スパダリかそれとも悪魔か

まめ太郎

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「えっ、じゃあゼミのメンバー家に連れてきていいの?」
「だからそう言ってるだろ。俺、今から少し出るけど、勝手してくれていいから。」
 怜雄は寝起きなのか少し不機嫌な声でそう言うと、通話を切った。

 あいつ、寝ぼけた頭でちゃんと判断できてないんじゃないか。
 家に仲の良くない人間が入って来るのは不快だって前に言ってたけど、怜雄が話したこともないゼミのメンバーを家に呼んで、本当にいいんだろうか。

「友達オッケーだって?」
 いつの間にか俺の背後にいた舞奈がそう聞く。
 俺はとっさのことに嘘もつけずに、「うん、大丈夫だって。」と正直に答えてしまう。

「やったあ。じゃあ、そこのコンビニ寄って何か買って行こう。お友達の好きなお菓子とかある?」
 舞奈の質問に俺は「あいつは何でも食べるよ。」と答えた。
「突然邪魔して本当にいいのか?友達だって迷惑なんじゃないのか?」
 庄野が常識人らしく、俺にそう言う。
「うん。いいって言ってたし。友達は出かけていないから、気にしないで。」
 俺の答えに庄野がほっとした顔をした。

「神崎君の家、初めてだね。楽しみ。」
 木野が赤いリップの口角を上げて言う。
 俺は笑顔を返したが、正直未だに木野の変身ぶりには慣れない。
 舞奈と木野と庄野にコンビニで飲み物と菓子を買ってもらい、自宅へ案内した。

 マンションの前に立ち止まり「ここ。」と指さすと、俺以外の三人は、ほおと言った感じでマンションを見つめている。
「すげえな。」
 思わずという感じで、庄野が呟く。
「私このマンションの前通ったとき、どんなお金持ちが住んでるんだろうって友達と話したことある。」
 木野の言葉に俺は慌てて言った。
「いや、友達の住んでたとこに俺が転がりこんだだけだから。俺一人じゃこんなとこ住めないって。」
 舞奈は何故か何も言わず、ぶつぶつ首を捻りながら呟いている。
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