラベスのやわらかなほほえみのようだ。
「……どうして」
昨夜は急に態度が変わってしまったのだろう。チェレスタがクラベスの弟であることは公然の秘密とか、あまり言わないほうがいいとか、さっぱりわからない。
(王族って、跡継ぎ問題とかそういうの、すごいって聞くし)
そっち方面のさまざまな問題があって、クラベスが王位を継承するときに、ふたりの間に確執かなにかが生まれたのか。それとも、ふたりの意志とは関係なしに、次の王はどっちだと貴族たちが権力争いをして、ふたりの仲がギクシャクしてしまったのか。
(どっちにしても、公然の秘密ってすごい言葉だよね)
扉が開いて、カバサが帰ってきたのかなとカナミが腰を浮かせると、迷惑だと言わんばかりの態度でラチェットが入ってきた。
まさかこんなにはやく彼の訪れがあろうとは想像もしていなかったカナミは、大股で近寄ってくる彼を呆然とながめる。
カナミの前で止まったラチェットは、フンと鼻を鳴らしてから居丈高に言った。
「クラベス様のことで、話があるらしいな」
威圧的な雰囲気に気圧されるカナミに、ラチェットは「さっさと言え」と話を聞く態度とは思えぬ様子で促す。
怖気ながらもムッとして、カナミは噛みつくつもりで言い放った。
「クラベスとチェレスタさんって、なにかあったんですか?」
ラチェットの眉が、片方だけ持ち上がる。
「誰から、なにを聞いた」
低くなったラチェットの声音に、ゾクリと恐怖が這いあがる。ここでスルドの名を出していいものか迷っていると、ラチェットに「時間がない」とピシャリと言われた。
「公務の最中だ。はやく戻りたい」
忙しい中、クラベスに関する問題だと知って抜け出してきたのかと、カナミはちょっとラチェットを見直した。それだけ彼はクラベスを大切に思っている。この態度もクラベスを思うがゆえのことなのだろう。
そう考えると、彼の態度は威圧的なのではなく、ただいら立っているだけなのではと感じられて、気圧されてつぶれたカナミの気持ちはわずかに起き上がった。
「チェレスタさんに、ニセモノの黒髪じゃないかって疑われたんです。そのときに、クラベスに似てるなって思って……。クラベスをちょっとりりしくしたら、こんな感じかなぁって思って。それで――」
「それをクラベス様に伝え、昨夜、あの方は自室に戻られたのか」
やれやれと眉間を抑えながらラチェットが息を吐く。カナミは目をまるくした。
「そんなことも知っているんですか」
「部屋の警護の騎士から、クラベス様が昨夜お戻りになられたと聞いた。理由を聞いていいものかと悩んでいたが……、そういうことか」
だからラチェットはカナミが呼んでいると聞いて、すぐに現れたのかと納得する。
「あの、ふたりにはどういった問題があるんですか」
「なぜ、問題があると思う」
「問題がなかったら、私がチェレスタさんをりりしいって言っただけで、クラベスが出ていくなんて思えません。それに……」
昨夜の去り際のクラベスの言葉がひっかかって、カナミは言いよどんだ。
「それに?」
「……チェレスタさんが王ならよかったかって言われたんです」
「――ああ」
太く重い息がラチェットの唇からこぼれ落ちる。
「あのふたりに、なにがあるんですか。どうしてクラベスはあんなことを」
「知る必要などない」
ラチェットがきびすを返し、カナミは彼の背に手を伸ばした。
「どうして? 教えてくれてもいいじゃないですか」
「お前は神がクラベス様をなぐさめるために遣わした者なんだろう。ならば、ただクラベス様の傍にあって、なぐさめ慈しんでいればいい」
「知らないと、どうなぐさめていいのかもわかんないです」
ラチェットは肩越しに振り向いた。愁いを含んだラチェットの瞳に、カナミの心臓が跳ねる。
「なにも知らないからこそ、いいんだ」
「――えっ」
問い返す前に、ラチェットはせかせかと立ち去ってしまった。
「知らないからいいって、どういうこと?」
残されたカナミは解けるどころか、ますますわからなくなってしまった問題に頭を悩ませた。
――チェレスタがもしも王なら、カナミはよかったか? 海に願ったのが、チェレスタならば……。
(どうして、あんなことを言ったんだろう)
ふたりの間には、なにかがある。そうでなければ、カナミがチェレスタを「りりしい」と言っただけで、あんなふうには考えないはずだ。
