スパダリかそれとも悪魔か

まめ太郎

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 西はあの後、先輩に連絡しなくちゃとはりきって帰って行った。

 俺は久しぶりにバイトもない日だったので、怜雄とゆっくりテレビでも見るかと思っていたが、昼間の自分の発言のせいでどうしても落ち着かなかった。

 夕飯を食べ終え、風呂から上がると、まだ早い時間なのにリビングの電気がもう消されていた。

 寝室に向かうと、ジーンズに半そでの白いシャツを着た怜雄がベットの上で雑誌を読んでいた。
 俺が部屋に入ってきたことに気付いて、雑誌を閉じると、こちらを見て微笑む。

「もう寝る?」
 そんなわけはないよなと思いながら、俺は怜雄に尋ねた。
 首からタオルを下げた部屋着姿の俺の手を怜雄が引っ張り、ベットに上げる。

「うーん。どうしようか?」
 俺の上に馬乗りになった怜雄が答えた。
「今日はどんなことするの?」
 前回の裸エプロンを思い出し、俺は顔を赤くしながら怜雄に言った。

「今日は優とイチャイチャしたいな。」

 予想外の答えに俺は目を見開いた。そんな俺の前髪を怜雄が笑みを浮かべながら、優しく梳く。

「イチャイチャ?」
「そう。ここんとこ優がバイト忙しくて、あんまりイチャイチャできなかっただろ。」
 確かに今週はお盆のせいもあって、人手が足りず
、俺はいつもよりたくさんシフトに入っていた。怜雄にも多めにバイトに入ることの了解は得ていたが、確かにそのせいで、こうやって怜雄と見つめあうのも久しぶりな気がする。

 俺はふっと笑うと怜雄の肩に両手を回した。
「いいぜ、しよう。いちゃいちゃ。」
 俺がそう言うと、怜雄が甘やかに微笑み、優しく口づけてきた。
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