物憂い息を吐いたカナミに、カバサが首をかしげる。
「どうしたの、カナミ。起きてからずっと、ため息ばっかりじゃない」
「……うん。ちょっと、よく眠れなくて」
「体調が悪い? 慣れない場所だから、神経が休まらないとか」
「そういうんじゃないんだけど」
カバサに聞いてみようかと思うカナミの脳裏に、スルドの「公然の秘密」という声が響いた。カバサはとてもクラベスに近い位置にいるように見えるけれど、そういう話をしてもいいのか、ためらわれる。
(クラベスに近い人で、あんまり人の耳に入れたくない話もできる人って……)
「ねえ、カバサ」
「なぁに?」
「クラベスのことで相談できそうな人って言われて、誰を思い出す?」
「相談? 昨夜、なにかあったの」
「なにかあったってほどじゃないんだけど、聞きたいことがあって」
「クラベス様には聞けないこと?」
カナミがうなずくと、うーんとカバサは腕を組み、顎に手を当てて考えた。
「それはやっぱり、ラチェット様じゃないかしら」
「……やっぱり」
「どうしたの? 違う人がよかったって顔してる」
「うん。なんかあの人、苦手で」
苦笑するカナミを、カバサが笑った。
「まあ、ちょっと厳しいっていうか、とっつきにくい感じがあるけど。でも、いい人よ。笑うとかわいいし」
「かわいい?!」
そんな言葉がどうあっても似合いそうにない、ラチェットの厳しい眼差しを思い出し、カナミは頓狂な声を上げた。
「子どもを相手にしたときとか、フッとなごまれたときの笑顔、最高なのよねぇ」
ウフフと夢見る顔になったカバサに、いわゆるツンデレのギャップみたいなものかとカナミは理解した。そういうものは、どこの世界でも共通なんだなと妙な感心をする。
「ラチェット様は、クラベス様を大切になさっているから、それで必要以上に厳しくなられてしまう部分があるのよね。そこがまた、いいのだけれど」
キャアッとひとりではしゃぐカバサに、ほかに相談の適任者はいなさそうだとカナミはあきらめた。
「ラチェットさんに、ちょっと時間を作ってもらえないかな」
「どうかしら。お忙しいお方だし、クラベス様のお傍にいつもいらっしゃるから……。お父さんに言ってみるわ。カナミがクラベス様のことで、ラチェット様に相談があるらしいって。――クラベス様には内緒の話なんでしょう?」
カナミがうなずくと、うんうんとカバサが首を動かす。
「お父さんなら、ちょっと用事があるってラチェット様に声をかけても、クラベス様も不思議には思わないし」
「アゴゴさんって、そんなにすごい人だったの?」
無骨な漁師といった風情のたたずまいを思い出すカナミに、カバサはちょっと得意気に胸をそらした。
「民の相談が、お父さんのところへまず通されるのよ。それをラチェット様が聞いて、あれこれと対処するの。普通の貴族は民の相談とか聞かないんだけど、クラベス様はそういう声を聞き洩らさないでおきたいからって、城と民の間に入りやすい下働きのお父さんを繋ぎ役にしているの。もちろん、なんでもかんでも持ち込まれたら困るから、お父さんや町の役人たちで解決できることは、そっちでやってもらうんだけどね」
「へえ……。それって、昔から?」
「ううん。クラベス様の代になってからよ。それまでは民のことは民同士か、近隣の貴族が面倒を見ていたんだけど、王が民を知らないのはよくないって」
「どうして?」
「民がいるから、王も貴族も存在できるんだって、おっしゃってたわ」
「すごい」
「でしょう? 本当におやさしいのよ、クラベス様は。民も王もおなじ人間だって。王は民に生かされているんだって、下働きの者たちにも気安く声をかけてくださるの。だからそのぶん、ラチェット様は厳しくなされているんだわ」
そういうことならラチェットの冷たい態度も仕方がないと、カナミは納得した。むしろ、そういう人だからこそ、クラベスに関する相談の適任者なのかもしれない。
「じゃあ、アゴゴさんからラチェットさんへ、私がクラベスのことで聞きたいことがあるって伝えてくれる?」
「いいわ。いつタイミングが取れるかわからないから、いますぐ行ってくる。カナミはずっと部屋にいる?」
「ラチェットさんがいつ来てもいいように、ここで話したいことを整理しとく」
「わかった。それじゃあ、お父さんに言ってから、お茶の準備をして戻ってくるわね」
「うん、ありがとう」
じゃあねとカバサを送り出し、カナミは悩ましい息を吐きつつイスに座った。窓から差し込む光はやさしく、クラベスのやわらかなほほえみのようだ。
「……どうして」
昨夜は急に態度が変わってしまったのだろう。チェレスタがクラベスの弟であることは公然の秘密とか、あまり言わないほうがいいとか、さっぱりわからない。
(王族って、跡継ぎ問題とかそういうの、すごいって聞くし)
そっち方面のさまざまな問題があって、クラベスが王位を継承するときに、ふたりの間に確執かなにかが生まれたのか。それとも、ふたりの意志とは関係なしに、次の王はどっちだと貴族たちが権力争いをして、ふたりの仲がギクシャクしてしまったのか。
(どっちにしても、公然の秘密ってすごい言葉だよね)
扉が開いて、カバサが帰ってきたのかなとカナミが腰を浮かせると、迷惑だと言わんばかりの態度でラチェットが入ってきた。
まさかこんなにはやく彼の訪れがあろうとは想像もしていなかったカナミは、大股で近寄ってくる彼を呆然とながめる。
カナミの前で止まったラチェットは、フンと鼻を鳴らしてから居丈高に言った。
「クラベス様のことで、話があるらしいな」
威圧的な雰囲気に気圧されるカナミに、ラチェットは「さっさと言え」と話を聞く態度とは思えぬ様子で促す。
怖気ながらもムッとして、カナミは噛みつくつもりで言い放った。
「クラベスとチェレスタさんって、なにかあったんですか?」
ラチェットの眉が、片方だけ持ち上がる。
「誰から、なにを聞いた」
低くなったラチェットの声音に、ゾクリと恐怖が這いあがる。ここでスルドの名を出していいものか迷っていると、ラチェットに「時間がない」とピシャリと言われた。
「公務の最中だ。はやく戻りたい」
忙しい中、クラベスに関する問題だと知って抜け出してきたのかと、カナミはちょっとラチェットを見直した。それだけ彼はクラベスを大切に思っている。この態度もクラベスを思うがゆえのことなのだろう。
そう考えると、彼の態度は威圧的なのではなく、ただいら立っているだけなのではと感じられて、気圧されてつぶれたカナミの気持ちはわずかに起き上がった。
「チェレスタさんに、ニセモノの黒髪じゃないかって疑われたんです。そのときに、クラベスに似てるなって思って……。クラベスをちょっとりりしくしたら、こんな感じかなぁって思って。それで――」
「それをクラベス様に伝え、昨夜、あの方は自室に戻られたのか」
やれやれと眉間を抑えながらラチェットが息を吐く。カナミは目をまるくした。
「そんなことも知っているんですか」
「部屋の警護の騎士から、クラベス様が昨夜お戻りになられたと聞いた。理由を聞いていいものかと悩んでいたが……、そういうことか」
だからラチェットはカナミが呼んでいると聞いて、すぐに現れたのかと納得する。
「あの、ふたりにはどういった問題があるんですか」
「なぜ、問題があると思う」
「問題がなかったら、私がチェレスタさんをりりしいって言っただけで、クラベスが出ていくなんて思えません。それに……」
昨夜の去り際のクラベスの言葉がひっかかって、カナミは言いよどんだ。
「それに?」
「……チェレスタさんが王ならよかったかって言われたんです」
「――ああ」
太く重い息がラチェットの唇からこぼれ落ちる。
「あのふたりに、なにがあるんですか。どうしてクラベスはあんなことを」
「知る必要などない」
ラチェットがきびすを返し、カナミは彼の背に手を伸ばした。
「どうして? 教えてくれてもいいじゃないですか」
「お前は神がクラベス様をなぐさめるために遣わした者なんだろう。ならば、ただクラベス様の傍にあって、なぐさめ慈しんでいればいい」
「知らないと、どうなぐさめていいのかもわかんないです」
ラチェットは肩越しに振り向いた。愁いを含んだラチェットの瞳に、カナミの心臓が跳ねる。
「なにも知らないからこそ、いいんだ」
「――えっ」
問い返す前に、ラチェットはせかせかと立ち去ってしまった。
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